2020年8月26日水曜日

怒りを込めて振り返れ その1 -放出した株式のその後-

I don't blame you.

We got carried away

I can't hold on

To an empty space

The xx『On Hold

先日、ステップ(9795)を一部放出してそれを原資にトラクターサプライ(TSCO)を追加で獲得しました。これは『投資家K.の四半期レポート 2020 Q2』で述べたように、神奈川限定の9795はさすがに災害リスクとかも考慮に入れておかねばならないと思ったからです。なのでProactiveなRepositioningになりますね。

The 3rd Man's  Fundを運用し始めてから約6年強経過するのですが、これまで10以上の企業の株式を全放出しています。たいていは目論見違いと判断しての放出です。各々の理由は『令和の改新 その2 ー靴の中の小石ー』でまとめたのですが、今回はそれらの企業の株価やがその後どのようになったかを参照しつつ、その時々の判断が、功を奏したか否かを見てみます。

なお、最近全放出したばかりのレストランブランズ・インターナショナルは含めません。それに一部放出の株式も含めません。また『いざ・波』はもともと比較的短期売買を前提にしたポートフォリオなので、これもスコープ外です。『いざ・波』も結局Buy&Hold路線になってしまっているけど。

まず令和の改新 その2 ー靴の中の小石ーで書いた、


1. 誰かさんが持っているからという理由だけで獲得したもの


に当てはまる全放出株式は、ペットIQ(PETQ)ですね。これはマイケル・バーリ氏が保有していたので真似ました。PETQの獲得により株式選択時における配当の重要度が私のなかでドラスティックに下がったので、印象深い株式です。


PETQの株価推移。赤矢印が獲得、青矢印が放出のタイミング

PETQは上場来一度もNet incomeが黒字になっていませんでした。コロナ禍でまったく世の中の先が見通せなくなった中で、PETQの今後も思い描くことができなくなったので放出し、かわりにユナイテッド・テクノロジーズの分割以前から狙っていたキャリア・インターナショナル(CARR)を獲得しています。

現時点で、あくまで株価的にはこのアクションは功を奏した形になっていますが、まだ評価するには期間が短すぎますね。にしてもCARRの株価、落ちてこない・・・

次に


2.その企業が提供する製品やサービスを受ける人々の、喜ぶ顔が想像できない


に該当する全放出株式は以下の3つです。


  • シェブロン(CVX)
  • エクソンモービル(XOM)
  • ヘルメリッチ&ペイン(HP)

CVXの獲得・放出のタイミングは以下の通り。

CVXの株価推移(月足)。赤矢印が獲得、青矢印が放出のタイミング

CVXは令和の改新で放出していますね。そのタイミングでアーロンズ(AAN)とトロ・カンパニー(TTC)を獲得しています。AANはその後業績が見込み違いだったので、これまた全放出でA.O.スミス(AOS)を獲得。うーん、うまくいったんだろうか。どうなんだろ。

XOMの獲得・放出のタイミングは以下の通り。


XOMの株価推移(月足)。赤矢印が獲得、青矢印が放出のタイミング

XOMを放出したかわりにゾエティス(ZTS)を獲得しています。そういえば2018年はスレッジハンマー作戦と題してポートフォリオの見直しをしていましたね。

つづいてHP。

HPの株価推移(月足)。赤矢印が獲得、青矢印が放出のタイミング

HPの代わりにレストランブランズ・インターナショナルを獲得してますね・・・結局それは最近トラクターサプライ(TSCO)とトレードされています。

The 3rd Man's  Fundにおけるオイル関連株式の足跡をまとめると:


  • 獲得は2013年~2015年。オイル価格が高値圏にあったのは2014年前半まで。なのでこの獲得した時期では、オイル価格の低迷がここまで続くとは想定しなかった。いまと当時とでは、オイル価格に対する認識は全然変わってしまっている。ちなみに今後のオイル価格は、とくにコロナ収束後も踏まえてどうなるかなんてことは、私にはさっぱりわからない。産油国の政治情勢が明後日にどうなっているかなんて、もっとわからない。
  • 放出のタイミングは奇跡的に良かった。ただこれも何か確信があってやったのではないので、結果オーライにすぎない。
  • かわりに獲得した株式も、割とすぐに手放す結果となっていて、これはよくない

といったところです。判断の評価としては、どうでしょう、ぎりぎり及第点の70点くらいですかね。その後の紆余曲折を経て、現時点で保有している株式は、放出した上記の株式よりは保有していて納得感があります。

ここから学ぶべきことは、個々の企業や事業をしっかり見て、自分が長期的に保有してストレスを感じない株式を見極めるのが大事、ということですね。

じゃないと単なる精神修行(苦行)になっちまう。そういうのを追い求める人はそれでいいと思いますが、オレはごめんだ。

話のついでにAANの獲得・放出のタイミングもみます。


コロナ禍で約28ドルで放出しました。これはOperating Marginがひどく下落していることを確認してのアクションでしたね。

AANは

  • 米国の住宅需要の伸び
  • 米国の給与の伸びの鈍化

の2つの潮流をうまく取り込めるのでは、と考えたのですが、目論見が外れました。ただし・・・興味深い情報を入手したので、来年早々に再獲得に動くかもしれません。

というところで長くなってしまったので、これ以外の放出株式のレビューは、また別の機会に。

情報開示:この記事を書いている時点でTSCO133株、9795 x 900株、CARR100株、TTC94株、AOS310株、ZTS102株保有


0 件のコメント:

コメントを投稿