Ice age coming, ice age coming
Throw it in the fire
Throw it in the fire
Throw it in the..
We're not scaremongering
This is really happening, happening
We're not scaremongering
This is really happening, happening
『Idioteque』 RADIOHEAD
株式投資に未来はあるのかで、世界と米国の人口ピラミッドを見てみました。今回は日本です。さっそく2035年の人口ピラミッドを見ます。以下グラフの元データはUnited States Census Bureauです。
ジェレミー・シーゲル氏がこれを見たら、こう呟くかもしれない、「デ、コノ状態デ、イッタイ誰ガ資産ヲ買イ支エルノカネ・・・?」
20年後の日本では60歳以上が42%を占めます。この年代は常識的に考えたら、資産を取り崩しにかかる、あるいは株式等のリスク資産から安全資産への移行を図るはずです。GPIFも団塊ジュニア層への支払いが必要になってくるので、保有株式の売り圧力が高まるかもしれません(日本国債も)。
ヤバイですね。でも日本人は奇妙?なことに、定年退職してから一種の娯楽のような感じで株式投資に熱中したりする人が多いので(うちの義父がその典型、「Kさんもさ、株やんないの?」)、この時点では、そこまで心配しなくてもいいかもしれないですね。
では、さらにその15年後、2050年の日本を見てみましょう。私は79歳です。
いったい誰が日本のリスク資産を買う?
70歳代も後半になってくると、さすがに娯楽でも株式の買いはきついのでは・・・となると買い手が不在になるかもしれませんね。こうなってくるとTopixのインデックス投信を持ち続けるのは、もはやチキンレースに参加しているようなものじゃないか。
経済評論家の山崎元氏(注)は、リスク資産においてはTopix50、MSCIコクサイ35、新興国15のポートフォリオを推奨していますが 、彼は人口動態まで頭に入れて言っているのでしょうか? それとも現在ですら外国人投資家に振り回されている感じのある日本の株式市場だから、日本人投資家の人口動態なんて関係ないのだろうか?
いずれにせよ、日本株式へ長期投資をする場合は、銘柄の選択は本当に重要になってくるんじゃないか、と私は思います。
グローバル市場に通用するブランドを持っているか、高齢化にうまくアジャストできそうか、労働力不足を利用して企業の七面倒くさい業務を一手に引き受けるビジネスか・・・The Third Man's Fundの数少ない日本銘柄のリロ・ホールディングは、うまく適合しそうな気がするな。日本エス・エイチ・エルはどうだろ。
それよりもなによりも日本政府は、この状況でファイナンスできているのだろうか? とても無理な気がする。
資産の話はさて置いて・・・この人口ピラミッドを見ると、現在の子育て支援策とかは人口減対策とは別問題ですね。我々はすでにPoint of no returnを通過してしまっています。もちろん子育てしやすい社会環境を作るのにまったく異存はありませんが、それでいびつな人口ピラミッドが改善するかというと、とても無理です。まったく別の政策が必要ですね。
すくなくとも国政レベルの政治家は、30年くらい先まで見据えて政策を練っていてほしい。2050年の日本の人口ピラミッドと、現在の経済や外交政策とを比較してみると、政党や政策に対するProとConがはっきりしてくるかもしれないですね。この人口ピラミッドを見て「成長戦略」というのは無理がありそうな気がする・・・この期に及んで新幹線・・・全席シルバーシートっすか?
それよりも世界の先頭を切って「成熟戦略」に舵を切った方がいいような気がします。無理にインフレだの、通貨の価値を落として輸出増だの、インフラ整備で地方再生だの叫んだところで、もはやサービスする方もされる方も体がついてこないでしょう。成長から成熟へキーワードを変えて考え直すべしです。
私も考えます。
あと、個人レベルでは、70歳以上が33%を占める世界で、誰と、どこで、どのようにして過ごしたいかはじーっくりと考えておく必要がありますね。私も常に頭の片隅に、この2050年のグラフを掲げておこう。
最後に2014年から2050年まで3連発。
情報開示:8876x100株、4327x100株保有
注)山崎元氏は、私が社会人になりたての時にお世話になった上司そっくりで、とても好感を持っています。
日本の人口ピラミッドを見るには、総務省統計局のサイトが便利です。 見てみると結構楽しいですよ。
生めよ、殖やせよの昭和10年。
涙なしでは見られない昭和20年。
ほとんど、もはや戦後ではない昭和30年。
若者が熱かった昭和40年。
高度成長が巡航速度になった昭和50年。
バブル真っ盛りで、受験戦争の昭和60年。
いやはや、世相と年齢別の人口の多寡は、見事にシンクロしていますね。当然っちゃ、当然か。
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