何もしないことは、あらゆる悪徳の始まりであり、あらゆる美徳の頂点である。
カフカ 『カフカ断片集』 頭木裕紀・編訳 新潮文庫
長期投資という運用方針はすばらしいものだ。経済に好不況の波があっても、買うか売るか、白か黒かに思い煩う必要はなく、自分の投資がどう展開していくかを見守っていればいいだけだからだ
by アンソニー・ナット、Roald W.Chan 『価値の探究者たち』 山本御稔・小林真知子・訳 きんざい
Good Businesses, Good Nights.
何もしないことは、あらゆる悪徳の始まりであり、あらゆる美徳の頂点である。
カフカ 『カフカ断片集』 頭木裕紀・編訳 新潮文庫
長期投資という運用方針はすばらしいものだ。経済に好不況の波があっても、買うか売るか、白か黒かに思い煩う必要はなく、自分の投資がどう展開していくかを見守っていればいいだけだからだ
by アンソニー・ナット、Roald W.Chan 『価値の探究者たち』 山本御稔・小林真知子・訳 きんざい
価値か利益かというのは、誤った選択です。卓越した財務パフォーマンスは、価値創造を反映しています。もう一度言いましょう。価値を考えれば、利益は後からついてくるのです。
フェリックス・オーバーフォルツァー・ジー 『「価値」こそがすべて!』 原田勉・訳 東洋経済新報社
"Exactly! Bingo! That's what I've learned. Stocks follow earnings!"
- Will Danoff
William Green 『RICHER, WISER, HAPPIER』SCRIBNER
The 3rd Man's FundのFY2025(May 2024 - Apr 2025)が終わりました。『次の10年に向けての雑文(1) ーカタリストとしての株式投資ー』で書いた、「次の10年」の初年度が終わったことになります。
4月末が年度末という設定は中途半端な印象ですが、このタイミングだと投資している米国企業の最新のアニュアルレポートをすべて目を通し終えていて、日本企業もeBASE以外は決算発表も終わっているので、私にとってはいいタイミングです。なによりも、このさわやかな初夏の日差しの下では、自然とポジティブな気分になれるのがいい、と実感している次第です。
株式投資を愉しむには、ポジティブなマインドセットが一番大事ですからね。
この記事を書いている時点で外は雨だったりするのですが・・・
I've always said if you spend 13 minutes a year on economics, you've wasted 10 minutes. I deal in facts, not forecasting the future.
- Peter Lynch
「紳士とは、払った税金と寝た女について多くを語らない人の事です」
村上春樹 『独立器官』
伝説的なファンドマネジャーのピーター・リンチ氏によると、経済の展望についての考察に13分使ったとすれば、10分の時間を無駄に費やしたに等しいとのことです。
当該期間の2025年2月~4月にかけては、どこかのダイトーリョーのおかげですっかり経済の見通しとやらがわからなくなり、株価も乱高下しています。(乱低下と言った方が正しいかも)
ただしリンチ氏が述べたように、経済の見通しがどうのこうのというのは、それこそジョージ・ソロス級の能力でもない限り、あるいは居酒屋でワイワイ楽しむのでもない限り、時間の無駄遣いなのでしょう。
やっぱり、
株式投資家とは、株式にぶら下がっている値札と経済について多くを語らない人の事です
As a leader of one of those families so succinctly put it, when you join Watsco, “you’re not swallowed by a big fish, instead you get to swim with a school of fish.”
2024年度のWSOのアニュアルレポートより
今から約2年半前に発売された科学雑誌『ニュートン』の2022年10月号に、ふたつの注目すべき記事があります。
ひとつは『世界を襲う未曽有の干ばつ』と題された特集です。新たに注目され始めた「フラッシュ干ばつ」がとりあげられ、それがもたらす大規模な森林火災のリスク等々が書かれています。今年に入り、岩手県や瀬戸内で大きな被害をもたらした山火事が発生し、また国外でも韓国やロスで大規模な火災があったのは記憶に新しいところです。
もうひとつは『人口80億人時代のファクトブック』という特集の中で述べられている「タンパク質危機」です。2025~2030年には食肉の供給が需要に追いつかなくなることが予測されていたようです。
いまのところコメ騒動が大きな話題になっていますが、そのうち肉や魚も話題になるかもしれません。10年後には、吉野家の牛丼はおいそれと手を出せない超高級料理・・・かも。
その貴重なタンパク源であるウシ・ブタ・ニワトリ、それからサーモン等々の健康を守るアニマルヘルスケアのZoetis Inc.の24年度を確認します。
どこかのダイトーリョーのおかげで、仕事もいろいろ身構えないといけないことが増えてきました。私の仕事のUS本社でのカウンターパートは米国南部のおばちゃんで、いかにもGo Trumpな感じの人なのですが、ここのところ“いくらなんでも、こりゃ、マズいんじゃ・・・やっちまったかな”という若干ひるんだ雰囲気を漂わせるようになっています。
ただ我が社の場合では、生産拠点のUS回帰という観点で見ると、ダイトーリョーの目論見通りになってきています。
ではThe Home Depot, Incの24年度を確認します。
He deals the cards as a meditation, And those he plays never suspect
He doesn't play for the money he wins, He don't play for respect
He deals the cards to find the answer
Sting『Shape of My Heart』
最近某国の大統領とその取り巻きがやたらと「お前はどんなカードを持っているんだ、なにも持ってないじゃないか」と喚いています。政治信条や政策へのPro/Conは別としても、さすがにそのやり方はよくないよな、と思います。
それはさておき、我々在野の個人投資家はいかなるカードを切ることができるでしょうか。
「ところが、集団行動の遺伝子をもたない人たちもいるようなのだ」とロションは言う。「彼らには、みんなと同じように動かなくちゃ、という意識がない。自分の頭で考えられる人たちだからこそ、優れた投資家になれる」
ウイリアム・グリーン 『一流投資家が人生で一番大切にしていること』 依田光江・訳 早川書房
趣味+投資先発掘のスケベ心でやっております各大物ファンドマネジャー(Big Shots)の株式ポートフォリオの確認ですが、2024年の4th Qが公開されています。さっそくレビューをしたいところですが、確認するメンバーを入れ替えることにしました。
今回外すのはDISCIPLINED GROWTH INVESTORS (DGI)で、代わりにカナダのマネー・ジャーのフランソワ・ロション氏のポートフォリオをのぞき見することにしました。