2021年10月10日日曜日

サードマンの収入明細(2021年9月)

我が家の3番目のProfit Center、サードマンの収入のアップデートです。なお配当履歴のページも更新しています。サードマンの由来はこちら


黄色は新規獲得、青は放出、紫は一部放出、緑は追加獲得


9月はキンボール・インターナショナル(KBAL)とリログループ(8876)を放出、マキタ(6586)を新規で、フロア&デコア(FND)とクボタ(6326)を追加獲得しました。

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岩盤規制という言葉があります。コトバンクによると、

役所や業界団体などが改革に強く反対し、緩和や撤廃が容易にできない規制。

[補説]1980年代以降、経済成長の観点から多様な分野で規制緩和が行われた中で、既得権益を持つ関係者の強い反対にあって問題の解決が後回しにされた規制を特に言い、医療・農業・教育・雇用などの分野にみられる。

とあります。

医療や農業等々の分野ですか・・・いわゆる抵抗勢力としてネガティブなトーンでマスコミに取り上げられるところですね。

しかし最後に「雇用」もしっかりと記されています。

せんだって、サントリーの新浪社長による「45歳定年説」の発言により、「雇用」分野の存在が(少なくとも私の中に)忽然と浮かび上がってきました。

どうやらかなり多くの人が新浪氏の発言に反感を持ったように見受けられますし、一部にはサントリーの商品不買とかいうことを言う人々も現れたようです。

うーむ・・・

私はいま働いている会社で5社目です。ということは過去4回転職しています。自慢じゃないが、そのうち1回は戦力外通告を受けています。なので私には、愛社精神だとか、終身雇用だとか、定年だとかいう概念は、とっくの昔にありません。

日々意識するのは、属している組織、ならびに顧客にどれだけの価値を提供できているか、ということであって、いまの組織にいつまで居続けるか、ではないです。

価値を提供できていれば肩を叩かれることはないと思うのだが、こういう考えはナイーブなのかもしれない。一方で、私がいつ価値を提供できなくなる日が来るかはわからないことも認識してるので、収入の補助輪として株式投資に手を染めています。

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ちなみに総務省統計局による労働力調査によると、2020年の平均の就業者は6676万人、うち雇用者数は5973万人です。そこからさらに役員を除く雇用者に絞ると5629万人。ということは、いわゆる一般的なサラリーマンは就業者の84%を占めています。

今回反発しているんだろうなあと思う年齢層は、だいたい35歳以上かと思うのですが、35~64歳の正規の従業員数は2340万人、非正規は1198万人で計3538万人。残念ながら年齢別では役員を除く人数はないけど、ざっと雇用者数の63%を占めますね。

もちろんそのなかには、新浪氏の意見に賛成、もしくは無関心の人もいることでしょう。どのくらいの人々が定年60-65歳を既得権としてしがみついていらっしゃるか、興味深いところ。

ちなみに平成30年時点での医師(歯科医含む)の人数は約40万人、農業従事者は203万人にすぎません。

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しかし不買運動っていう発想は・・・以前、自分たちの既得権を脅かすような農家に対して行う農協の嫌がらせに関する記事を週刊誌か何かで読んだことがありますが、それとメンタリティは同じですね。

イチローが日産自動車のCMで「変わらなきゃ」と言ってから早や25年。

そろそろ10年後の世界を冷徹に見据えて備えておかないと、エライ目に合うと思う。



スコッチのバランタインも、バーボンのメイカーズ・マークも、サントリー・スピリッツが販売しています。そもそも私にはサントリー不買運動なるSpiritsを持ちようがありませんわな。

【9月に読んだ本】


 


 バリュー投資は、基本的に、10年、20年を見越したときに、当該企業がレゾンデートル(存在意義)つまり、長続きする競争優位性(参入障壁)を持っているかを重要視しますが、ここを測るときに前提とすべきなのは、業界を超えた本質的な競争であり、もっと根本的な、ビジネス自体が今後いかなる競争環境に(当然グローバルで)置かれていくのか、業績評価の前に、そこを判断せねばなりません。

柳下裕紀 『真のバリュー投資のための企業価値分析』 きんざい 

柳下氏の本は、ひとことでいうと、ボーっと投資してんじゃねえよ! ということになります。

一読したところですが個人的には、資本コストとは何ぞや、に関する理解が深まりました。本書は、語学学習における辞書のように、折に触れてページをめくることになるでしょう。「バリュー投資」(どういうものかは是非本を読まれたし)を志す人にとっては、10年、20年、どころか半永久的に色褪せない内容が書かれているかと思います。

しかし読んでいると、いつのまにか私自身のレゾンデートルとはなんだろう、と考え込んでしまったりするので、そういう意味では、ボーっと生きてんじゃねえよ!的な本でもあるかもしれません。

『二人の嘘』はジャケットがよかったので買いました。在宅勤務のよいところのひとつに、重い単行本でも躊躇なく買える、というのが挙げられます。とてもよい小説でした。個人的には秋に読むのがいいと思います。金沢に行きたい。

『砂の惑星』は、10月に映画が公開されるので、それを機に高校以来の三十数年ぶりに再読。現在下巻を読んでいます。ストーリーをほとんど覚えていなかったので、それが幸いして夢中で読んでいます。そもそも、こりゃ、田舎の高校生には消化できるシロモノではありませんでしたな。

情報開示:この記事を書いている時点でFND80株、6586x200株、6326x400株保有。

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