2015年2月6日金曜日

合衆国大統領の通信簿 - キンバリー・クラーク(KMB) -

はじめに・・・ドクターペッパー・スナップル・グループ(DPS)が増配17.1%です。6年連続増配当です。☆☆☆☆☆☆
君の行く道はまだまだ長いぞ。

それで前回の記事で、次回の定期獲得候補はHD、SJM、EMRの3つと書いたのですが、一つ忘れていました。キンバリークラーク(KMB)も候補です。というか、毎回候補です。でも私にとって存在感が無いので忘れがちです。すまん。

KMBの2014年度の結果は、まとめると以下の通り。

Salesは前年比1%増。VolumeとPricingで4%増だったけど、為替で‐2%、欧州でのリストラで‐1%のネガティブインパクトのようです。(スピンオフされたヘルスケア部門の影響を除いて。)

洋の東西問わず、為替は、まあしゃあないな的なエクスキューズになっちゃいますね。 欧州では2012年より、オムツや収益の低いビジネスから撤退開始して、それにともなうリストラが2014年で終了したようです。

直近のQ4だけみると、ありゃりゃ、おむつのHuggiesのVolumeが前年比10%減で、シェアを失いつつあるようなのが目をひきます。Willow Street InvestmentsさんによるShort-Term Problems Do Not Detract From Long-Term Prospectsという記事では、オムツのチョイスもハイエンドかローエンドの2極化が進んでいるようです。

ハイエンドがプロクター・アンド・ギャンブル(PG)のパンパース、ローエンドが同じくPGのLUVSとのことで、ということはHuggiesは中間帯なのかな。うーむ、オムツにも格差が及んでいるってことか。

中間層への支援を謳っているオバマさん、がんばりなさい、結果はオムツに如実に表れます。世界の人々のオムツのチョイスを年代ごとに丹念に実地調査したら、ピケティなんて目じゃない発見があるんじゃないかな。ちょっと匂いそうだけど。

良いニュースとしては、アルゼンチン・中国・東欧・韓国・ベトナムでボリュームが増えています。ちなみに2013年度の地域ごとのSalesの割合は:
数値はアニュアルレポートより
 2015年の展望は:

  • Net salesは3-6%減 (為替のネガティブインパクトを8-9%見込む)
  • Operating profitは1-4%増
  • Mid single digitsの増配(つまり5%程度かな)
  • 自社株買いは$0.8-1.0B (2014年度は1.9B)

成熟企業がつまづいているときは獲得のチャンスなんですが、BS見ると、スピンオフがあったとはいえ、こんなになっちゃうのと、少々腰が引けます。こんなもんなのかな。
数値はこちらのレポートより
 キャッシュフローのウォーターフォール:
数値はこちらのレポートより
こりゃ、まあ自社株買い抑え目にして配当原資確保しかありませんわな。

いずれにせよ、新興国からの需要というのは今後も確実に増えるでしょうし、KMBならそれをみすみす取りこぼすということは無いと思います。

引き続き獲得の有力候補です。地味やけど。

情報開示:このエントリーを書いている時点でEMR30株、PG50株保有  

APPENDIX(以下の数値は13年度まではモーニングスターのサイト、14年度はこちらのレポートからなので、私の理解不足で14年度は入力に間違いがあるかもしれません)。Revenueが14年度にガクンと落ちた結果になっているのはヘルスケア事業のスピンオフのせいです。

  






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