さて、毎年大いに楽しみにしているローリンズ(ROL)のアニュアル・レポートの表紙です。この時期になると、新しいアニュアルレポートが記載されていないかと、毎日ROLのホームページを覗いています。今年はアップされるのが遅くて、散々じらされた挙句・・・
おまけに今年もムシが一匹もいない。さらには株主へのメッセージが冒頭からなんとなくくらーいモードで、なんでだろうと思っていたら・・・
どうやらかつてのCEOだったR. Randall Rollins氏が亡くなられたとのことです。
彼はROLがまだ車のリース会社だった1953年に入社し、1964年のOrkin買収後にペスト・コントロール事業をどんどん強化して現在のROLを築き上げた立役者だったそうです。
約5年間ROLを保有している一株主として、太平洋をまたいだところから、ご冥福をお祈りいたします。
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という状況なだけに、さすがにムシが報告書に出没している場合ではなかったのであろう。ということは・・・来年以降にはムシ復活の期待が持てる。
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ROLは2016年の2月(当時はNISA口座)と6月に獲得しています。ROLは私にとって、その存在をブログの読者に教えてもらったことと、それまでの配当率重視から事業内容重視への穏やかな転換の第一歩を踏み出した投資先として、印象深い企業です。
ROLの2016年初からの月次株価推移。赤矢印が獲得のタイミング。 |
人々のよりよい(住)環境をもとめる本質的な欲求に応えることのできる企業として、投資先に選んでいます。
RevenueとOperating incomeの推移:
数値のソースはモーニングスター |
会社全体でのRevenueは7.2%増で、このうち買収による効果は3.4%とのこと。
*一般住居のペストコントロールのRevenueは13.4%増
*商業施設のペストコントロールのRevenueは0.5%減
*シロアリ関連のRevenueは9.6%増
ザ・トロ・カンパニー(TTC)と同じようなコロナの影響が見て取れます。巣ごもりした人々の害虫・害獣防除の意識が高まった反面、経済活動のスローダウンが商業施設のRevenueにネガティブインパクトとして出てきています。
ペストコントロールのRevenueの80%は継続的なもの。またアニュアルレポートには毎年値上げするのが恒例みたいなことが書かれていて・・・なかなか強いビジネスを展開しているようです。
経営効率をみてみましょう。
昨年度はClark Pest Control社買収の影響が出ていたと推察するのですが、改善。
経営効率をみてみましょう。
数値のソースはモーニングスター |
昨年度はClark Pest Control社買収の影響が出ていたと推察するのですが、改善。
ROLは結構保守的なBSを好んでいて、昨年度の買収までは長らくDebtは無かったのでした。ところがこのコロナ騒動で経営陣がパニックになったらしく、いきなり減配をしています。それでDebtの返済に努めたのだとか。
ただ状況が見えてくると、落ち着きを取り戻した経営陣は、年末の特別配当をApproveしたよーんと書いてあります。なんだか微笑ましい企業だ。
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しばらく前、まだ麗しの林田理沙さんが朝のニュースのキャスターを務めていたころ、オーストラリアでの害獣駆除の話題がNHKのニュース番組で取り上げられていました。
しばらく前、まだ麗しの林田理沙さんが朝のニュースのキャスターを務めていたころ、オーストラリアでの害獣駆除の話題がNHKのニュース番組で取り上げられていました。
かの地では、自然豊かな地で暮らしたい人々がどんどん奥地に家を建てていき、結果、トイレの便座の上にとぐろを巻いているヘビに出くわす頻度が高くなってしまったそうです。そこで害獣駆除のトレーニングを受けた専門家(おもにムショがえりの、ニシキヘビよりぶっとい腕をもつ人たち)への需要が高まっているとのレポートでした。
ROLはオーストラリアでもビジネスを展開しています。さらには本拠地の米国でも:
- 米国の人口動態
- 地球温暖化による、やつらの増殖ならびに凶悪化
- ビジネスの安定感
- 経営のプロによる成長戦略
上記に加え、
- コロナ騒動でさらにブラッシュアップされた、人々の潔癖化
- コロナ禍で促進された居住区の多様化(=田舎暮らし)による、やつらとのニアミスの増加
おもわず口元がニンマリしてしまいますね。いずれ商業施設からの需要も戻ってくるでしょうし。ふふふ。
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