I don't think we're asking the right question. I think the question we should be asking is...do you believe in this thing or not.
映画『Moneyball』
ここ最近疲れたときは、先だってNHK BSで放映していた映画『Moneyball』の録画を観ています。DVDも持っていたのですが、まだ小さかった頃のムスメ(現在9歳)が私の目を盗んで円盤投げの道具としてポイポイした結果、傷だらけになり観られなくなってしまっていました。
さすがはNHK。私はひきつづき律義に受信料を支払う、良き視聴者であり続けます。
この映画に登場するのは魅力的なキャラクターばかりですが、やはりアート・ハウ監督を演じる名優フィリップ・シーモア・ホフマンがいい味出していますね。
さて、次の10年の第一回目の四半期が終了しました。本来であれば7月末で終了なのですが、これから夏休みシーズンで週末はいろいろ予定が入っているので、7/12で締めます。
FY2025 第一四半期中の獲得並びに放出。
【獲得】
Gentex Corporation (GNTX)
【放出】
Floor & Décor Holdings, Inc. (FND)
GNTXは、トヨタやフォルクスワーゲン、GMといった自動車メーカーに自動防眩ミラーを供給する会社。ウィリアム・グリーン著の『一流投資家が人生で一番大切にしていること』(依田光江・訳 早川書房)に登場する元海軍将校の投資家フレッド・マーティンのDisciplined Growth Investorsが保有しているのがきっかけでその存在を知り、昨年暮れあたりから注視。
インターナショナルに事業を展開(USでの販売は31%程度)。ほんのわずかな割合ですが、飛行機の窓やヘルスケア(Visionまわり)も扱っています。高くて持続しているROCEとOperating Margin、ならびにマーケットシェアを誇る、いわゆるグローバル・ニッチトップ。
Debt Freeでもあります。
Competitorは米Magna Mirrorに日本の東海理化、パナソニック、それから村上朝日堂。
じゃなかった、村上開明堂。
株価がストライクゾーンに入ってきたのを機に獲得。ポートフォリオメンバーの特性の分散化も意識しました。
FNDは、2000年にVincent West氏によって創業された、バカでかい倉庫タイプの店舗で種類豊富な床材および関連するツール等をEvery Day Low Priceにて提供する、とってもアメリカンな小売店。固い素材が専門で、タイル、木材、ラミネート、ビニールや石材でできたものを扱っています。2021年8月に獲得。
こちらもDisciplined Growth Investorsに組み入れられています。
放出の理由は、
- ポートフォリオが、来るべき米国の住宅関連への需要に依存しすぎていると考えた
- そもそもまだまだ成長ステージで投資家の期待値が先行しがち
- ROCEも今のところ持続的に低い
といったところになります。
捕らぬ狸の皮算用よりも、実績・実績・実績。
***
安定して高ROCEを持続する企業は、高い参入障壁(それがなんであれ)と類まれな付加価値、規律の取れた経営陣と組織を有しており、今後もよい企業であり続けられる可能性が高いです。
そして良い企業が生み出す価値は年々複利で増大し、株価はその増大する価値を追いかけます。
I do believe in this thing. Theoretically Hatteberg...なのです。
このアクションの結果、私に残された次の10年間におけるパンチカードの数は、4になりました(『私に残されたパンチの機会』)
★☆☆☆☆
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ROCE(私の計算)は過去10年のMedian、Debt/Equity Ratioはモーニングスターからとってきています。
構成企業のイコール・ウエイトでの初回獲得からの保有日数平均は1,146日。最長はMKCで3,454日、最短はGNTXで3日。10年後にはイコール・ウエイトで平均4,000日を目指します。今回放出されたFNDは初回獲得時から1,067日間の保有で終わりました。今後これも算出に含まれることになります。
第一四半期の各株価のパフォーマンスは 以下の通り(為替考慮せず。期中に加わったGNTXは日が浅いので含めていません。FNDは放出時の株価をもとに計算)。
High Performers (Top 3社)
- (株)日立製作所 (6501)
- Rollins, Inc. (ROL)
- Zoetis Inc. (ZTS)
6501は世界的規模でインフラ課題解決事業を営む会社。日本がかつてない金融緩和政策を行っている間に、しっかりやるべきことをやってきた上場企業。前回も書きましたが、まだまだターンアラウンド真っ最中で、これから価値創造の方程式を固めていく途上にある、いわばトランスフォーメーションの段階。株価的には過去一年あまりに急激な上昇で、みなさん、何を考えていらっしゃるのか。
期間中株式は5分割されました。
今後ガバナンスがうまくできるかどうかといったところが一番の懸念ではあります。
ROLは米国における害虫害獣防除サービスの会社。約八年半保有中。1~3月に12の買収を行い、4/1にはFox Pest Control社の買収を発表しています。Fox Pest Control社はユタ州に本社を置く、ペストコントロール業界で13番目の規模の会社です。
ZTSはアニマルヘルスケアのグローバル企業。えーと、正直書くことなし。
Low Performers (Bottom 3社)
- Floor & Décor Holdings, Inc. (FND)
- KeePer技研(株)
- POOL Corporation (POOL)
FNDとPOOLは米国の金利動向に対する思惑で株価が下がっているとの理解。FRBの金利政策なんて賞味期限の短いニュースに右往左往するのってバカらしいとは思う。誰か10年前12月のFFOMCの決定事項を覚えていらっしゃる方はいますか? 5年前は? 3年前は?
他を圧倒するプール関連資材の卸であるPOOLは、すごく魅力的な値付けになってきていると考えます。ただしDebt/Equity 0.87にひっかかって追加の獲得は見合わせています。正直気にすることはないレベルとは思いますが、ルールはルールなのである。
FNDは、新規獲得したGNTXの株価がストライクゾーンに入ってくるまで待っている間に株価が大きく下落してしまいました。まあ、しゃあない。
KeePer技研(株)は、主に自動車用コーティング材の製造販売、および施工サービスをする会社。同社もかなりいい株価になっています。もうじき出るであろう同社の決算を確認のうえ、追加獲得の可能性を探りたい。
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【教育準備金】
「汝の父を敬え」作戦は、NISAを利用し、投資信託の積み立てを引き続き毎月行っています。1st Frontはムスメ(9)向け、2nd Frontはムスコ(6)向けです。2nd Frontは樹立して丸6年が経過しました。
積み立て投資枠
- 楽天・S&P500インデックス・ファンド (1st Front)
- コモンズ30 (1st Front)
- 農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね (2nd Front)
成長投資枠
- スパークス・新・国際優良ファンド (2nd Front)
【リタイヤ準備金】
企業型拠出年金でMSCIコクサイ指数に連動するインデックス投信(まともなアクティブ投信がラインアップされていないので)を積み立て中です。また以前勤めていた会社(グローバルなヘルスケア企業)でESPPを通じて購入していた株式もそのまま保持し続けていてます。
以上、The 3rd Man's Fundを含めたリスク資産の割合は以下のとおり。
はじめの一歩です。
【ささやかだけれど、役に立ってほしいこと】
上記以外の「投資」は下記のプログラムを通じて行っています。
- ユニセフ・マンスリーサポート
- Table for Kidsのマンスリーサポート
- 令和6年能登半島地震義援金(マンスリーで今年いっぱい)
【株式投資を含むThe General Lawをつかむための知識習得】
課題図書のアップデート。読む順番は変わる可能性高し。
サイエンスは:
- 種の起源 / チャールズ・ダーウィン(読了)
- 利己的な遺伝子 / リチャード・ドーキンス (読了)
- 進化と人間行動 / 長谷川寿一・長谷川眞理子・大槻久(読了)
- 学びなおし高校物理 挫折者のための超入門 / 田口義弘
- 思考改善ドリル / 植原亮
- 新しい高校化学の教科書 / 左巻健男
- 大学生物の教科書シリーズ / デイヴィッド・サダヴァ
- 教養としてのエントロピーの法則 / 平山令明
- ゾウの時間ネズミの時間 / 本川達雄
人文は:
- 人類の起源 / 篠田謙一 (読了)
- 神々の沈黙 / ジュリアン・ジェインズ(読了)
- 言語の本質 / 今井むつみ、秋田喜美(読了)
- 千の顔を持つ英雄 / ジョーゼフ・キャンベル(読了)
- 風土 / 和辻哲郎 (第1章読了)
- 銃・病原菌・鉄 / ジャレド・ダイアモンド
- 世界史 / ウィリアム H. マクニール
- 神話と日本人の心 / 河合隼雄・河合俊雄(一度読んだことあり)
- 日本社会の歴史 / 網野善彦
- 岩波新書の日本近代史シリーズ (一度太平洋戦争まで読んだ)
『神々の沈黙』、『利己的な遺伝子』と『進化と人間行動』を読むと、世の中に対する認識が変わります。面白いですよ。『風土』は藤原敬之さんの『日本人はなぜ株で損するのか?』に影響されてリストアップされました。
以上
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