2024年11月1日金曜日

FY2025 第二四半期レポート -02/40- 

Put simply: average companies do not do scale economics shared.

Annual Letter, For the period ended June 30th, 2009, The Nomad Investment Partnership


7/12以降のFY25第二四半期は、夏休みから初秋にかけて比較的アクティブに活動する期間にあたり、海水浴を兼ねたオートキャンプ2回、近畿地方の実家に帰省し川遊び、阿佐ヶ谷の七夕祭り、長野・山形の山々でのトレッキング、子供たちの運動会等々、それなりに充実したひと時を過ごしました。

キャンプ中にカブトムシやクワガタムシを捕まえたことがきっかけでムスコ(6)と私の本能に火が付き、田舎への帰省時には裏山へ、それから在宅勤務後の黄昏時にブラブラ歩いて行ける近所の雑木林(ネットに載っていない穴場)へ、ちょくちょく昆虫採集に出かけたりしました。

木立の中での考察・・・樹液を出し続ける樹にはその蜜を求めて、カブトムシやクワガタ、カナブンを筆頭に多くの昆虫が集まる。その昆虫を追ってムスコや私のような輩も嬉々としてやってくる。これは蜜が出続ける限り毎年繰り返される光景である。

"金のなる木"という表現がありますが、そんなものは存在しない。あるのは"みんながあつまる木"なのである。

みんなが集えば、豊かさが循環するエコシステムが形成される。投資先を選定する際には、対象先企業に“みんなが(嬉々として)あつまる木”という画がイメージできるか否かを判断の基準にすればいい。

みんな」には顧客・消費者はもちろんのこと、経営陣、供給業者や協力会社、株主も含まれる。さらには銀行をはじめとする金融機関や、社外取締役(昨年のKeePer技研でいい例がありましたね、たまに総会に出るのもよいことだ)も。

ういう企業は"scale economics shared"を擁するExtraordinaryな存在になり、投資に対する見返りもExtraordinaryなものになるのではないか。

けっして私が株)日立製作所(6501)の株主だから言っているわけではない・・・

Singing...このーき・なんのき・きになるき・みんながあつまるきですから♪

2年前、東高根森林公園にて。ここは気楽に行けるほど近所ではないが、カブトムシはいるらしい。



哀しいことに多くの株主は、一番最後にやってきて一番最初に呪詛のおしっこをひっかけながら飛び去る存在です。まるでセミじゃないか。やかましく鳴くし。

自戒。

***

では夏休みから初秋までのFY2025 第二四半期を振り返ります。

期間中の獲得並びに放出。


【追加獲得】

KeePer技研株式会社 (6036)

【放出】

無し


6036は、洗車・カーコーティングの材料製造卸と施工サービスを提供する企業。少しばかり車やバイク以外のもの(スマホや風呂とか)のコーティング材も扱っています。

8月9日の決算短信を確認したうえで、8月13日に追加獲得。

同社の過去10年間のROCEのMedianは19.8ですが(私の計算なので参考ベース)、直近4年に絞ると44.6。これはトヨタモビリティパーツとの協力が始まったからで、それ以前・以後では別に見たほうが現状をきちんと把握できるとの判断で44.6を採用。8月13日時点のPERは十分ストライクゾーン内。



海外にも進出を始めたようです😀

いっそのこと富裕層ターゲットのLaboプレミアム店(コーティング施工中、お客さんが優雅なひとときを過ごせる高級ラウンジ併設、残念ながらもちろん酒抜きだけどチャージ料あり)みたいなのができれば面白いかもしれない😀😀

それはそれとして、記録的暑さの夏に新入社員116名のうちから5名が暑さを理由に辞めてしまったということですが、そのあたりの改善策を楽しみに待ちましょう。従業員のために(比ゆ的な)木陰をつくって集ってもらわないと。ある意味風評被害を被ることになった除草剤使いのビッグ・モーターへのアンチテーゼにもなるし😄😀😀

***

このアクションの結果、私に残された次の10年間におけるパンチカードの残数は3つ(『私に残されたパンチの機会』)。早くもあと3つになってしまいましたが、早めに使って後は寝るだけ投資が展開していく有様をのんびりと見守るほうがいいのではないかと思っています。

★★☆☆☆

***

The 3rd Man's  Fundのポートフォリオは以下の通りです。 (日・米双方の10/31終了時点、1ドル151.89円で計算)

ROCE(私の計算)は過去10年のMedian、Debt/Equity Ratioはモーニングスターから取得。




計15社。

構成企業のイコール・ウエイトでの初回獲得からの保有日数平均は1,257日。最長はMKCで3,565日、最短はGNTXで114日。10年後にイコール・ウエイトで平均4,000日が目標。前期放出されたFNDは1,067日間の保有で終わっており、計算にはこれも含まれています。

第二四半期の各株価のパフォーマンスは 以下の通り(為替考慮せず)。


High Performers (Top 3社)

  1. (株)SHOEI (7839)
  2. (株)MonotaRO (3064)
  3. POOL CORPORATION (POOL)



7839 が先頭を切ってゴールすると絵になりますね。一日違っていたら3064に抜かれていたところです。3064は絵にならない。

同社は主にモーターサイクル用プレミアムヘルメット・メーカー。単にコロナ禍中の特需につられていた株主が昨秋大挙して去ったために株価が下落し、それが回復しているだけと思われる。このあたりはMcCormick & Company, Incorporated(MKC)も同じようなものかもしれない。

3064は、主に工場関節資材を卸業者・メーカーから仕入れ、ウェブサイト経由でエンドユーザーに直接販売しているeコマース企業です。WalmartやCostcoのようにscale economicsをユーザーとシェアすることができている稀有な日本企業と判断しています。その2社と違い、顧客へ還元するのは商品の価格ではなく利便性ではありますが。送られてきた第25期の中間報告書を見ても、ひたすら利便性向上に努めているのが伝わってきます。

POOL米国最大(=世界最大)のプール関連の卸。B2Bで、プールの施工・メンテ業者が主な顧客。特記すべきことはないですが、今年に入りプール用品の卸であるSwimline Distributirs(ジョージア州)と Shoreline Pool Distribution(ミシシッピー州)の配送まわりのAsset(物流センターかな?)を買収しています。着々とその版図を拡げているようです。


Low Performers (Bottom 3社) 

  1. eBASE(株)(3875)
  2. Gentex Corporation (GNTX)
  3. Rollins, Inc (ROL)

3875食品業界、日雑業界、医薬業界、文具業界、家電業界、住宅業界、工具業界等向けに統合商品情報データベースシステムとしてパッケージソリューション及びクラウドサービスの開発・運用・受託サービスを提供しています。

“network effect”なる言葉は、3875のために存在しているんじゃないかと思っています。

9月初旬から卸・物流会社向けにもサービス提供を始めたようです👍

私にとっては、すでに十分な資金を同株式にAllocate済なので、とくに追加は考えていません。じっくり持ち続けるのみ。

GNTXはトヨタやフォルクスワーゲン、GMといった自動車メーカーに自動防眩ミラーを供給する会社。同社の第三四半期は、同社の守備範囲マーケットのlight vehicle(一般的な車と訳すべきか?)の生産は前年比で6%落ちたけど、Net Salesは6%増だったとのこと😀

対象車種が増えているのだろうか。

ROL米国における害虫害獣防除サービスの会社。同社の第三四半期のOrganic Growthは前年比+7.7%、フリーキャッシュフローも+16%。買収は6件。株価の動向を気にしても詮無いことなのですが、前期間でいささか前のめりだったので、その反動でしょう

以上、FY2025 第二四半期におけるThe 3rd Man's Fundの確認でした。


***

【教育準備金】

汝の父を敬え」作戦は、NISAを利用し、投資信託の積み立てを引き続き毎月行っています。1st Frontはムスメ(9)向け、2nd Frontはムスコ(6)向けです。


積み立て投資枠

  • 楽天・S&P500インデックス・ファンド (1st Front)
  • コモンズ30 (1st Front)
  • 農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね (2nd Front)

成長投資枠

  • スパークス・新・国際優良ファンド (2nd Front)

ムスメが運動会の6人で走る徒競走で1位になりました。ダンスでも躍動感あふれる演技を披露。数年前の運動会では、踊りの途中で電池切れみたいに動かなくなってしまったりしていたので、大いなる進歩。でも基本は絵をかいたり工作したりするのが好きなようで、将来は漫画家になりたいとのこと。いいぞ、がっぽり稼いでパパを楽にさせてくれ。うまくいかなきゃ3rd manが手を差し伸べてくれるよ、きっと。

ムスコは毎晩お風呂で、自身のおちん■んの両側の皮を引っ張りながら「しゅもくざめぇぇぇ!」とのたまうギャグを披露して悦に入っております。

だめだ、こりゃ。

【リタイヤ準備金】

企業型拠出年金でMSCIコクサイ指数に連動するインデックス投信(まともなアクティブ投信がラインアップされていないので)を積み立て中です。また以前勤めていた会社(グローバルなヘルスケア企業)でESPPを通じて購入していた株式もそのまま保持し続けていてます。

以上、The 3rd Man's  Fundを含めたリスク資産の割合は以下のとおり。





期間中はXXショック、なんちゃらマンデー、国政選挙、阪神V逸&岡田監督退任、などなど株価・為替的に騒がれる出来事があったようですが、3か月単位でみると、なんじゃらほいです。

賞味期限の短い情報ほど、大きく騒がれる傾向がありますね。情報におけるパラドックスです。昨今インフレが騒がれていますが、最近は情報そのものがハイパーインフレ暴落しています。落ち着いて一日遅れぐらいの紙の新聞にしっかり目を通したほうがいい。

ささやかだけれど、役に立ってほしいこと】

上記以外の「投資」は下記のプログラムを通じて行っています。


【株式投資を含むThe General Lawをつかむための知識習得】

課題図書のアップデート。読む順番は変わる可能性高し。

サイエンスは:

  1. 種の起源 / チャールズ・ダーウィン(読了)
  2. 利己的な遺伝子 / リチャード・ドーキンス (読了)
  3. 進化と人間行動 / 長谷川寿一・長谷川眞理子・大槻久(読了)
  4. 学びなおし高校物理 挫折者のための超入門 / 田口義弘 (第一部読了)
  5. 思考改善ドリル / 植原亮
  6. 新しい高校化学の教科書 / 左巻健男
  7. 大学生物の教科書シリーズ / デイヴィッド・サダヴァ
  8. 教養としてのエントロピーの法則 / 平山令明
  9. ゾウの時間ネズミの時間 / 本川達雄
人文は:
  1. 人類の起源 / 篠田謙一 (読了)
  2. 神々の沈黙 / ジュリアン・ジェインズ(読了)
  3. 言語の本質 / 今井むつみ、秋田喜美(読了)
  4. 千の顔を持つ英雄 / ジョーゼフ・キャンベル(読了)
  5. 風土 / 和辻哲郎 (読了)
  6. 日本社会の歴史 / 網野善彦(上巻読了)
  7. 日本の歴史をよみなおす / 網野善彦 
  8. 神話と日本人の心 / 河合隼雄・河合俊雄(一度読んだことあり)
  9. 銃・病原菌・鉄 / ジャレド・ダイアモンド
  10. 世界史 / ウィリアム H. マクニール
  11. 岩波新書の日本近代史シリーズ (一度太平洋戦争まで読んだ)
  12. サピエンスの未来 / 立花隆(一度読んだことあり)
『風土』もまた唸らされました。そうか、欧州人が長いバケーションをとる傾向があるのは、ひとつにはその風土の単調さにヤられてしまうからか。なるほど、そうかもね。

その点日本では今いるところで、ともすれば御しがたい存在になる自然の変幻自在ぶりが味わえますからね。四季だけでなく、台風や豪雪、噴火等々も含めて。一発も台風が上陸しないと物足りなく感じてしまうDNAが列島人には培われていそうで・・・

あとは、そもそも国境は欧州からもたらされたもので、それに国家という概念を無理やり当てはめようとするとぎくしゃくしてしまうのは仕方がないことかもしれん・・・特に茫洋たる大陸に君臨する中国。(前段とこの段落部分全体は、『風土』を読んでインスパイアされた私の考えです、Inspire the text…😅)

この『風土』を読んでいる最中に、能登の水害や自民党代表選があったので一気に関心が日本に移り、もともと世界史をおさらいしたうえで日本史に移る予定だったのですが、順番を入れ替えて日本史を復習中。

巡る季節の中での“年中行事の確立”と、それを乱すもの=“ケガレ”の誕生あたりがなんとも興味深い。



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