“ピョートルが入ってきたとき、彼は、コップに半分ほどつがれたワインを飲みながら朝食のカツレツを食べていた。ピョートルは以前にも何度か彼を訪ねてきたことがあるが、そのたびにこの朝食のカツレツに遭遇した。作家はそれを客人の面前でたいらげるのだが、いちどとしてごちそうしてくれたためしはなかった。カツレツのあとには、小さなカップでコーヒーが一杯出された。”
ドストエフスキー著 亀山郁夫訳 『悪霊２』 光文社古典新訳文庫 2011年 Ｐ389最近は米国株式は全般的に好調で、S&P500も最高値を更新したりしています。こうなってくるとなかなか安い銘柄が見つからないですね。とは言っても私は高い・安いの判断は、配当利回りとPERでしか判断していないけれど。
こういうときは、食品を扱う企業の株式を獲得するのがいいのかもしれないです。ディフェンシブといわれるだけあって、高値で獲得しても下落は比較的マイルドです。これらの銘柄は、たとえ下げ相場の底で獲得しても、潮目が変わった時に、もたつく確率も高いですしね。まあ、私としては株価がどうなろうと、増配を繰り返してくれれば、それでOKなのですが。
ゼネラル・ミルズは世界的な食品メーカー・販売業者で、シリアル・ベーキング（Baking）製品・ スナック・冷凍食品・ヨーグルト等々を扱っています。特筆すべきは115年途切れることなく、しかも一度も減配することなく配当をしていることですね。毎年増配をしているわけではないですが、直近では11年連続増配当中です。
常日頃（米国留学時代は特に）よく食べるが、何を食べているかにあまり注意を払わない傾向にある私にとって、GISが扱うブランドは全然馴染みがありません。正直シリアルなんぞなんだっていい。せいぜいジョイントベンチャーによるハーゲンダッツくらいですかね、私が認識しているのは。それにしたところで滅多に食べないです。
あとCereal Partners Worldwide (CPW)というジョイントベンチャーを通してUS・カナダ以外の地域でシリアルを販売し、ハーゲンダッツ・ジャパンを含めると、売り上げの30％程度がUS・カナダ以外って感じです。
例によってモーニングスターのサイトで確認します。RevenueとOperating Margin。
経済的に発展をすると、皆朝ごはんをのんびり食べる暇がなくなります。そうなると伝統的朝食よりも、てっとり早く栄養が取れて、味もまずくないシリアルの需要が伸びますね・・・新興国もそうなっていくんじゃないかな・・・最近カルビーもフルグラに力を入れ始めたようだし・・・いいんじゃないですか。カルマジーノフさんよ、朝から優雅にワインとカツレツという古き良き時代の非効率な食事は、革命とともに消え去ったんですぜ。もっとも連邦崩壊後しばらくは、みな朝からウォッカでヤケ酒やったらしいけど。
次にEPS、一株当たりの配当とフリーキャッシュフロー（FCF）、配当性向を見ます。
現時点での私の精一杯の理解では、以下の通りです。
Current Ratioを見ても分かるように、GISは何故か短期的な負債が短期で現金化できる資産より多い傾向にあり、2011年にはヤバくなったので（あと年金の負担も増加したっぽい） 、とりあえずキャッシュを掻き集め、その場をしのぐため支払いに使っちまい、残った分で増配をなんとか達成したのではないでしょうか。違う? よくわかんないけど一時的なものだし気にしないでおこう。
Kはケロッグ、SJMはJMスマッカー、NSRGYはネスレS.A.です。
情報開示：現時点で上記に挙げられた銘柄は全部保有していません。今朝の私の朝食はケロッグのシリアルでした。しかし朝からカツレツかよ。
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