サードマンの収入明細 （2015年3月）

「世の中にはいろんな人生がある」と僕は言った。「人それぞれ、それぞれの生き方。Different strokes for different folks.」
「スライとザ・ファミリー・ストーン」と五反田君はぱちんと指を鳴らして言った。同世代の人間と話していると確かにある種の手間が省ける。
村上春樹　『ダンス・ダンス・ダンス（下）』　講談社文庫　

我が家の3番目のProfit Center、サードマンの収入です。なお配当履歴のページも更新しています。サードマンの由来はこちら。

娘が誕生して2か月程度経過し、最近は私のオムツの交換も手際よくなっており、F1レースでのタイヤ交換の域に達しつつあるのでは・・・と、密かに自負しています。

しかし子供の顔っていつまで見ていても飽きないですね。出産前、妻に連れ添って産婦人科に通っていたころ、ベビーカーにいる赤ちゃんをじーっと見つめて微動だにしていない父親を見かけてとても印象に残っていたのですが、その気持ち、よくわかる。いつまでも、いつまでたっても見飽きない。

そして赤ちゃんは泣き止まない。いつまでも、いつまでたっても泣き止まない。

ミルクを飲ませ、おむつを替え、さらにゴッドファーザーのワルツ、愛のテーマやイミグラント・ソングをリピートで繰り返し口ずさんでも、さっぱり効果ありません。いろいろ試して、最近、モーツァルトのトルコ行進曲をアップテンポで口ずさみながら、若干揺するのを小刻みにするとおとなしくなるということに気が付きました。

しかしこれは私の体力を著しく消耗します。

いやはや、育児って大変ですね。根が不真面目な私は仕事で行き詰ったとしても、いくらでもバックれるのですが、育児は逃げ出しようがありませんからね。こりゃ、たいへんです。追いつめられる人が出てくるのもよーくわかります。

例えば私が20-30歳台だったら、どうなっていたことだろう。私にとっては多少なりとも忍耐力のついた40歳台で授かったのが幸いだったかもしれません。体力はトレードオフになっちゃうけど。

というわけで妻にはすまなかったけれど、先月はこれ幸いとばかりにアメリカへ出張してきたのでした。

仲の良い、一緒に戦ってきた私よりほんの少しだけ年上のアメリカ人カウンターパートと夕食をとりました。彼は大学卒業した直後くらいに結婚し、2人の子供がいます。自身は大学院にいったり、都合5社転職したりしながら育ててきたそうです。すごいなあ。

上の子供は今年学士号を取得し、インターンとして政治活動に参加してヒラリーを応援するんだそうです。いささか学校生活に難があった下の子供も、どうやら今年カレッジに進学予定とのこと。

彼ら夫婦は共働きで、家を所有し（各々の職場から車で30分程度、ローン残高までは知らない）、ピックアップトラックを含む計3台の車があり、イヌ一匹がいて、13日の金曜日のジェイソンが出てきそうな、森の中の静かな湖畔の傍らにキャビンと2台のボートを所有しています。（私も二度ばかり釣りに連れて行ってもらった。ウェイクボードの誘いは断った。）

その彼曰く、子供も手を離れつつあるし、 あと10年でリタイヤかなあ、しかしあと15年いないとPensionが十分もらえないからなあ、それにいまリタイヤしても、あんまりなにやるかわからないし、とか言っていました。

いいなあ。こいつは、なんやかんや口実設けては世界各国に出張し、やれシンガポールではF1観たの、日本ではスモーレスリングだの、銀座のクラブで隣に座ったスパニッシュ・ジャパニーズがゴージャスで目のやり場に困っただの、タイでは・・・（以下書くの自粛）とムチャクチャ楽しんでいて、そのくせしょっちゅうオレの狙っていた会社のポジションがとれなかったよバッキャローとかブツクサ言っているやつなんだが・・・人生楽しんでナンボですね。

彼自身も奥さんも自社株を積み立てているようで・・・彼は15年やっていると言ってました。私は8年やっていて、紆余曲折の末、円建てで購入価格の2倍になっています。ドル建てで15年間でも結構なもんじゃないかな。なんせ15%ディスカウントと、≪穏やかに増えるワカメ≫DRIP効果はでかい。

ちなみに自社株買いでも、皆さん性格が出るようで・・・私が積み立て始めてからしばらくたって品質問題で株価が大幅下落、その後の金融クライシスやオバマケアの動向、円高がダメ押ししたのですが、現在株価は最高値圏です。ドルも強くなったし。

マーケティングのおっさんは、オレ事情知っていたから事前に売っぱらったよ、これってインサイダーかな、はっはっは!!!とか笑っていたし、受注センターの女性陣は、下落の一丁目あたりで購入やめたとか言っていたし・・・今となっては彼ら全員バーゲンセールを逃しています。

私はメンドくせーのが苦手なんで放っておいたところ、それが功を奏している格好になっています。

それはさておき、くだんの彼の奥さんも、泣く子も黙る連続増配当企業勤務です。そりゃ、あんましお金の心配ないですなあ。ま、人生、人それぞれのペースで行くしかないですね。

情報開示：とくになし

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