2021年8月3日火曜日

『いざ・波』の2021年7月

来るべき(もはや到来済み)日本での少子高齢・多死社会を見据え、一見ネガティブに見えるその潮流を逆手にとって資産を築くことを目論んで設定された『いざ・波』ファンド。

令和三年七月の結果を確認します。

なお『いざ・波』の名前の由来はこちら





今年の『いざ・波』は年初来下がりっぱなしでいけませんな。しかしちっともテコ入れなんぞは考えておらず。ま、そのうち反転するだろうと根拠なく楽観視しております。こう暑いと何も考えたくないですしなあ。

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これまで何度か当ブログで取り上げてきましたが、明治維新後の日本は約40年間隔でRises & Fallsを繰り返す傾向が見てとれるとの半藤一利さんによる見解(『昭和史』平凡社ライブラリー)があります。

半藤さんによると、開国した1865年から40年あとの1905年に日露戦争に日本はかろうじて勝利し、世界の強国の仲間入りをします。その40年後の1945年に太平洋戦争で無条件降伏。そのあと7年の占領期間を経て講和条約に調印したのが1952年。そこから40年たった1992年はバブル経済のピーク。

となると現在は坂道を転げ落ちている最中で、ボトムは2032年ごろと思われます。

日本には、我が国はかくあるべし、という国家理念が希薄で、その場を凌げればそれでよしという国民性を有していると思います。そうなってくるとヒトが本来もつ集団的なバイオリズムに影響されて、40年ごとにRises & Fallsを繰り返すんじゃないかなあと私は考えています。なんの実証データもないけど。

ふと思いついて人口動態的にみるとどうなのかを見てみることにしました。

以下グラフは統計ダッシュボードよりコピー&ペーストしています。

まずこの記事を書いているタイミングに一番近い2020年。人口は1億2千5百万人。


70~74歳の突出部があります。このあたりは第二次世界大戦後の第一次ベビーブームである団塊の世代です。昭和の価値観満載な人々です。巨人・大鵬・卵焼きです。男性は青で女性はピンクというこのグラフのカラーリングの価値観を有している人々です。その前後を含めた65歳から79歳までの人口は約2千5百万人。

そして45~49歳の突出部は団塊ジュニア世代となります。ドリフにひょうきん族、バブルでGo!な人々です。マネジメント組織の男女比については、Gメン75やウルトラ警備隊の男女比の呪縛を受けています。私もここに属していますね。40歳から54歳の人口は約2千7百万人。

これが2032年にちかい2030年だとどうなっているでしょうか。人口は1億1千9百万。


団塊の世代は80歳から84歳です。その前後を含めた人口は1千9百万人にまで減っています。
団塊ジュニアまわりは55~59歳、現在の通念でいくと、そろそろ社会の第一線から退き始めるころです。その人口は前後含めて約2千6百万人。

ここらで日本は反転を始める・・・となると上り坂で加速を始めると思われる2045年はどうでしょう。人口は1億6百万人。


前回のピークを築き上げた人たちはもうほとんど残っていません。団塊ジュニアまわりの人口はそれでも約2千4百万人。ここらあたりの人は、どんな毎日を送っているでしょうね。ちゃんと引退できているだろうか。他人事のように言ってますが私もOne of themや。

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まず言えるのが、私を含む団塊ジュニアが60歳のころの2030年あたりにボトムというのは、ふかーく納得。日本の社会的にいちばん実権を持つのが60歳あたりで、そこの人口が一番多く、なおかつその構成員が若かりし頃にバブルに踊った世代です。

うまくいくわけがない。

若い世代の人たちには先に謝っておきますよ。スミマセン。いまから覚悟を決めておいてください。

同時に長らく昭和の価値の重鎮だった団塊世代が去っていくので、価値観とか固定観念といったところでは重いフタがとれます。

以降は・・・われわれ団塊ジュニアは、働いているか引退しているかは別として、日本におけるすさまじい価値観の変貌っぷりに目を白黒させているのではないだろうか。人によってはつらい思いをすることかと察します。

『21世紀の啓蒙』(草思社)でスティーブン・ピンカー氏が述べていましたが、人は年をとっても若いころと同じ価値観を持ち続ける傾向があるようです。なので、たとえば家(Family)や性(Gender)の役割等々にたいする考え方は、人生の半ばでがらりと変えてしまうことはとても困難なものかと思います。

しかし古き価値観が染みついている人々が鬼籍に入るのと、その価値観を受け継いで、なおかつ他の世代を圧する人口を誇る団塊ジュニア世代が徐々に一線を退き始めるタイミングが2030年ごろ・・・であるならば半藤一利氏の見解も、結構現実味を帯びてきますね。

私の予言・・・2045年ごろは、ヒマをもてあましかつ世の変化についていけない70歳代によって書き込まれるヤフーニュースの掲示板コメントが、いまよりももっとすさまじいことになっているだろう。

そのときまでヤフーが存在しているかは知らんけど。


【Appendix】










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