いまや守勢に立つドイツ軍が、一九四〇年のフランスと同じ誤りを犯して、最も強力な反撃の武器を分散させたのは、なんと不思議なことだろう。
W・S・チャーチル 『第二次世界大戦4』佐藤亮一・訳 河出文庫第二次世界大戦の独仏戦のとき、最初っから受け身だったフランスは、長い国境線に要塞を建設し兵力を分散させていましたが、ナチス・ドイツ軍の機甲師団にその間隙を突破され、潰走してしまいます。
その4年後、戦争の主導権を奪われたナチス・ドイツ軍は、来るべき連合軍の上陸に備え、イギリス海峡に面した長い海岸線沿いに兵力を分散させてしまいます。私は戦争における戦術とかには疎いのですが、連合国側からしたら、強力な機甲師団を、どこか数か所の拠点に集中配備されていた方が嫌だったのかもしれません。
株式投資も同じようなものかもしないな。ミスター・マーケットの気まぐれに備えて資本を多数の投資先に分散してしまうよりも、コレだ!と納得のできる企業に集中していた方が、かえって振り回されずに済むのかもしれない。
というわけで、私も長期にわたる株式投資において主導権をミスター・マーケットに奪われたくないので、さらなるポートフォリオの再編成に着手しました。
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作戦《スレッジハンマー》第六弾として、ターゲット(TGT)を全放出し、それを原資にインターナショナル・フレーバー&フレグランス(IFF)を追加獲得しています。
TGTは2014年6月に獲得し、2017年3月に一般口座から放出し、特定口座にて再獲得、結局2018年7月に放出となりました。
TGTの過去5年間の株価チャート。Yahoo! Financeより。赤丸が初回獲得、緑丸が一般口座から特定口座へのトレードの大まかなタイミング |
受け取った配当金はトータルで$288.89でした。
放出の理由は、TGTがアマゾン(AMZN)の、ど真ん中のターゲットだからです。追われるTGTもいろいろ努力しています。ひょっとしたら今後、ミレニアル・ピープルのハートをがっちりつかむ、アーバンとファンシーがトゥゲザーしたディスカウントストアにチェンジするかもしれません。
オレはルー大柴か。
いずれ効率が良いだけのオンラインショッピング疲れが出てきて、大きな揺り戻しがあるかもしれないし。
ただ、追っかけてくるAMZNは、遊泳性の獰猛なサメみたいなやつだからね。追撃を逃れるためにはこれからも努力し続けなければなりません。
私としては、もっと楽に稼げる企業に投資しておきたい。四半期ごとにハラハラしている余裕は、時間的にも精神的にもない。よって放出の運びとなりました。けっして悪い投資先と思っていませんし、同社の未来を悲観しているわけではありません。
あと余計な一言ですが・・・遊泳性のサメは、なんかの拍子で止まるとね、呼吸困難になって、あっけなく死にますぜ。生きるためにはひたすら泳ぎ続けるしかないんだよね・・・
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作戦《スレッジハンマー》第七弾として、リログループ(8876)を100株放出し、それを原資に更にIFFを追加獲得しています。これは『投資家K.の休日 -ポートフォリオの再編成《スレッジハンマー》第四・五弾-』で書いた通り。
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作戦《スレッジハンマー》第八弾として、JT(2914…ジアンプ・テクノロジーではない)を全放出(と言っても、持っていたのは一単元)し、それを原資にステップ(9795)を200株追加獲得しました。
2914は、ま、高配当だし、タバコだし、というかなりあいまいな理由で獲得したので、そもそもグリップ力がなかったですな。反省点です。ここも投資先としては悪くないとは思うものの、9795と比べた場合、私の不確かな目には投資先として見劣りがしてしまいました。
獲得は2016年11月で、短期間で放出となります。
2914の過去2年間の株価チャート、ヤフーファイナンスより。赤丸がおおまかな獲得のタイミング。 |
受け取った配当金は計16,416円。
年次レポート読んだりするのも億劫だし(なんで親愛なる日本語で書かれた報告書が、英語のアニュアルレポートより読むのが難しいのか理解に苦しむ)、水やお米を送ってもらっても迷惑やし、配達員も大変そうだ。やっぱりユータイってやつ、やめた方がええで。
というわけで、ポートフォリオはけっこう整理されてきました。あともう一弾やってお仕舞いの予定です。ミスター・マーケットに主導権を握られないよう、穏やかなときに傘の手入れですね。
情報開示:この記事を書いている時点でIFF61株、8876x800株、9795x700株保有
【警告】コピー&ペースター的なファイナンシャルプランナーのアドバイスに従って、敢えてミスター・マーケットそのものに投資(付和雷同型投資、またはルー大柴ふうのボキャブラリーでいうところのインデックス投資、じゃなかったエブリバディ・トゥゲザー投資)していると、いざというときに自身のグリップ力の無さを思い知ることになるかもしれない。
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