オペレーション・ジュピター(参考記事『令和の改新 その4 - 巨鯨現る -』と『令和の改新、最終章 -作戦術の導入ー』)の一環で、全世界でのミドルクラスの増大に貢献し、かつその恩恵を受ける企業として獲得したクボタ(6326)の第132期をレビューします。同社の海外売上比率は2021年度で72.6%です。
『キャリア(CARR)の放出と、クボタ(6326)の獲得』で書きました通り、『京都大学で学ぶ企業経営と株式投資』(きんざい)を読んで興味を惹かれました。
関係ないですが、本棚に岩波文庫と中公新書、それからきんざいの書籍が並んでいると、自分がとっても知的な存在であると勘違いしてしまいます。
【初回の獲得】
初回獲得は2021年6月。以降、複数回に分けて追加。
FEET ON THE GROUND
【参入障壁】
ま、私が考えを述べるよりも、NVICの農林中金<パートナーズ>おおぶねJAPAN(日本選抜)の2021年1月の運用レポートをご覧になられるのがいいかと思います。
こちらもNVICの農林中金<パートナーズ>おおぶねJAPAN(日本選抜)の2021年1月の運用レポートをご覧になられるのがいいかと。
それよりも飛躍した考えになりますが、私が思うに現在人類が直面している最大の課題は環境とエネルギーの問題です。イデオロギーや戦争なんかではありません。2022年の2-3月でおこっているウクライナまわりの出来事なんて、時代遅れの商売である強権主義の最期の断末魔のあがきみたいなものです。そこに拘泥していると、人類が向かいつつある大きな流れを見失いかねません。
個人的には、エネルギーは、やはり原子力です。もちろん感情的にはけっこうしこりがありますが、これ以外の選択肢はないと思います。人は思索する方向に進化してきているわけですが、寒すぎたり暑すぎたりすると考えることができません。
氷点下の部屋でクリーンエネルギーについて考えられないじゃないですか。「考えられない」ことほど、人にとって耐えがたい状況はないのです。
ただ原子力のエリアはいろいろ競合が激しそうで、投資する企業の選択までには至っていません。
もうひとつの環境のほうでいきますと、6326は食料と水という非常に重大な分野でそのプレゼンスを発揮しています。腹が減ってはイクサは出来ん、ではなく腹が減っては考えることができませんからね。そして6326は創業時(コレラが日本で蔓延していた時代)より、社会問題の解決ありきで発展してきた企業です。
6326は、空腹という煩悶、ならびに人類の進化に反した、肉体的・時間的束縛を要する労働から人々を解放するという価値を提供しています。
【営業利益率は10%を超えているか】
数値のソースはモーニングスター |
【足元はどうだったか】
- トップラインは前年比18.5%の伸び、国内は+1.3%、海外は+26.7%。
- 北米で、田舎暮らし増加によるトラクタ・建設機器需要が大幅増。このへんはトラクター・サプライ(TSCO)やザ・トロ・カンパニー(TTC)でみたとおりですね。
- タイやインドでも作物価格の高値安定による農業機械の需要増
EYES ON THE HORIZON
【向こう10年の姿を想像できるか】
うん、実に自信がない。
先に述べた通り、これからの人類が直面する課題である、食料・水・環境を正面切って受け止める位置にある企業だとは思いますが、個人的には青田買いです、トラクタの会社だけあって。あと正直なところ、ホーム・バイアスもあり。
【Risk & Opportunity】
Riskは、海外で思ったほどのプレゼンスが得られず、日本国内の農業の規模の縮小とともに衰えていく可能性が無きにしも非ず。
その反対に、Globalにみて農機といえばでっかいディアか、小回りの利くKubotaか、という存在になり、将来貴重な外貨をガッポガッポと稼いでくれて、チャリン・チャリーンと配当を出してくれる企業になれば・・・いいなあ。
【現時点での立ち位置】
せんだっての決算で株価が下落したときに、ついつい追加獲得してしまったのですが、これは反省しています。ちょっとポジションを多くしすぎた。けどまあ、このまましばらくホールドします。
インドでのビジネスと、あと資本効率の動向次第では、少しポジション調整するかもしれません。
ただ、まあ、日本の片田舎出身の私としては、農機といえばクボタですなあ。日本酒も千寿久保田が旨いし。あと阪神タイガースの中継ぎ・抑えと言えば、やっぱJFKの久保田だよなあ。
情報開示:この記事は、阪神が7点差リードをひっくり返された2022年開幕戦の翌日に書いています。現時点で6326 x 900株、TSCO167株、TTC94株保有
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