すなわち、株というのは毎日規則正しく上昇するのでも下落するものでもないということです。全くランダムに存在する特定の日に長期のパフォーマンスの大部分が決まってしまうだけの値動きが発生するのです。それを予めピンポイントで予測し、そこに前もって資金を振り向けるのは経験則上、非常に難しいと考えます。こうしたことから、常に腰を据えて株式市場に資金を投じているのが成功への近道であり、公募投信に投資する一般投資家の方々にも当てはまる心構えだと考えます。
スパークス・新・国際優良日本株ファンドの2024年9月の運用コメントより
昨年の夏あたりからムスコ(6歳)が野球に熱中するようになりました。MLBやNPBの中継があれば熱心に見入っており、今年から通い始めた小学校から帰宅すると、必ず在宅勤務中の私のところによってきてキャッチボールをせがみます。私も時間があれば10分ばかり付き合います。よい気分転換になり、眠気覚ましにもいい。
そして先週からとうとう近所の少年野球チームに入団しました。同じクラスの友人の父親がコーチをやっています。学校のグラウンドや河川敷で練習をしており、これからいろいろ手伝い等もあって週末の時間がとられそうです。
というわけで、私用のグローブも購入しました。ほかにもムスコのアンダーストッキングやバッグ等々イニシャルコストがけっこうかさむ・・・本当のところ、私は新しいテニスラケット(2019年版ヘッド・ラジカルを使用中)が欲しいのですが、そっちの望みは霞む・・・😢
そんなムスコの教育資金を準備するための「汝の父を敬え」作戦で毎月積み立てているスパークス・新・国際優良日本株ファンド(以下、同ファンド)の第17期の全体版運用報告書が出たので、同ファンドのポートフォリオを確認します。
これまでの同ファンドのポートフォリオの中身の推移は『ポートフォリオは円で見よ ースパークス・新・国際優良日本株ファンド 第16期ー』に書いています。
なお、これ以降のグラフや表は全体運用報告書から数字を、同ファンド2024年6月の運用コメントで言うところの「ド根性」(別名、重いコンダラ精神)の手作業で拾ってきて作成したので、細かいところでは間違いがあるかもしれません。予めご了承ください。円グラフは評価額をもとにして作成しています。
第17期(2025年3月)
計23社。
前期から姿を消したのは、オリンパス、日本電信電話、ユニ・チャームの3社。新たに加わったのが、積水ハウス、ソフトバンクグループ(復活)、住友林業、そして大和ハウス工業の4社。ちなみにソフトバンクグループに関しては、コングロマリットディスカウントが行き過ぎとの判断があったようです。(同ファンド 2024年8月の運用コメント)
全体運用報告書によると、株式数が増えたのは7 & i、オリックス、ルネサスエレクトロニクスなど、減ったのが日立製作所やSOMPOホールディングス、ロート製薬など。
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同ファンドの醍醐味はその中身が濃く、再読に耐えうる運用コメントにあります。日本のほかのファンドの運用レポートで、これに匹敵するものはないです。これを読んでおけば、はっきり言って株式投資の本を買いあさる必要はないです。(といいつつ柳下佑紀氏の新刊を発注中、オレはビョーキや😅)
かなりポジションが増えたとおぼしき7& i やオリックスは、入念なレポートが書かれています。とくにオリックスは:
- 訪日の恩恵
- 空港のコンセッション
- 国内宿泊施設運営
- 航空機リース
- 金利上昇の恩恵
- 銀行融資・生保
- 還元報酬拡充
- 企業文化(リスク管理や資本規律、キャピタルリサイクリング)
同ファンド保有の個別銘柄分析以外でも有益な記事が書かれており、とくに特筆すべき運用レポートは(2024年のものだけに限る):
2月:最近日経新聞紙上を賑わしている、のれん償却費について。
これ、非常に勉強になりました。私自身がその知識を活かせるかというと、はなはだ疑問ではありますが。
6月:日本(企業)文化。
私も日本史の本を読み返しております😅 個人的には前例の尊重、イエの意識、中空(ちゅうくう)のリーダーシップを選びがち、のど元過ぎればの考え・・・といったところがなぜ形成されてきたのかの歴史的な経緯がぼんやり見えてきたところなので、ツボにはまる。
9月:保有銘柄数や時間軸に関する考察
10月:銘柄リサーチ手法
これらが個人的には特に読みごたえがありました。
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第一期来の運用成績。
腰を据えて資金を投じる重要性が歴然としています。そして受益者が腰を据えられる理由の大きなファクターとして、同ファンドの充実した毎月の運用コメントが挙げられます。
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