いつもであればGWは北アルプスの風光明媚な地にある友人宅にお邪魔して、田舎暮らしのいいとこどりに浸る贅沢をするのですが、今年は所用があり行けません。
とても残念です。
Tractor Supply Company (TSCO)
米国での田舎(Farm & Ranch)暮らしを「楽しむ」人々のニーズに応える小売店。
【存在を知ったキッカケ】
【初回の獲得】
2020年6月。その後、追加複数回と若干の放出あり。
【誰にどのような価値を提供しているか】
田舎暮らしにおいて「定期的に訪れたくなる娯楽施設的な場」というのが、同社が提供する本当のところの価値だと考える。
そこに行くとニーズに沿う品物がいっぺんに手に入るという便利さもあるかとは思うが、店員さんたちとコミュニケーションをとりながら商品を手に取る楽しいひととき、ということこそがTSCOが提供する「価値」である。
【参入障壁】
田舎暮らしを楽しむ人々のニーズに応えることに特化していて、The Home Depot, Inc.(HD)やLowe'sのような競合他社と差別化されている。
そして2021年度版アニュアルレポートに自信を込めて書かれていたように、「Tractor Supply」はブランドとして一定の認知度を得ている。
小売店業界は「隠れ固定費」が大きいため、いまさらTSCOのビジネスを脅かすほど正面切って大規模に攻め入ろうとする競合は現れないだろうと考える。
また主要な取り扱い製品の商品特性上、アマゾンをはじめとするE commerceに脅かされる心配も少ない。農業機械の取り扱いやそのメンテはそもそもオンラインで出来ないし、肥しを含む園芸用品、家畜やペット向け食料や寝床といったものは、効率が悪いため、あまりオンラインショップはやりたがらない。
【長期潮流】
コロナ禍により加速された生活スタイルの多様化、また米国におけるペットや家畜への価値観の増大の恩恵を受けるポジションにいる。
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TSCOが産み出す企業価値を見てみます。(以下経営効率や一株当たりのFCFの数値は私の計算なので、あくまで参考値)
棒グラフはROIC-WACCスプレッドです。毎年安定して価値を創造していますが、数値は下がってきています。
2025年度は:
Net Salesは昨年比+4.3%、過去10年間のCAGRは8.6%(マイナス成長は0回)。この4.3%の伸びはSelling square footage increaseが前年比4%なので、ほぼイコールですね。インフレの影響か、discretionaryな商品の販売は伸び悩んでいるものの、C.U.E.(consumable, usable, and edible)の需要は堅調で、これは田舎暮らしの必需品需要をしっかり捉えていると判断できます。
オンラインのペットファーマシーのAllivetを買収しています。これはなんだろ、そちら方面の情報収集の強化が目的かな?
MOAT構築の素材の一つにサプライ・チェーン網の作り込みが挙げられますが、当年度には11番目の配送センターをアイダホのNampaに立ち上げています。
あらたに104店舗オープン(うち5店舗がPetSense)していて、年末時点で計2,602店舗を米国の田舎に展開しています(うち207店舗がPetSense)。人気のガーデンセンター併設は700店まで伸びてきました。ちなみに店舗の60%が独立した建築物で、40%がショッピングセンターのなかにあるそうです。
3,200店まで拡げるのが目標。
Operating Incomeは昨年比でフラット、過去10年間のCAGRは7.8%(マイナス2回)
Operating Marginは9.5%、過去10年間の平均は9.6%。
ROCEは17.6(ちなみにFundsmithのレポートによるとS&P500の2025年の平均は17)、過去10年間のROCEのMedianは22.9。
キャッシュフローも安定していて、調べた限りの2013年以降、営業キャッシュフローが投資キャッシュフローを下回ったことはありません。
一株当たりのフリーキャッシュフローの推移。
10年のCAGRは8.1%です。株価のそれは12.9%。お買い時ではないかもしれません。
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前述のように、確実に店舗数は増えてきていてほかの競合にとってかわられる気配はありません。Recurringと言っていい底堅い需要があり、それは枯渇することはないと思われます。ニッチェなエリア内でのMoatは拡がっていると判断しているので、引き続きHoldです。
情報開示:この記事を書いている時点でTSCO905株、HD55株保有
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Appendix




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