フィリピンには、原油、銅、ニッケル、金、銀などの天然資源が世界で五番目に多い。しかも、莫大な数の若年労働力を抱えている。
ルチル・シャルマ 『ブレイクアウト・ネーションズ』 鈴木立哉・訳 ハヤカワ文庫
フィリピンはマニラのマカティに仕事で訪れる機会がありました。
フィリピンですか…タイランドやベトナム、マレーシアあたりは私の行ってみたい国リストのベストテン常連なのですが…フィリピンってなんだかなあ…それこそ It Never Entered My Mindです。
昭和46年生まれの日本の
それから、まだ20代だったころに目黒のパブで恰幅の良いフィリピーナの方ににやたらと気に入られ、まじめに這う這うの体でお店を脱出した事件(電話か何かで席を外したすきに素早く清算してそそくさと立ち去ろうとするも気づかれ、間一髪でエレベーターのドアが閉まった。ああこわかった)等々があって、フィリピンにはあんまりいい印象がないんだよな。
インドネシアやベトナムのように目覚ましい経済発展が期待されているとかいった記事を読んだ記憶もないですし…と、後ろ向きモードで出発しました。
事前に仕入れた前知識は同僚からの「会議室はまじで寒いっすよ、ユニクロのヒートテックが欠かせません。僕なんか上下とも下着はヒートテックで、さらにセーターを着てました」という一言ぐらいです。
そうか、オフィスは寒いのか、シンガポールとかはうわさに聞いていたけどフィリピンも同じなんだな、それは寒がりな私にとって有意義な情報だ、ありがとよ! とばかりに、数日分のヒートテックのTシャツとタイツと、それからセーターを押し入れから引っ張り出してスーツケースに積み込み、いざ出発したのでした。
それがまあ、出発の日がやたら暑かったんで、ついつい半そでシャツに半ズボンという出で立ちでフィリピン航空の飛行機に乗り込むという致命的なドジを踏んでしまい…フィリピンのオフィスがキンキンに冷えているんだから当然フィリピン航空の飛行機もそうであってしかるべきで…いやはや、毛布にくるまりながら冷凍マグロな気分でマニラ入りしました。(帰りの便はそんなに冷えてなかった)。
結局私にとって彼の地でのオフィスは、Tシャツがヒートテックに上は長袖のシャツ、下は普通にズボンだけを着ていればちょうどいいくらいで、私にアドバイスをくれた同僚は、異常な寒がりであることが判明しました。まあ、一か所現地の人がフリーザールームと呼んでいる会議室がありましたけど…。
そうとは知らず 、初日にヒートテックのTシャツにタイツ、セーターのフル装備で出かけた私は、休憩でちょっと息抜きとばかりにオフィスの外に出た途端、あやうく瞬間蒸発するところでした。フィリピンでは5月の前半が暑さのピークらしいのです。まあ、初めての異国に訪れるということは、かくも熾烈な体験をするということであります。まったくもう、この顛末をフィリピン人の同僚たちに披露したらバカ受けしたからよしとするけど。
例によって出張してきたのは私一人だけなので、ウェルカムディナーとフィリピン人同僚と飲んだ2晩以外の夕食は、さみしく近所の安全なショッピングモールで一人でとらねばならず(大真面目に危ないからそれ以外の場所へ一人で行くなとフィリピン人から警告された)、つまんないなあと思っていたら、そのモールの中に大きめのスーパーがあり、何気にぶらっと除くと面白い光景が…
ヤクルトのこの商品がずらりと店頭に勢ぞろいなんてシーン、日本ではあんまり見かけないですよね。これで完全にスイッチが入ってしまった私は、マニラにおける生活必需品を提供する企業のブランドの勢力図を調査することにしました。するとまあ、なかなか楽しい光景に次から次へと出くわすではありませんか。俄然面白くなってきたぞ、ホテルでCNNなんぞ見ている場合ではない。
というわけで、 The 3rd Man's Fundの組み入れ銘柄を中心に、これから数回にわたりマニラにおける生活必需品(食料品含む)ブランドの状況をレポートしてみたいと思います。結果的に以前に書いたような資本主義下で人々を動かす原点回帰的なドライバーが中心となります。こうご期待…というほどのものではありませんが。
情報開示:特になし
いつも、ありがとうございます。
返信削除楽しみにしています。
ice_skaterさん、ありがとうございます。ハードルを下げてお楽しみいただければと思います。
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