少なくとも一〇歳は若く見える三九歳のアインホーンは、グランド・セントラル駅から数区画のオフィスに座って、何を話そうかと考えていた。わずか七人のアナリストと、ひと握り支援スタッフだけが働くか彼の会社、グリーンライト・キャピタルには、リラクゼーション・スパのように平和な静けさが漂っていた。誰も取引注文を叫んでいないし、誰も同僚とハイファイブをしていない。
グリーンライトは投資に対する忍耐強い知的なアプローチで有名だった。
アンドリュー・ロス・ソーキン 『リーマンショック・コンフィデンシャル 上』 加賀山卓朗・訳 ハヤカワノンフィクション文庫
2015年12月16日の日本経済新聞朝刊の『米大物投資家の苦戦に学ぶ』という山下晃氏の記事によると、リーマン・ブラザーズを空売りして一躍名をはせたアインホーン氏が率いる主力ファンドの年間運用成績が今年マイナスになりそうとのことです。もしそうなれば1996年の運用開始以来2回目です。大きな原因のひとつは資源価格の下落とのことだそうで…ほほう、そうか、彼はエネルギー関連に強気(だった?)なのか。
約20年間の運営でたった2回のマイナスっていうのは素直にすごいと思いますが(おそらく上回ったときは半端ない上回り方しているのでは?)、それでも騒がれてしまうのはつらいですね。
そのてん個人投資家は気楽なものです。なにもわざわざベンチマークを設定して、四半期ごとにそれを上回ろうと肩ひじ張って人生をしんどくさせる義務は、どこにもございませぬ。
同記事では2008年からのS&P500(配当込み)とヘッジファンドの業界全体の運用成績の比較のグラフを記載していたので、以下抜粋します。
リーマン・ショックのあった2008年以外、S&P500(配当込み)に負けっぱなしじゃありませんか。やはり市場平均に打ち勝つのは並大抵のことではないようですね。Index投資家はいつだってスマートなのです、Tessio was always smarter...
さて、今年のNISAですが、あと8万円弱の買い付けが可能です。中途半端な金額なので、ムスメの教育費用に積み立てている「汝の父を敬え」作戦で使ってしまうことにしました。
毎月SMTダウ・ジョーンズ インデックス オープンに2万円、ひふみプラスに1万円積み立てています。ムスメが生まれたのが今年の2月なので、約10か月経過しています。
ついでなのでリバランスもしてみようかと思ったのですが、昨日時点で以下のグラフの通り、積み立てている比率とほとんど一緒なので、8万円弱の資金もそのままひふみに33%、のこりを米国株式のインデックス投信に充てます。
それで米国株式のほうなんですが、作戦開始当時はインデックス株式投資、その分散は必要? -投資信託積立開始その2 ダウ工業株30種平均-で書きました通り、第一希望のS&P500に連動する投資信託が楽天証券で扱っていなかったのですが、今日チェックしてみてびっくり、いつの間にかi-mizuho米国株式インデックスの取り扱いを開始していたようなので、今後はこちらの投資信託を購入することにしました。
もう少しコストが安ければいいのですが…ただ私は米国市場は世界でもっとも透明性が高くフェアな株式市場と信じていて(インチキがあればアインホーンがだまっちゃいないし、御大バフェットがほくそ笑む)、それが長期にわたって投資するにあたり最も重要なファクターと考えるので、例えばMSCIコクサイ連動の投資信託とかと比べコストがかかるぶんは、保険料みたいなものと割り切ります。
というわけで、来週実行予定です。それにしてももう年の瀬ですか・・・
情報開示:この記事を書いている時点でひふみプラス42,759口、SMTダウ・ジョーンズ インデックス オープン158,967口保有
「汝の父を敬え」作戦のその他の記事はこちらです。
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