8月になってOperation Marsの一環として獲得したフロア&デコア(FND)のレビューをします。ちなみにご存知の通り当ブログは分析はいっさいいたしません。というか、できません。株式投資における分析とは、対象企業を定性・定量的見地から鋭い目で見据え、現時点でのバリュー、あるいは将来生み出されるであろうバリューを冷徹に計算し、それにたいしてどういうアクションをおこしていくかをロジカルに論じることをいいます。
ひるがえって当ブログでは、ボーっと眺めて、妄想をしているだけです。なのでレビューと称しています。したがいまして役立つことは全然書かれていませんので、予めご了承ください。
FNDは2000年にVincent West氏によって創業された、バカでかい倉庫タイプの店舗で種類豊富な床材および関連するツール等を、Every day low priceにて提供する、とってもアメリカンな小売店です。
ホーム・ディーポ(HD)やイケアの、床板に特化したバージョンのお店です。
固い素材が専門で、タイル、木材、ラミネート、ビニールや石材でできたものを扱っています。
HDと同じく、ターゲットの客層は業者(プロ)、Do it yourselfな人々、それから施工はお店におまかせなBuy it Yourselfな方々です。イケアの組み立て式家具に四苦八苦する私はもちろんBIY。
FNDの特徴は、床材だけに特化してるにもかかわらず、1店舗当たりの規模がとてもでかいことです。平均の面積は78,000SQFTとのこと。これは換算すると7,246SQMです。イケア港北の売り場面積は25,000SQMなので、あれの約1/3のでかさの売り場で床ばっかりって感じらしいです。(ちなみにHDは平均104,000SQFT。)
2020年度のアニュアルレポートによると、米国の31の週で133の倉庫型店舗と、2つの小さなデザインスタジオを展開しています。過去12年間での既存店の売上高の伸びの平均は年13.1%。また2016年からの店舗数の伸びは年平均17.8%。
ここの強みは、
- その1店舗当たりの規模のでかさ、並び床材に特化することにより、競合のお店を圧倒する豊富な種類の商品を在庫できる。在庫の品目数(SKU)は約4,100。
- 床にフォーカスすることで、店員が専門的な知識をお客さんに提供できる
- ニッチな分野で規模がでかいので、Buying powerを発揮して、everyday low priceを提供できる。
- 上記の特徴により、お客さんはFNDのお店に訪れるだけで床関連のニーズがほぼすべて満たされる。お気に入りのタイルを探して複数の店を訪れたり、在庫の取り寄せを待ったりするような時間の浪費やフラストレーションを回避することができる。
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Revenueと営業利益の推移をみてみます。数値のソースはモーニングスター。
記述の通り、どんどん出店をしている最中ですし、一般的にも周知されてきて既存店の販売も成長しているいる段階ですから、Revenueはかなりの角度で上がっています。
であるのでキャッシュフローは・・・
Capexが多いですね。下のHDと比べてみますと、企業の属するステージが違うのが一目瞭然です。それにしてもHDへの巣ごもり需要はすごかったんやね。
財務3表。数値のソースはアニュアルレポート。キャッシュフローのウォーターフォールチャートは2年分。なんせ2018年度の動きがややこしかったから。これだから成長著しい企業は嫌いだ。
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FNDを獲得したのは『令和の改新 その4 - 巨鯨現る -』で書いたことにもとづいて発動したOperation Marsの一環です。
かの地では、現時点では新築の住宅需要が旺盛ですが、基本的に中古住宅市場も健全です(日本と違って・・・)。ですので年季の入った住宅を購入して改築するというリフォーム需要も旺盛です(と思う)。ちなみに私が留学していた時にシェアしていた家も築100年くらいの物件だったな。
そして基本的に靴を履いたまま屋内で過ごすので、リフォームにおける床というのはけっこう重要なパートですね。
床のリフォームというのは大ごとです。ある程度知識のある店員さんのアドバイスも必要ですし、実際に施工業者さんの助けも借りることが多いでしょう。
FNDは、商品数と在庫を豊富にお店に備えており、かつ床方面の知識にフォーカスした店員がスタンバイしてるので、お店に足を運びさえすれば、消費者のリフォームに対するイマジネーションは膨らみ(みなさんもイケアにいくとそうでしょう)、なおかつその欲求をその場で満たしてくれます。こりゃ、一般的なデパートや家具屋さん、DIYショップでは太刀打ちできないでしょう。
FNDの売り上げの30%はプロの業者さん向けなので、そちら方面からの消費者への浸透もカバーしています。
というわけで、FNDには、Flooring市場で他を圧倒する存在になって成熟した暁には、株主にせっせと配当を配り始めることを期待しております。何年後になるかはわかりませんが。
情報開示:この記事を書いている時点でFND23株、HD17株保有
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