2020年9月14日月曜日

怒りを込めて振り返れ その2 -放出した株式のその後-

When and where did we go cold?

I thought I had you on hold

I thought I had you on hold

I thought I had you on hold...

The xxOn Hold

怒りを込めて振り返れ その1 -放出した株式のその後-』の続きです。『令和の改新 その2 ー靴の中の小石ーで書いた連続増配当という理由だけで獲得し(その後放出し)た企業をみてみましょう。果たしてその時の判断はこれまでのところ結果的にどうだったのでしょう。

まずはジェニュインパーツ(GPC)。

GPCの株価推移(月足)。赤矢印が獲得、青矢印が放出のタイミング

GPCはこのブログを開始し始めて間がないころに獲得したので、そういった意味では印象深い株式です。ただブランド力という点で競合他社のオートゾーン(AZO)とかのほうがよさそうに思えてきたので、マルボロというブランドを頼ってアルトリア(MO)とトレードしたのでした。

そのMOも現時点では戦力外通知済みで鳴尾浜で飼い殺し状態となっており、一部は既にトラクターサプライ(TSCO)とトレードされています。なんか負の連鎖な気がしないでもない。

GPCのその後の業績までは追っていませんが、株価の推移から察するに、良くも悪くもパッとしていないっぽいですね。まだサブプライム金融危機の記憶が私にとって生々しかった5年くらい前は、そのような株式が望むところだったのですが、いまはすこしばかり志向が変わってきています。痛い目にあうかもしれんが。

次にJMスマッカー(SJM)。

SJMの株価推移(月足)。赤矢印が獲得、青矢印が放出のタイミング

コーヒーにジャムにペットフード関連・・・と私の嗜好にぴったりな企業ではあったのですが、このあたりの分野はネスレを皮切りに競争がし烈なエリアで、そのなかでのブランド力や規模の力が物足りないと考えたので、放出しました。

かわりに獲得したのがトロ・カンパニー(TTC)なのですが、ま、こちらもそこまで圧倒的なブランド力や特徴といったものを持っていないような気がする・・・。でも米国での人口動態の恩恵を、SJMより、よりダイレクトに受けるのではないかという期待はあります。

ゼネラル・ミルズ(GIS)とターゲット(TGT)。

GISの株価推移(月足)。赤矢印が獲得、青矢印が放出のタイミング

TGTの株価推移(月足)。赤矢印が獲得、緑矢印が一般口座から特定口座への移動売買、青矢印が放出のタイミング

GISもね、いまひとつ特色がないなあというのが理由で放出したのですがね・・・、こうしてみると最近株価は調子いいですね。全然業績のチェックはしていないのだが株価の推移のみで推察すると、コロナ禍で人々が引きこもりがちになったので、外食が減った代わりに家で保存がきくGISの商品の需要が増したのかもしれない。

そうであれば、業績アップは一過性の可能性もあると言える。

TGTはアマゾンのインパクトを真正面から受けるだろうということで放出しました。こちらも最近の業績はチェックしていないのだが・・・株価だけ見ると調子よさげやな。なにがおこっているのだろう。ひょっとしたら、以前にその兆しがあったように、とくに都市型店舗で従来のディスカウントストアとは一線を画すような小型化店舗がうまくいっているのかもしれない。

このあたりは日本に住んで米国株式に投資をするハンディキャップですね。実際に店舗に足を運ぶというのが困難だ。もし近所にTGTがあり、ちょっと暇つぶしに訪れることができるのであれば、違った判断を下したかもしれませんね。

これらの株式を放出した代わりに獲得したのはインターナショナル・フレーバー&フレグランス(IFF)です。同社の株価はここの所冴えていません。いかんなあ。私は、アクションを起こせば起こすほどじわじわと泥沼にはまっていっているような気がする。

ま、長い目で観ましょう。IFFはまたレビューしてみよう。

というわけで、とくに株価的にはこれらの決断はいまのところ功を奏していません。私の株式選択とタイミングのセンスの無さというものが如実に表れています。ただし放出した企業よりは代わりに獲得した企業のほうがホールドするのに納得感はあります。

GISはコロナ禍後は失速するかもしれんし、TGTを持っているとアマゾンにおびえ続けるかもしれんし、GPCはさすがの私にも退屈すぎる。

***

小説家の村上春樹氏は長編小説を書くとき、第一稿を書き上げた後、2回書き直すそうです。その後一か月程度ほったらかしにして「寝かせた」あと、信頼できる第三者の意見をもとに再度書き直すとのこと。最終的に何回書き直すことになるかは彼自身も把握できていないそうなのですが、彼は書き直すという行為そのものが大事であると述べています。

長期の株式投資におけるポートフォリオの見直しも、似たようなものかもしれません。これからも常に懐疑の目でThe 3rd Man's  Fundを見続けていきたいと思います。

情報開示:この記事を書いている時点でTSCO133株、TTC94株、IFF76株、MO245株保有

【参考図書】

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