What does a high ROCE of, say, 20 percent tell us? A simple fact: This Business earns $20 for every $100 it invests.
『WHAT I LEANED ABOUT INVESTING FROM DARWIN』 Pulak Prasad
2014年4月に誕生したThe 3rd Man's Fund、来年には10歳になります。
おおむね順調に育ってきていて、個人的にはEnoughと言える結果です。財務諸表とはなんぞや?の状態から始まり、日米のいろいろな企業の株式に手を出して試行錯誤しながら自分なりの投資スタイルを探してきた、そのひとつひとつの悪あがきそのものがとても楽しいことでありました。
次の10年はThe 3rd Man's Fundのクオリティをもっと高めていくことになります。我が家の3番目のProfit Centerとして永続的に行進できる筋肉をビルドアップします。
それをするにあたり、やはり最初の10年での失敗をきっちりと確認し、それの回避策を考えるのはマストです。というわけでここのところじっくりと考えていたのですが、やはり私の弱点は
- 連想ゲームで株式を選んでしまう
- その企業は何らかの参入障壁を有している
- 優秀な経営陣が揃っている
- 価格決定権を有している
- 世に付加価値を提供している
- 年々企業価値が高まっている
Code of Conduct for next 10 years (策定中)に記載している通り、今後はROCEの10年の平均が20以下のものは、新規・追加獲得の対象からは外れます。たとえ商品がユニークであろうが、バークシャー・ハサウェイのポートフォリオに組み入れられていようが、容赦なく外します。
既存の組み入れ企業はあえて外すまではしませんが・・・、まあフロア&デコレ(FND)は成長期だし、日立製作所はターンアラウンド真っ最中だから、この2つは割り切りましょう。
でも割り切れないのがありますね。こうして数字に直すと最初の10年の一番大きな失敗があぶりだされましたね。
そう、マコーミック(MKC)、貴様だ。
MKCのビジネス事態はとてもユニークなもので悪くないと思う。しかし過去10年間一貫してROCEが低い。RB Foodsを買収するまでは、それでも悪くはなかったのだが・・・
知らなかったのだよ、これ。
なので事業内容と営業利益率だけを見てポートフォリオの一位を占めるまでポジションを膨らませてしまった。ポートフォリオの奥深くにモグラをインプラントしてエサを与えてしまっていたのだ。
MKCは一時期NISAで保有していて、それが5年経過とともに強制的に売却され、その価格で同時に特定口座で購入されているから、いまのところ含み損な状態の口座がある。なので、処分しても税金はかからない。どうしようか・・・たぶんあと半年くらい悩むと思う。
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もうひとつ、今後注意を払っていく数字はDebt/Equity Ratioです。
なにごともレバレッジをきかせるのはよくない。たとえビジネスでも。たとえそれが経営効率の足を少々引っ張るとしても。とくに向こう10年はMr. Marketから私が断れないオファーが提示されない限り、新規にThe 3rd Man's Fundへのcapital allocationはしないので、それこそ私が10年間プリゾナー行きになってもOKな企業だけ選定したい。
なのでDebt Freeに越したことはない。
その数値をまとめたものは以下の通りです。過去10年間平均で数値が低いもの順に並べました。(数値の元ネタはMorningstar)
HDは別格だ。忘れてしまおう。BSは債務超過なときもあるけど、それで長らくやってきたんだし。
やはり日本企業が比較的上位に来ますね。なかなか米国企業はなあ、風土・体質的に難しそうではある。
Code of Conduct for next 10 years (策定中)に記載している通り、今後の新規・追加獲得はDebt/Equity<=0.3をルールにします。グラコ(GGG)を獲得したときは、まだここまで厳密に決めていなかったな…
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上記2つのリストの順位を足して、低いもの順に並べてと以下の通りになります。
最近獲得した株式はやはり上位に来ますね。にしてもLSTR、この素っ気ないIR(株式を保有してもらいたくないのか?)の物流/3PL会社、ひょっとしてウォール・ストリートは気づいていないのか? いや、PER、高いと言えば高いのだけれど。
ところで両リストを俯瞰してみると、ひっかかかるところがありますね。MKCの2017年にROLの2019年。これはさらなる落とし穴、M&Aの迷宮の入り口です。次回は、私が以前勤めていたグローバル企業での実体験も踏まえながら、M&Aの巧拙を考えてみたいと思います。
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