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今年は桜が見ごろになると同時に、寒くなりましたね。どこかの樹の下に陣取っての花見だと寒い・・・というわけで、近所の桜並木の道を、一番搾りとお団子片手に家族でブラブラと散策。
お花見は歩きながらのほうが私の性に合ってますね。そもそも冬は関東平野に引きこもるほど寒さが苦手な私にとって、この時期、地べたにシートを敷いてビールを飲んでも、コタツが恋しくなって楽しめるどころではなかった。特に会社での付き合いの夜桜なんて、手の込んだ拷問だぞ。
で、一キロほどぶらぶら歩き、晩御飯を食べに餃子屋さんに入ったら、なんかすごいものを発見。もうドクターペッパー・スナップル(DPS)の株主ではないのだが、これは気になる・・・しかし、気がついたのがビールを注文した後だったので飲まなかった。
旨いんだろうか、これ。
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「なんですって?」ソフィアはひどく怯えあがった。
「豚の話です……そこにあるでしょう……ces cochons(あの豚の話)……覚えているんです。悪霊が豚どものなかに入って、みんな溺れてしまったという話。是非とも読んで聞かせてください。それがなんのためかは、あとで教えてあげますから。ぼくは、一語一句、文字通り、思い出したいんです。文字通りじゃないとだめなんです」
ドストエフスキー 『悪霊 3』 亀山郁夫・訳 光文社古典新訳文庫ドストエフスキーの小説の中で、最もドスの効いた作品。2回目の読了。最初に読んだときは3巻で度肝を抜かれた。2回目となると、2巻が面白い。3回目はきっと1巻が一番楽しめるのではないか。
キリーロフ、シャートフ、ピョートル&ステパン・ヴェルホヴェンスキー、シガリョーフ、リプーチン・・・そして真打、ニコライ・スタヴローギン。『悪霊』の登場人物の存在感は、ル・カレの小説のサーカスの構成員、映画『ゴッド・ファーザー』のコルリオーネファミリーとその宿敵の面々と同じくらい、私の脳裏に刻まれました。
でも一番怖いのは、エルケーリですね。
というのも、エルケーリのような小物の狂信者は、思想への献身を、彼らなりの理解においてこの思想を体現するある特定の人物と結びつける以外に、けっして理解できない
ネット社会では、80%くらいがエルケーリ的な、あさはかな人々が占めているように見られます。それは株式界隈でも同じ。しかもこのエルケーリ、ことが終わった後に一番人々の同情を買っているのも、『悪霊』の怖いところではある。
正月休みに読み始め、一度放り出し、再度トライして読み終えました。
書いてあることは素晴らしいのですが、いかんせん、ピーターリンチのようなユーモアやドライブ感がなく、さらにはとんでもない秀才な方がサービス精神旺盛に書かれた当然の帰結として、読みにくい。
ティリングハスト氏のこの本のいちばんの肝は、己をよく知れ、ということと私は理解しています。何ができて何ができないか、何が得意で何がそうでないか、何を知っていて何を知らないか。
私はもう、ティリングハスト氏のような企業の適正な価値(価格)を見きわめるバリュー投資の能力、あるいはタイミングを計って売買する投機的な能力は、すっぱりと諦めました。開き直りの境地に達しています。そうしてみると個別の株式投資は、かえってハードルが低いですぞ。
彼のアドバイス(?)でいちばん今の私に響いたのは、企業を選択する際に注意を払うべきは、その企業の「際立った特徴やユニークな能力」というところですね。自社株買いと配当への考察も面白かった。
気になった箇所を同書から抜粋:
株式がスクリーン上の数字ではなく、企業に対する部分的な所有権であるなら、われわれが求める確実性は事業そのものから生まれるべきものである。株価ではなく、事業に関して分析力を上げることが正しい道である。
あまりに多くのニュース報道がなされ、またあまりに多くの関係性が存在するため、物事を単純化する術がない。あらゆる情報が等しく重要なわけではなく、ほとんどが無駄なものだ。
それゆえ私は、シンク・スモールを心がける。個別企業に関するニュースは、経済全体のニュースよりも少ない。
インデックス運用は、誤った判断も大衆と共有していれば恥にはならないという意味においてのみ安全なのである。
(注)上記の抜粋個所のシンク・スモールのシンクはthinkです。決して、ティリングハスト氏が引っ越し先を探すときに、台所の流しが小さい物件を重視しているという意味ではありません。
情報開示:特になし
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