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7月に気になったこと
しばらく前に雑誌『アエラ』が投資特集をしていました。
本屋でパラパラっと立ち読みしただけだけど、私の記憶が正しければ、ムスメ(3.5歳)の教育資金のための作戦『汝の父を敬え』作戦で積み立てている楽天・全米株式インデックス・ファンドとひふみプラスが、売れ筋投信のランクにワンツー・フィニッシュしていました。
驚くと同時に、ちょっとこりゃ居心地悪いですね。
アエラと言えば、私が投資を開始しはじめてまだそんなに間が経っていなかったころ、投資特集の別冊を出していましたなあ。
2008年4月21日発売だったようです。すでにサブプライム金融危機の暗雲立ち込めるさなかで、リーマンブラザーズが破たんする5か月前という、これ以上ないドンピシャなタイミングでしたね。
このころの私の投資は、各国の指数に連動するETFがメインでした。IVVやEAFA、EMMとかですね。米国の債券価格に連動するETFも持っていたと思います。
でもこの特集号も立ち読みしただけでした。世界に一つだけの「正しい」投資法…とかいうフレーズが、気に食わなかったためです。
アマゾンからこの特集号の内容紹介を抜粋します。
「ドル離れ」「株下落」の今こそ、国際分散投資で資産づくり
国際投資をすることで、経済の知識にとどまらず、国際政治にも世界史にも、あらゆる学問に強くなれる。世界ともっと関わり、リスクに挑み、人生を豊かにするサバイバル術を身につけよう!世界に一つだけの「正しい」投資法を提案するマネー誌です。
<主な特集>
・何も考えるな「世界」を買え~ノーベル賞学者に証明されていた衝撃の結論~
・ETF&投信 厳選銘柄30
・怖くない「FX5カ条の法則」
・運用成績の9割を左右する「超カンタン資産配分法」
・性格タイプ別資産運用 おすすめ銘柄
・経済評論家・山崎元氏に20問20答「投資バカにならないための最終回答」
・国際投資で英語力も磨く(海外口座「開設」体験記/財務3表を英語で読む)
国際投資をすることで、経済の知識にとどまらず、国際政治にも世界史にも、あらゆる学問に強くなれる。世界ともっと関わり、リスクに挑み、人生を豊かにするサバイバル術を身につけよう!世界に一つだけの「正しい」投資法を提案するマネー誌です。
<主な特集>
・何も考えるな「世界」を買え~ノーベル賞学者に証明されていた衝撃の結論~
・ETF&投信 厳選銘柄30
・怖くない「FX5カ条の法則」
・運用成績の9割を左右する「超カンタン資産配分法」
・性格タイプ別資産運用 おすすめ銘柄
・経済評論家・山崎元氏に20問20答「投資バカにならないための最終回答」
・国際投資で英語力も磨く(海外口座「開設」体験記/財務3表を英語で読む)
何も考えるなって、いくら宣伝を兼ねているとはいえ、人と投資を見下しすぎですね。何様だ。
私がやってみたいことの一つに、ノーベル賞を取った現代ポートフォリオ理論を黄門様の印籠のように振りかざし、指数に連動するETF(及び投資信託)で世界の株式・債券の分散投資をやっときゃまちがいないんだぜ!とか言っている連中(プロを含めて)を大集合させて、
「この中でマーコウィッツ、トービン、シャープらの論文の原典(たぶん英語)にあたって、ちゃーんと腹落ちしている人、手を挙げて」
と訊いてみる、というのがあります。
果たして何人が手を挙げるでしょうか。
振りかざすからには、ちゃんと原典にあたって腹落ちさせておくのが礼儀ってもんですぜ。資産運用という壁に囲まれた偏狭な世界では、適当なことをやっておけば、それでOKなのかもしれん。しかし外の世界じゃ、漱石を読んだことがない漱石評論家なんて、犬も喰わない。
もちろん実際に投資をするにあたって、そんな原典を読んだりする必要はさらさら無いですけど。
この特集号にかかわった人たちは、当然のことながら原典に当たって腹落ちしていた人ばかりだったんでしょうな。
話がそれてしまった。何が言いたかったかというと、このアエラという立ち位置が今一つよくわからない雑誌がタダシイ投資法を特集するということは、投資界隈が相当浮かれつつあるということである。
そろそろシートベルトを締めておいたほうがいいのかもしれない。
***
7月に気になった記事
アナスタシア・新井・カチャントニさんによる『外国人が心底驚いた日本人の「夏の過ごし方」 炎天下の中スポーツまでしちゃう根性』、こりゃバカ受けでした。
そうだよ、このくそ暑いのにスポーツなんて、正気の沙汰じゃない。ましてや東京オリンピックをこの時期にやるなんてね・・・
米国主導の資本主義の弊害が出てしまっていますね。たとえ国を破たんさせてしまおうが、この点に関しては、ギリシャ人の方がまともだ。
今月読んだ本
人生において、人々はまず「本質的なものに専念せよ」ということを教えられなければならない。これこそ混乱とひとりよがりの愚かさから抜け出す第一歩であることは疑いないのだ。しかしそれは一歩でしかない。
W・S・チャーチル 『第二次世界大戦4』佐藤亮一・訳 河出文庫2017年9月に観た映画『ダンケルク』に影響され、第2次世界大戦関連(欧州中心)の本を読んできましたが、これにて終了。
読んだ書籍は、
- W・S・チャーチル 『第二次世界大戦』全4巻 佐藤亮一・訳 河出文庫
- レン・デイトン 『電撃戦』 喜多迅鷹・訳 ハヤカワ・ノンフィクション文庫
- ローベルト・データラー『キオスク』酒寄進一・訳 東宣出版
- ティモシー・ライバック 『ヒトラーの秘密図書館』 赤根洋子・訳 文春文庫
- サン=テグジュペリ『戦う操縦士』鈴木雅生・訳 光文社古典新訳文庫
となりました。
なかなか楽しかったですね。
『スノーボール』は、言わずと知れた御大ウォーレン・バフェットの伝記。欧米人の書いた伝記は面白い。よくぞここまで詳細に書くなあ、といつも思います。
比較的歴史の古い国の人(例えばイタリアや日本人)は、沈黙は美徳と考える傾向があるように見受けられます。繊細な真実は墓場まで持っていく、というのが矜持であったりします。
しかしながら歴史が浅い国の人々、とくに米国人は、知っていることを他人とシェアせずに自分だけ抱え込んで闇に葬るなんて、七つの大罪を犯すに等しい、そんなのフェアじゃない・・・という考えが染みついているようですね。米国人のDNAです。
そんなんだから、泣く子も黙るC.I.A.なんて大戦後からずっと情報とカネを他国にボッタくられまくりなんですな。そりゃ特定秘密保護法みたいなのが必要なわけです。
しかしこのDNAは、効率的な株式市場を形成するには非常に向いていると思いますね。
情報開示:とくになし
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