I am old, not obsolete.
アーノルド・シュワルツェネッガー演ずるターミネーターの新たな決め台詞 『ターミネーター:新起動/ジェネシス』以下がThe 3rd Man's Fundの、日本時間12月29日時点でのポートフォリオです。$1=¥120.40で計算してます。あらかじめお断りなのですが、投資方針を策定する以前に購入している銘柄もあります。なお The 3rd Man's Portfolioのページもアップデートしています。
I am old, not obsolete.
アーノルド・シュワルツェネッガー演ずるターミネーターの新たな決め台詞 『ターミネーター:新起動/ジェネシス』以下がThe 3rd Man's Fundの、日本時間12月29日時点でのポートフォリオです。$1=¥120.40で計算してます。あらかじめお断りなのですが、投資方針を策定する以前に購入している銘柄もあります。なお The 3rd Man's Portfolioのページもアップデートしています。
僕らは夢見るあまり 彷徨ってオイルはVictoryの匂いを帯びて - ヘルメリッチ&ペインの獲得 その1-で予告していましたとおり、2015年のQ4の定期獲得はエクソンモービル(XOM)になりました。
大海原で漂って さぶいぼたてんだ wow wow wow
もっとこの僕を愛してほしいんだ 月夜に歌う虫けら
羽を開いて 光の射す方へ
作詞/作曲 桜井和寿 『光の射す方へ』 Played by Mr. Children
元来日本人には理想なく強きものに従ひその日その日を気楽に送ることを第一となすなり。
永井荷風 『摘録 断腸亭日乗 (下)』 磯田光一・編 岩波文庫
この言葉は、もともとはNHKスペシャル『カラーでよみがえる東京~不死鳥都市の100年~』での引用で知りました。2015年12月22日の日本経済新聞一面トップに米マクド(MCD)が保有する日本マクドの株式(2702)を売却するため、大手商社や国内外の投資ファンドに打診を始めたという記事が記載されていました。
2050年に世界人口は100億人に迫る。その胃袋を満たすには、今より6割の食糧増産が必要だ。限りある資源で、食糧危機は回避できるのか。世界で答え探しが始まった。
『新産業創世記 ケタ違いの衝撃4 食糧危機が好機』 日本経済新聞 2015年12月2日上記の記事では、昆虫食のベンチャー企業が紹介されていました。コオロギの100グラム当たりに含まれるプロテイン量は、牛肉や粉ミルクと同じらしいです。そのうちコオロギのどアップの写真入りプロテイン飲料が発売されたりするかもしれません。ネスレとかもコオロギエキス入りミロなんかを出したりして。
偉大な投資家になろうと思ったら、自分の身の丈に合った流儀を持たなくてはなりません。ウォーレン・バフェットは、ベン・グレアムのよいところを全部学び取りながら、ベン・グレアムのまねをせず、自分の道へ足を踏み出し、自分のやりかたで、自分のルールで、金を動かしました。そのことに気づいたとき、わたしはすぐに、偉大な投資家になる方法を教えてくれる学校などないという真理を胸に刻みました。
Michael Burry氏の言葉 マイケル・ルイス 『世紀の空売り』 東江一紀・訳 文春文庫Burry氏の運営するサイオン・キャピタルは、創業してから5年の間に242%の収益増を記録したそうです。同期間のS&P500は6.84%の下落でした。彼は"なんのレバレッジも用いず、株の空売りもしなかった。普通株を買う以上の冒険はせず、部屋にこもって財務諸表を読む以上に複雑なこともしない″とのことです。すごいですね。
There is a mole, right at the top of the Circus.
映画『Tinker Tailor Soldier Spy』より、Oliver Laconのセリフ我が家の3番目のProfit Center、サードマンの収入のアップデートです。なお配当履歴のページも更新しています。サードマンの由来はこちら。
娘はがたがたと震え、腕を体の前で合わせ、小声で言う。「何なの、これ。いったいぜんたい何がもちあがっているの?」前回からの続き。
「なんにも」と僕は言う。
「へええ」
「なんにもないよ、プリンセス、掘っているだけ」
「掘っている」と彼女は言う。
「そう」
「何を?」
ティム・オブライエン 『ニュークリア・エイジ』 村上春樹・訳 文春文庫
ジョージの会社を買取り、水圧破砕法による生産技術を手にしたデボンは、さらに生産効率を上げる方法を見つけた。これまでほかのプロジェクトで活用されていた水平掘削法を導入したのだ。この結果、井戸1本あたりの生産量は飛躍的に増加した。ジョージの会社を買ったことは大成功だった。ひきつづき2015年9月上旬、某所、ドラフトルームにて。第3四半期の定期獲得の候補選択の会議。
岩瀬 昇 『石油の「埋蔵量」はだれが決めるのか?』 文春新書 (ジョージとは「シェール革命の父」ジョージ・ミッチェル氏のこと)
この一週間、毎晩三時間も眠れずすごしてきたポールソンは、胸のむかつきを覚えた。金融業界が - 自分のキャリアのすべてを捧げてきた世界が - 目のまえで崩れていくのを見ているのは、精神的にひどくこたえた。一瞬、めまいを感じた。ここのところ世界的に株価が軟調のようですね。
オフィスの外では、部下が彼の嘔吐する音を聞いた。
アンドリュー・ロス・ソーキン 『リーマン・ショック・コンフィデンシャル 下』 加賀山卓郎・訳 ハヤカワノンフィクション文庫
空爆が万能薬だとする信念において、ロストウより熱狂的だったのは空軍のみであった。ハノイとの全面的な対決を躊躇するものが多い中で、ロストウは、対決恐るに足らずとの信念を貫いた。われわれには空爆能力があるという安心感がそうさせたのである。一九六七年までに、空爆の効果を否定する証拠が山と積まれていたのにもかかわらず、彼の信念は揺るがなかった。ウォルト・ロストウ氏に限らず、歴史的に米国の空爆や制空権に対する信頼は強いものがありますね。なにやら米国には制空権で優位でない状況下では戦わないというドクトリンがあるようで、そのせいで米軍の地対空戦車は、たとえばドイツや日本の自衛隊のそれと比較して、あんまり発展していないようです。
D・ハルバースタム 『ベスト&ブライテスト 上』 浅野 輔・訳 二宮社
守備ができなくても、アスレチックスとしてはべつにかまわなかった。出塁率さえよければ、守備が悪くても問題ない。そのぶん安ければいい。よく使う手として、野球人生にかかわる大けがをした直後に、その選手と交渉する。ビリービーンはよく、ウォール街の投資家ウォーレン・バフェットの言葉を引用する。「最も難しいのは、いい投資先を見つけることだ」
マイケル・ルイス 『マネー・ボール〔完全版〕』 中山 宥・訳 ハヤカワ ノンフィクション文庫仕事と育児でてんてこ舞いで、なかなか本を読む時間がないのですが、先日また出張に行った際、飛行機の中でこの『マネーボール』を一気読みしました。めっぽう面白い。御大バフェットにたいするウォール街の投資家という形容が、あっているのかどうかは疑問ですが。
Do you know where you are going to?
Do you like the things that the life is showing you?
作詞・作曲 Goffin Gerald / Masser Michael 唄 Jennfer Lopezむかーし、映画館もゲームセンターもレコード屋も無く、FMラジオもNHKしか聴けなかった(!)片田舎に住んでいた高校生にとって、このネスカフェのTVCMはとても衝撃的なものでした。なんというか、よく言えば人生(将来)に対する憧憬、悪く言えば妄想をかきたてますね。
オドルンダヨ。オンガクノツヅクカギリ。多忙です。ひたすら忙しい。通勤の途中にぼーっとするのが唯一の憩いの時となっています。新聞も本も読む気力はありません。雨が降っているかどうかすら定かではない…
村上春樹 『ダンス・ダンス・ダンス』 講談社文庫
ここ数年間でインドネシアがある程度成功しているという事実は、フィリピンもその気になれば実現できるという、モデルケースを示している。必要なのは、いま少しの政治の安定と、いくばくかの経済的センスなのだから。
ルチル・シャルマ 『ブレイクアウト・ネーションズ』 鈴木立哉・訳 ハヤカワ文庫食品関連コーナーをいったん離れて、日用品関連を見てみます。
文化的に、アジア人はアメリカ人よりも貯蓄性向が高いというイメージが強い。しかし、じつはフィリピン人は別で、アジア人というよりも、はるかにアメリカ人的である。これはおそらく、フィリピンがかつてのアメリカの植民地だったという事情もあるのかもしれない。
ルチル・シャルマ 『ブレイクアウト・ネーションズ』 鈴木立哉・訳 ハヤカワ文庫さてスパイス、調味料です。フィリピン滞在中、私は朝食と夕食はホテルの向かいのショッピングモールにあるレストランでとっていました。ただそこには日本や韓国などの外国のチェーンがほとんどです。フィリピンのファミレス、JolliBeeがあったけど、行かなかった。
なにしろ人口の半分が二十一歳以下で、若者の三分の二が都会に住んでいる。平均国民所得がわずか二五〇〇ドルの国にあって、これは大変な都市化率だ。私の朝は、午前5時くらいにムスメのミルクを求める泣き声で始まります。ミルクを与える前に、オムツを交換するのは私の役割です。
ルチル・シャルマ 『ブレイクアウト・ネーションズ』 鈴木立哉・訳 ハヤカワ文庫
一 ガリアは全部で三つにわかれ、その一にはベルガエ人、二にはアクィーターニー人、三にはその仲間の言葉でケルタエ人、ローマでガリー人と呼んでいるものが住む。私がフィリピンに出張に行っていた際、別件でマレーシアから出張してきて同じホテルで宿泊した人と2日だけ朝食を共にする機会がありました。
カエサル 『ガリア戦記』 近山金次・訳 岩波文庫
フィリピンには、原油、銅、ニッケル、金、銀などの天然資源が世界で五番目に多い。しかも、莫大な数の若年労働力を抱えている。
ルチル・シャルマ 『ブレイクアウト・ネーションズ』 鈴木立哉・訳 ハヤカワ文庫
Once you told me I was mistaken,that I'd awaken with the sunand order orange juice for one.It never entered my mind.
作詞 Lorenz Hart 作曲 Richard Rogers 『It Never Entered My Mind』
When a lovely flame dies,フィリップモリス・インターナショナル(PM)の15年度第一四半期の結果が出たようなので、14年度の数字と共に見てみます。ソースはPMのEarning Release。
Smoke gets in your eyes
Smoke gets in your eyes
Written by Kern, Jerome / Harbach, Otto 『Smoke Gets In Your Eyes』, played by The Platters
おれは町へ乗りこんで連中をぶっ殺してやりてえよ。なんだってみんなをトラクターで追い出しやがったんだ。〝収益〟ってやつのために何をしやがるんだ。おれのおやじは地面の上で死にかけた。ジョーはでかい声で産声上げた。おれは夜、藪の中で雄山羊みてえに女の子とやった。なのにやつらは何をしやがった。この辺の土地がよくないのは誰だって知っていることだ。この何年かはどこの畑でもろくな収穫はなかった。それをあの机で仕事するくそ野郎どもは〝収益〟のためだとか言って、俺たちをぶった切っちまった。1930年代の米国で小作人たちを、血と汗と誇りの浸み込んだ土地から追い出した犯人は、おそらくこやつら↓の祖先です。
ジョン・スタインベック 『怒りの葡萄』 黒原敏行・訳 ハヤカワepi文庫
その国の名はガンダーラ4/21の毎日新聞朝刊で中国の習主席がパキスタンを訪問した記事がありました。総事業費約460億ドルの「中国パキスタン経済回廊」の建設に向けて中国が発電所や交通網等の建設支援をするそうです。
何処かにあるユートピア
どうしたら行けるのであろう
教えてほしい
作詞 山上路夫・奈良橋陽子、作曲 タケカワユキヒデ、唄 ゴダイゴ
七 ルスティクスからは、自分の性質を匡正し訓練する必要のあるのを自覚したこと。詭弁術に熱中して横道にそれぬこと。理論的な題目に関する論文を書かぬこと。けちなお説教をしたり、道に精進する人間、善行にはげむ人間として人の眼をみはらせるようなポーズをとらぬこと。親愛なる読者の皆様へ
マルクス・アウレーリウス 『自省録』 神谷美恵子・訳 岩波文庫
You see, you start out with a little bit of oil. Then you fry some garlic. Then you throw in some tomatoes, tomato paste, you fry it, make sure it doesn't stick. You get it to a boil. You shove in all your sausage and your meatballs...huh?... And a little bit of wine. And a little bit of sugar, and that's my trick.このシーンのクレメンザのうんちくを聞くとパスタを作りたくなります。 それにしてもばかでかいワインの容器ですな。米国でああいう入れ物に入ったワインが売ってあるのを初めて見たときは大笑いしました。米国留学中でもよくパスタを料理していましたが、そのときはPregoのパスタソースをベースにワインを注いだりしてゴッドファーザーな気分に浸っておりましたね。
映画『ゴッドファザー』より、ピータークレメンザのセリフ
「通帳に匂いがしみ込んでいたのよ。なんていうのかよくわからない。とにかく・・・・・・匂いよ。匂い。それを手に持つと、手にも匂いが浸み込んだの。どれだけ手を洗ってもその匂いは落ちなかったわ。どれだけ洗っても駄目なのよ。骨にまで匂いが浸み込んでいるの。今でも・・・・・・そうね・・・・・・そういうことなの」先日の記事に書いたように、米国に出張してきました。それで泊まったホテルの目の前にLowe's(LOW)のお店がどどーんとそびえ立っていました。目の前といっても歩くと10分はかかるけど。LOWは52年連続増配中の銘柄です。
村上春樹 『土の中の彼女の小さな犬』 (中央文庫 『中国行のスロウ・ボート』に収録)
But I'm gonna wait, after the baptims... I've decided to be Godfather to Connie's baby. And then I'll meet with Don Barzini, and Tattaglia, all of the heads of the five families.
映画『ゴッドファーザー』より、ドン・マイケル・コルリオーネのセリフ
妻のヘレンは、こう回想している。「その店の前を通るたび、立ち止まって、中に入らずにいられなかった。大きな町に行くと、その店が何軒かあることを知っている。わたしはいつも子供たちと車で待った。無理もないけれど、子供はそのたびにこういった。『パパ、さっきとおなじ店なのに!』」人間、だれしも弱点はあります。ウォルマート(WMT)の創設者でヘレンを妻に持っていたサム・ウォルトン氏はKマートが弱点でした。なんせ、そのお店の前を素通りできない・・・
ジェレミー・シーゲル著 『株式投資の未来』 瑞穂のり子・訳 日経BP
戦線を縮小しろよ。つまり昔に戻るのさ。
村上春樹 『羊をめぐる冒険(上)』 講談社文庫
「おれは今、ダンキンのドーナツが無性に食べたい。もしおまえが、ボイルストン通りを上って行ってドーナツとコーヒーを買い、コーヒーが冷めないうちに急いで戻ってきたら、夕方までなんとか仕事が続けられるかもしれない」
ポールがニヤッと笑った。「あんたと知り合った時以来、あんたはつねに健康食品マニアだったよ」
ロバート・B・パーカー 『初秋』 菊池光・訳 ハヤカワ文庫 ボストンの私立探偵スペンサーと、その依頼人の息子、ポール・ジャコミンとのやりとり
To make the world a safer place, isn't that enough?去年の秋に見た映画『誰よりも狙われた男』、地味な映画なのですが、観て半年くらいたってから再びジワジワと胸に沁みてきています。現在の国際情勢下ではとくに。
映画『誰よりも狙われた男』より、ホフマン演じるギュンター・バッハマンのセリフ
「この世で最後の一オーストリア・シリングをもらったら、パパはどうする?」子犬のおなかをなでながら訊いた。先日授かった娘の教育資金準備のための「汝の父を敬え」作戦の2回目の記事です。1回目の記事はこちら。
「うむ、もちろん投資するさ。おまえはどうする?」
「誰かにチップであげちゃう」
ジョン・ル・カレ 『誰よりも狙われた男』 加賀山卓郎・訳 ハヤカワ文庫
我々の人生にとって大事なのは、自分にとってまっとうと思える決意をどこまでも維持することであり、自分にとってまっとうと見える姿勢をどこまでも継続することである。流行は移り、風向きは変化し、人々の口にする言葉も違ってくる。評価は上がったり下がったりする。しかし我々の人生の営為は基本的には、あくまで累積的なものなのだ。我々は時代の波に振り回されることなく、自分の道をみつけ、それを一歩一歩前に進んでいくしかない。僕らは僕らなりの個人的な「秘蹟」を探し求め、そこで見いだされたものを心から大事にしていかなくてはならない。たとえとるに足らないように見えるささやかなことであったとしても、それはしっかりと誠実に護られなくてはならないのだ。娘を授かりました。
レイモンド・カーヴァー 『必要になったら電話をかけて』 村上春樹・訳 訳者による解題より 中央公論新社
But I'm a creep
I'm a weirdo
What the hell am I doing here?
I don't belong here
I don't belong here
RADIOHEAD 『CREEP』
「優秀なボクサーだったの?」ポールが言った。
「そう」
「チャンピオンになる可能性はあったの?」
「なかった」
「どうして?」
「彼らはぜんぜん別のリーグに属する人間なんだ。おれは優秀なボクサーだった、物を考える能力が優れている、といったような意味で。だが、俺は天才じゃない。マルシアーノ、アリ、あのような連中は天才だ。まったく別の分類に属する人間なんだ」
ロバート・B・パーカー 『初秋』 菊池光・訳 ハヤカワ文庫私は御大ウォーレン・バフェット氏や、『ピーター・リンチの株の教科書』の表紙の写真が亡くなったうちのばあちゃんに似ていて妙な親近感のわくリンチ氏のように、優れた銘柄を選択する能力は毛ほどもありません。
ボストンの私立探偵スペンサーと、その依頼人の息子、ポール・ジャコミンとのやりとり
「ここに泊まるの?」ポールが言った。今回は投資方針を満たしていない、5年連続増配当中の銘柄になります。ただ2015/1/26付配信のぐっちーさんのメルマガに素直に触発され、私なりに考えた結果、3月末までの定期獲得の候補にします。有料なので、メルマガの内容は保秘。
「そうだ。あの小屋に住んで、明日から新しくもっといいのを造りはじめるんだ」
「どういう意味?」
「おれたちが家を建てるんだ。おれときみが」
「そんなこと、できないよ」
「いや、できる。おれがやり方を知っている。教えてやるよ」
「家の造り方をどうして知ってるの?」
「親父が大工だったんだ」
彼はただぼんやりと私を見ていた。家は人が建てるものであることなど、一度として考えたことがないのだ。家は建築会社が建てるものであり、時には自然に出現するもの、と思っている。
ロバート・B・パーカー 『初秋』 菊池光・訳 ハヤカワ文庫
ボストンの私立探偵スペンサーと、その依頼人の息子、ポール・ジャコミンとのやりとり
Early in the morning factory whistle blows私は留学を終えて94年の暮れに帰国したのですが、内定していた会社への出社は4月からでした。それでそれまでの間、その会社の工場でバイトをさせてもらうことになりました。
Man rises from bed and puts on his clothes
Man takes his lunch, walks out in the morning light
It's the working, the working, just the working life
Bruce Springsteen 『Factory』
「靴なんか―」米国に出張する際には気をつけなくてはならないことがあります。
「ああいう企業トップたちの靴を見ろ。息苦しいほどぴかぴかだろう?あれは彼らのこころの砦だ。だから、俺はよく彼らの靴を見る。長期間の取り調べが続いて最後に彼らが落ちるときは、靴も輝きを失っていることが多いものだ」
「だから?」
「だから? ―さあな。写真に写っていた君の姿がちょっと心もとなかったんだろう。とにかくもう少し靴を磨け。見ていられない」
「だったら見るな。ウィスキー、呑むか?」
高村 薫 『レディ・ジョーカー(中)』 新潮文庫
“ ドイツ軍が第三空軍捕虜収容所の案を出したとき、その意図は、捕虜となった連合国の空軍将校たちを、脱走が困難な収容所ひとつに集めてしまうことだった。それが誤りだった。そうすることで、通常ではありえない多国籍の人材集団をつくりだすことになり、ロジャーとX組織はそこから人を選ぶことができたからだ。”以前にクロロックス(CLX)について書いた時に述べたように、私は多種多様な国籍や人種、文化を取り込んだ組織が、一番強く永らえると考えています。それは国でいうと、近代のアメリカ合衆国が証明しています。
サイモン・ピアソン 著、吉井智津 訳 『大脱走 英雄<ビッグX>の生涯』 小学館文庫
“眺めるうちに線路も父の姿も赤みを帯び、やがてまた青梅線の濃い臙脂色の車両が現れると、どこかで見た色だと繰り返し呟いている自分がいるのだった。あれは何という名前の色だったか - 。”
高村 薫 『照柿』 新潮文庫合田主任殿、あなたが思い出せないでいる色の名前、それは照柿色といいます。