"Why can't you look at this one?"先日、以前から観たかった『夜の大捜査線』のDVDを借りてきて観ました。いや、とっても面白かったです。あのレッドネックな保安官がいいですね。あんなのにスピード違反で捕まりたくないな。
"Why can't you look at yourself?"
"Because I am not an expert..........Officer!"
映画『夜の大捜査線』より
さて、私の投資方針は、増配当が安定的に行われるか否かが大きな要素になります。
前回のエントリーに書いたように、PMのバランスシートやキャッシュフローステートメントをみると、EPSを良くするための自社株買いや、配当の支払いを賄うために借金に依存しているっぽいとの推測がつきます。
果たしてPMは今後も増配当を行ってくれる銘柄なのであろうか?
こういう時はExpertの意見を求めようと思う。なんつったって私だけで財務諸表を解読して判断を下すだけの能力はありません(きっぱり)。そもそも用語すらわからん。英語やし。
そこで2つのブログを参考にさせてもらいました。
今回はまずDavid Schauber, Jr.氏のブログ(35歳でセミリタイヤかよ!)を参考にPMをレビューしてみます。氏がバランスシートの勘所のポイントとして挙げているものから、さらにポイントを絞って抜粋します。私が的外れな抜粋をしているかもしれませんので予めご了承のほどを。
なおSchauber氏(以下S氏)は、この紹介するブログの記事ではわりと PMに対しポジティブな感じですが、これが書かれたのは2013年6月と少し古いことを留意しておかなくてはいけません。
では、まずCurrent Ratio。
算出方法はCurrent assets(流動性資産)÷Current Liabilities(流動性負債)。
S氏によると1以上の値が望ましいとのことです。計算してみました。(以下バランスシートの値のソースはYahoo! Finance、Billion単位で四捨五入)。
1を若干下回り望ましくない値ですけど、短期的には心配することはないと思います。あとから気がついたけどモーニングスターのサイトでも値がすでに算出されてますね。
Goodwill
のれん代のことですね。S氏は基本的にGoodwillは全資産の20%以下が望ましいと言っています。なぜならば企業買収の結果が芳しくないようだったら、バランスシートにネガティブなインパクトをもたらす(減損処理?)からと言っています。PMの場合以下の通りです。20%超えていますが、減少傾向ですね。バランスシート上Goodwillが減っていくというのが何を意味しているか良くわからないです・・・少しずつ減損処理済みってことでしょうか?
Years of Earnings to Pay off LT Debt = LT Debt ÷ Average Earnings
これは長期負債(LTはLong term)が稼ぎの何年分か、ということです。
S氏がブログで去年の6月に算出したら2.53年でした。2013年度の数字を用いて計算すると2.68年です。私にはこれが長いのか、妥当なのか、短いのか、よくわかりません。
若干増えていますが、PMの稼ぐ力から考慮すると、たいしたことないのかもしれません。それでも負債額の増え方はけっこうなものです。
Debt-to-equity ratio
負債比率のことで、通常はTotal Liabilities ÷Shareholder Equityで計算され、結果が1以下がよく、どれだけ企業が負債に頼らず経営できているかが示されているので、値が低いほど良いとのことです。ただ下記の通りPMはTotal Shareholder Equityがネガティブな値になっているので計算がうまくできません。
そこでS氏はバランスシート上のTreasury stock (Repurchaseされた株式)をネガティブではなくポジティブの値にして、以下の式で計算しています。
Adjusted Debt-to-Equity Ratio = Total Liabilities ÷ (Shareholder Equity + Treasury Stock)
これで計算してみると以下の通りの値になりました。
値は1以上で悪化中です。負債に頼る割合が増えています。
ちなみにS氏はROEも同じような調整のうえ計算していますが、ここでは割愛します。
Retained Earnings = Net Income - Dividened Payments - Stock Buybacks
これはバランスシートにそっくりそのまま値がでています。これが増える=企業価値が増えているとのことです。PMは力強い結果になっています。PMのearning powerの強さが証明されていますね。でも前回のエントリーで見たキャッシュフローステートメントだと赤字だったんだけど・・・バランスシートでは年をまたいで蓄積されたものが載るみたいですのでそれで違ってきているんだと思います(自信ない・・・)
さてS氏は2013年6月時点での結論として、次のように述べています。
- 短期的には財務上の心配はない
- PMの稼ぐ力は素晴らしい、Retained earningsは圧巻である。ROEも良。
- 長期的に見てGoodwillの大きさがちょっとばかし気にかかる
- Debt-To-Equity Ratioが下がることを期待する。今後もし金利が上昇した場合、負債の借り換えは魅力的な選択ではなくなる
しかしそれから1年経ち、というよりS氏は2013年Q1、私は2013年のAnnual Reportを参考にしているので9か月経ち、残念ながらDebt-To-Equity Ratioは上がっています。しかも大きな割合で。
これが将来的にどういう懸念をもたらすのでしょう・・・To be continued.
情報開示:特になし
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