「優秀なボクサーだったの?」ポールが言った。
「そう」
「チャンピオンになる可能性はあったの?」
「なかった」
「どうして?」
「彼らはぜんぜん別のリーグに属する人間なんだ。おれは優秀なボクサーだった、物を考える能力が優れている、といったような意味で。だが、俺は天才じゃない。マルシアーノ、アリ、あのような連中は天才だ。まったく別の分類に属する人間なんだ」
ロバート・B・パーカー 『初秋』 菊池光・訳 ハヤカワ文庫私は御大ウォーレン・バフェット氏や、『ピーター・リンチの株の教科書』の表紙の写真が亡くなったうちのばあちゃんに似ていて妙な親近感のわくリンチ氏のように、優れた銘柄を選択する能力は毛ほどもありません。
ボストンの私立探偵スペンサーと、その依頼人の息子、ポール・ジャコミンとのやりとり
彼らがメジャーリーグの殿堂入りなら、私は原っぱでやる三角ベースボールでトンネルをしてしまったため、どこまでもボールを追いかけていく涙目の外野手といったところです。別のリーグどころではない、人間の分類が違います。
彼らの真似なんぞしようもんなら、えらい目に合うのは目に見えています。なので、なるべく保有銘柄を分散してリスクを減らすのが望ましいです。
2014年12月時点のThe 3rd man's Portfolioで約16%を占めていたコカ・コーラ(KO)ですが、さすがに比重が大きすぎるのと、こちらとこちらのエントリーで書いたように、その摩訶不思議な、ある意味どこかの国のその場しのぎ的なキャッシュの動かし方をしていることに対し不信感を抱いたので、株式を一部放出しました。
それで得たキャッシュを原資にして、かねてから恋焦がれていたマコーミック(MKC)を獲得しました。
保有しているKOのYOCが3.34%だったので、それより低い配当利回りの銘柄には手を出したくないというアンカーリングがあったのですが・・・なんかMKCを獲得しないでいるのは、すごく気に入っているコートが値下がりしないでショーウィンドーに飾ってあるのを、毎日通勤時に横目で見ていく・・・という風な落ち着きのなさを感じるので、エイヤっと行動しました。
配当利回りで3.34%以上のもので食指がうごく銘柄もなかったし。
というわけで、資本主義の原動力となった、うまいメシへのあくなき欲求 x シェアの高さ x 人口動態 x As time goes by > KOという緻密な計算のもとで動いています。ボブ・ディランじゃないですけど、答えは風に訊いてくれって感じですな。
MKCのアニュアルレポートより |
Invest today, harvest tomorrow.
情報開示 KO355株、MKC43株保有、CVX64株、XOM30株保有
MCDのCEOが変わったみたいですね。お手並み拝見。
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