〈前略〉極論は悪しきものであるのが常〈後略〉
ルネ・デカルト 『方法叙説』 小泉義之・訳 講談社学術文庫
『次の10年に向けての雑文(1) ーカタリストとしての株式投資ー』で書いた通り、今年度(今年の5月開始)からは、投資信託の積立投資が投資活動におけるメインストリームとなっております。おかげでブログを書くネタがないという副作用が発生していますが😅
それはそれとして、今後リタイア準備金のために積立投資をしている分において日本株式の投資信託の割合を増やしていこうと考えたので、現時点での投資信託における投資内容を確認してみます。
私の投資信託の積み立てを活用した投資の目的は以下の二つに分けられます。
- 子供たちの教育準備金
- リタイア準備金
【教育準備金】
「汝の父を敬え」作戦と称し、NISAを利用しながら以下の投資信託の積み立て投資を行っています。1st Frontはムスメ(9)向け、2nd Frontはムスコ(6)向けです。
積み立て投資枠
- 楽天・S&P500インデックス・ファンド (1st Front)
- コモンズ30 (1st Front)
- 農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね (2nd Front)
成長投資枠
- スパークス・新・国際優良ファンド (2nd Front)
1st Frontは、ムスメが誕生したその日に樹立しており、来年2月で丸10年を迎えます。しかし始めた当初はS&P500指数に連動する投資信託がなかったので、かわりにNYダウの指数に連動するものに積み立てていました。その後S&P500のものが誕生し、以降そのときどきに信託報酬が安いものに乗り換えながら現在に至っています。一方で日本株式のものはひふみプラスの積み立てから始めましたが、2022年の10月からコモンズ30に変更しています。ひふみプラスはそのまま保有中。今年の10月末時点を円グラフで観ると・・・
茶色系統のものが米国のインデックス、侍ブルー系統が日本株式アクティブファンド(ひふみプラスは一部外国株式も保有していますが・・・)になります。
比率は約77%が米国のインデックスとなっています。当初は米国:日本を70:30でやっていたかと思いますが、為替もあって米国分の比重が大きくなっています。現時点では46:54の割合で少し日本の比重を大きくして積み立て中です。
2nd Frontはムスコ誕生から少し間を置いた2019年4月から開始をしています。
開始当初は農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね:スパークス・新・国際優良ファンド を50:50で積み立てていましたが、NISA制度が新しくなった今年からは70:30でおおぶねへの比重を多くして積み立て中。
【リタイヤ準備金】
3社前の勤め先の企業型拠出年金から始まり(いつだったか正確には覚えていない)、転職して約6年くらい個人型確定拠出年金に移管し、そのうちその会社でも企業型が始まり、更にその後また転職して企業型を継続中です。個人型のころのものはそのまま残してあります。
ここに来年1月からTopix指数に連動するものを毎月約70%の比率で積み立て開始し、2030年ごろには個人型を除いたポートフォリオ内で日本株式:MSCIコクサイを30:70の比率にもっていこうと計画しました。
非常に残念ながら、現在の企業型拠出年金で取り扱っている日本株式の投資信託は、TOPIXのものか某アクティブの2本だけで、その某アクティブの運用レポートを読んでいると、まるで栓を開けてから3時間くらい室温で放置したビールを飲んでいるような気分になってくるので、しかたがなしに「んじゃ安いほうをタノむ」ということでTOPIXをチョイスです。
アクティブ投信はキレていないとね。
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以前はTOPIXのものに投資をすることなんぞ考えもしなかったのですが・・・
ここのところ、とくに23年3月に東証がPBR1倍割れ企業にカツを入れて以降、ROEやROIC等の数値と資本コストに注意を払い始めた経営をする日本企業が増えてきた実感があるのが、今回の私の日本株偏重への方針転換の理由になります。
円安もあって、本質的な企業価値増大による時価総額アップに勤めないと、あえなく買収の憂き目にあう環境になっているのも日本の企業風土改善への追い風です。
もともと日本企業が持っている技術・サービス力に株主目線の経営が掛け算になると、これはすごいことになるのではないか。
あとは政策金利が正常になってゾンビ企業が淘汰されやすくなると、さらに追い風が吹くのではないか。
そして昭和の水戸黄門・暴れん坊将軍的な価値観(多くの人はあの昭和後期に作られた幻想を日本の伝統と勘違いしている気がする)をかたくなに持っている団塊の世代の多くが鬼籍に入ることになり、そのジュニアたちが社会の第一線から外れざるを得なくなる2030年代半ばあたりから日本は大きく飛躍し始めるのでは、と睨みます。
戦史研究家の半藤一利氏の「40年史観」だと2032年が日本の次のボトムだし(『昭和史』平凡社ライブラリー)。40年っていうのは単に敬老意識の強い国における世代交代の波の間隔なのかもしれんと最近思うけど。
日本株式への投資の比率を上げるとなると、我が投資のアドバイザー(勝手に任命)である藤巻健史氏(『「敗者のゲーム」を始めたきっかけ -後編-』)が目の色変えて怒鳴り込んできそうではあるのですが😅、なにごとも極論はやり過ごしたほうが良いというのは私が50年生きてきて学んだことの一つではありますので、粛々と実行します。
というわけでウォーレン・バフェット氏ふうに言いますと、
Buy Japanese. I am.
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