But I'm a creep
I'm a weirdo
What the hell am I doing here?
I don't belong here
I don't belong here
RADIOHEAD 『CREEP』
株式会社は株主に利益をもたらすために存在しています。
社会貢献や、顧客や取引先・従業員の満足度を高めるために存在しているのではありません。それらは株主へもたらす利益の増加につながるために行われている手段です。そこを見誤っている企業や社会は、長きにわたる繁栄を手にすることは、なかなかできないと思います。
株主への利益還元はいくつかあるとおもいますが、一番わかりやすいのが配当です。そして長年にわたり増配当を繰り返すことによって株主に報いている企業は、自分たちのレゾンデートルをしっかりと認識していると言えます。
私は、自身の存在意義をしっかりと認識している組織を頼もしく思うので、そういう企業に投資をしています。しっかり認識していない経営陣は、押し入れの中の布団にくるまり、RADIOHEADの 『CREEP』を聴いて、グダグダに泣きながら反省されたし。
ふと思いついて、いつも参考にさせていただいているDavid Fish氏によるU.S.Dividend Championsの12/31/2014更新のリストをもとにして、どういうセクターで連続増配当銘柄が多いのかを調べてみました。
結果は以下の通りです。
オレンジ色が一番多いセクター、黄色が2番目になります。単位は銘柄、つまり10年以上連続増配をしているのは352銘柄ということになります。
これが50年以上に絞り込むと16銘柄になってしまいます。そりゃまあそうでしょうね。目まぐるしく変わる世界情勢の中で50年以上にわたり増配を続けるのは並大抵のことではないでしょう。
それにしても10年以上から25年以上の間ではFinancialsが一番ですね。意外。10年以上で円グラフにしてみます。
私はFinancialsにはどうにも興味をそそられないので避けているのですが、Eaton Vance Corporation (EV)やWestwood Holdings Group, Inc. (WHG)は機会があったら調べてみたいです。
そのFinancials、30年以上で絞ると首位の座をIndustrialsに明け渡します。これも意外だったんですがIndustrialsはながーく増配当を保っている銘柄が多いです。なんか景気の波をもろにうけそうだし、Capexも多そうなイメージなんだけどな。
以前調べたエマーソンエレクトリック(EMR)やドーバー(DOV)はCapexはそんなに多いわけでもなかった。私の思い込みかもしれない。
50年以上で絞ると、生き残り銘柄のセクターは以下の通り。
銘柄を一覧にすると:
ハイライトしているのはThe 3rd Man's Portfolioの組み入れ銘柄です。Utilitiesは全銘柄よくわからない。CINF、NDSM、LANCもぴんとこないなあ。PHは昔、転職してきた同僚で、「前はパーカーで働いていました。パーカーと言ってもね、文房具じゃなくてロケットとかの部材や設備を扱う会社でね・・・」とか言っているやつがいたから、多分それなんだろう。
その同僚、一年未満で去っていったので、もう話は聞けないけど。
Health CareがJNJ1社というのも意外だなあ。
個人的には、Consumer Staplesの製品が人びとを動かすモチベーション(目の前にぶら下がったニンジン)で、それを地道に下から支えているのがUtilitiesやIndustrials(足元の車輪)というのが資本主義のベーシックな構図であり、その基本に近いところにある銘柄が長期増配を行うことが可能というふうに見ています。
まだまだ立派なおうちや、ITツール、自動車、ファンシーな服とかがニンジンになるほど世界全体は成熟していない(なかった)ということでしょう。
最後に5年ごとに区分けした銘柄数。
情報開示: EMR30株、KO355株、PG50株、GPC25株、JNJ174株保有
いつもわかりやすいarticleありがとうございます。
返信削除表を見るとある時点の連続企業が次の15年間も増配を続ける割合は5割以下といったところでしょうか。
今後もこの傾向が続くと仮定すると私の保有企業も、うち5割はそうなると思っておいたほうがいいのかもしれませんね。(単純な確率だけで見た場合)
FDG金星人さん、コメントありがとうございます。個人的には増配途切れても減配さえしなけりゃOK的な気分でいます。今回は興味本位というか、あくまで楽しみで適当に調べたので、これで投資はConsumer Stapleのみ、とかは考えずに、かるーくいこうと思います。
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