2018年7月1日日曜日

投資家K.の休日 -ポートフォリオの再編成《スレッジハンマー》第四・五弾-

日本は、世界中からヒト・モノ・カネを呼び込む
梅雨の中休みのいい天気だった6月26日に休みをとって、リログループ(8876)の株主総会に出席しました。冒頭の言葉は、代表取締役社長である中村氏の言葉です。

というか、もう関東甲信越は梅雨明けですか。


8876の株価推移。ヤフーファイナンスより。赤丸が大まかな獲得のタイミング。

8876は、四季報から借りてきた言葉で言うと、企業福利厚生の総合アウトソーサーです。15期連続増配中です。2013年の一月に100株獲得し、株式分割により1,000株になりました。

獲得の理由は、『序にかえて』で記したように、ろくすけさんによるブログ、『ろくすけの長期投資の旅』でその存在を知り、ちょうど当時勤めていた会社も8876の福利厚生サービスを使っていたことから、これはおいしいビジネスだな、と考えたからです。

8876の存在を知ってから獲得まで一年近く慎重に動向を見守っていました・・・元阪神タイガースの和田豊氏が、現役時代にバッターボックスにて初球ストライクの軌道を丁寧に見送ったように。もったいないことをしましたね。

保持し続ける理由は二つあり、下記の人口動態の変化に伴う労働人口の不足を受けて、おもに日本企業によるメンドくさい業務のアウトソーシング化のトレンドは止まらないであろうと考えているのが一つ。もう一つは、いったん顧客になると、そう簡単に他企業のサービスに切り替えたりしないだろうなと(特に福利厚生)踏んでいるからです。



ソースはUnited States Census Bureauのサイト  (2014年9月時点でダウンロードしたデータをもとに2014年に作成)

株主総会で一番印象に残ったことは・・・中村社長の気合の入っているしゃべり方ですね。いつもあんなふうなのかな。あれでオリンピック作戦とか言われると、ここは警視庁の東京オリンピック対テロ特殊部隊の決起集会かと勘違いしそうです。

オレ、この会社に勤めたら3日と持たないな。

メモしたことは、


  • 海外事業(おもに海外に進出している日本企業駐在員の住居の手配等)は今後欧州に横展開を図る
  • 子会社化したAIRINC社は、海外主要都市の住宅相場や物価指数、危険手当等々の情報を提供し、世界のグローバル企業が顧客。なので、世界のグローバル企業のニーズを把握することができる。
  • 当初、第二次オリンピック作戦策定時には連結営業収益2,700億円としていたが、現在は2,500億円になっている(らしい、オレよく知らない)。これは当初はGrossだったのを、現在Netに変えたためで、目標を引き下げたわけではない。経常利益の表記は変更なし。
  • 国内事業(社宅や賃貸の部分)でシステムを導入中で、これが一時的に利益の伸びを抑える。人件費圧縮や業務の効率化の効果により56期までにはけっこうな利益の伸びが期待される(自分で数字等メモしたのだが、解読不可…)

海外展開に力を入れていますね。

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総会を終え、随分久しぶりの新宿をしばらくブラブラして昼食を取り、帰宅の途に就く。風は少々きついが、梅雨の中休みの良い天気。二子玉川で途中下車し、高島屋の地下でビールとおつまみを買って、二子玉川公園まで歩く。週末にときおりムスメ(3歳)をつれてやってくる公園だが、平日の午後はけっこう空いている。富士山方面を望むテーブルに腰掛け、ビールの缶を開ける。

なんとなく本日は株式モードなので、手島直樹氏の『バフェットに学ぶ価値創造経営』をパラパラと再読。手島氏がコーポレート・ガバナンスの形式主義がもたらす弊害を、さかんに指摘している。

イッツ・オーライ。オレはアイ・アールジャパン(6035)を持っている。

爽やかな風。麦とホップの香り。遠くから聞こえる子どもたちの歓声。日が高いうちから野外で飲むビールは最高である。

そういえばプレミアムフライデーって最近あまり聞かないな。いまごろ経済産業省は、なかったことにしてしまおうと躍起になっているに違いない。ノモンハンや第五世代コンピューター、2千円札と同じだ。

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考える。

8876は今後20年間バリューを生み出せるだろうか。

出せるだろう。そしてすでに国内で多くの顧客を囲い込んでいて、よほどのことがない限りカネは入り続ける。今後は海外に成長の軸足を置くようだが、成長性に関しては、私はあえて考えない。時間には限りがある。

8876はじゅうぶん利が乗っている。ここらでひとつその利をThe 3rd Man's  Fundほかの構成企業に振り分けてみるのも悪くない。300株分くらいが適当だ。これを今後月100株ずつ実行しよう。一発目はインターナショナル・フレーバー&フレグランス(IFF)がいい。最近大型買収をして、株価が下がっている。

バーゲンセールだ。

一年位前に同じように大型買収をしたマコーミック(MKC)を見るがいい。そしてIFFのビジネスは、まず今後20年、格段の努力をしなくてもカネを生み出す。全世界の人口動態は、日本のそれと大きく異なる。新興国の発展ぶりはめざましい。


ソースはUnited States Census Bureauのサイト  (2014年10月時点でダウンロードしたデータをもとに2014年に作成)
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さらにビールをあおる。

風が吹き、公園を散歩しているセレブな感じの女性のスカートが翻る。その昔、この辺りはテニスコートだった。何度か利用をしたことがある。あのころのアタマの中は、テニスと性欲で満タンだったな。

いまのアタマの中には、若干株式投資のスペースが確保されている。うむ、敗者のゲームであることには変わりないか。最近チャールズは、付和雷同型(インデックス)投資は勝者のゲームとか言っているっぽい。オレは究極の負けず嫌い投資と言った方が的を得ていると思う。

さて、日本管理センター(3276)だ。これが今後数十年間バリューを生み出せる続けるかどうか、さっぱりわからない。そもそも獲得した動機が非常にあいまいなもので、これじゃ、理由になっていない(参考記事『1/2の神話再び -日本管理センター(3276)の獲得-』)。


3276の株価推移。ヤフーファイナンスより。赤丸が大まかな獲得のタイミング。

もし株主総会に出席できていたらホールドし続ける理由を得られたかもしれんが、縁がなかった。(参考記事『サードマンの収入明細 (2016年3月)』)

残念だが3276を全部放出して、それを原資にステップ(9795)を追加獲得しよう。ここは強い。

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ビールは空になった。隣のテーブルでは女子高生の一群が、なにやらはしゃいでいる。

プレミアムフライデーを成功させたければ、二子玉川から溝の口付近までの大山街道を週末歩行者天国にするくらいの大胆さが必要だ。あそこから車を締め出すと、それは楽しいだろうな。人がきっと集まる。

20年後にそうなっているといい。

そういえば高村薫の『レディ・ジョーカー』で、合田雄一郎が義兄たちとワイン片手にピクニックをしていたのも、たしか多摩川の土手だった。読んだ当時、私はこのあたりの土手を想像したものだったっが、実際のところどこだったのだろう。

そうだ、次回は白ワインにスモモを齧るのもいいな。

などと目論んでいるうちに、一足早く夏が来てしまった。これじゃ,暑すぎる。

情報開示:この記事を書いている時点で8876x900株、9795x500株、IFF35株、MKC170株保有

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