2023年9月30日土曜日

投資家K.の四半期レポート 3rd Q, 2023

At Berkshire, we look to performance, not to the calendar.  Charlie and I, at 71 and 64 respectively, now keep George Foreman'spicture on our desks.

To the Shareholders of Berkshire Hathaway Inc.(1994)

今年の夏は暑かったです。炎熱という表現がしっくりきました。その昔、フィリピンはマニラを舞台にした『炎熱商人』という小説がありましたが、もう東京でもそのタイトルでいけるのではないでしょうか。 

夏に備えて2月あたりからしっかり走りこんで汗をかいてきたのですが、ほんっとに屋外に出るのに気合が必要でしたね。それでも家族を連れて山や川、それに海に行ってきたところ、8歳と5歳の子どもたちの好奇心と体力は無尽蔵で暑さなんてもろともしておらず・・・こうして振り返ってみると、私にとってはひたすらバテた印象しかない夏でした。




家内(ワイルドワイフ)曰く、いまのうちに子供と一緒に旅行しておかないと、いずれ中学生くらいになったら部活だの受験だの反抗期だのなんだので行けなくなるでしょう・・・ということで、この秋もいろいろ予定を詰め込んでいらっしゃいます。 

ああ、とてもしんどいのですが、私の意見なんぞ多勢に無勢で(11のはずなのだが・・・)聞き入られるべくもなく、老体に鞭打って頑張るしかありません。 

旅先ではたいていレンタカーを利用するのですが、運転するのは私だけです。なにがつらいってワイルドワイフが遠慮なく昼食時からビールをぐいぐいやって車の中では爆睡しており・・・ 

結果、私は運転しながら酒にありつくことばかり考えてしまっています。それこそギムレットには早すぎる。風光明媚な景色を堪能するどころではない。 

この秋は東北に足を伸ばすので、艱難辛苦を乗り越えた(旅)先で出会うであろう日本酒をいまから楽しみにして、衰え行く肉体を鼓舞し続ける今日この頃です。私もジョージ・フォアマンの写真をデスクに飾っておいたほうがいいかもしれません。 

...and I'm getting old...

***

処理水放出で中国が日本の水産物の輸入を全面的に停止しているようですが、いや、こりゃ、中国の方々に同情します。いちばん損してますよね、彼ら。 

いまから15年位前、私が独身で新丸子あたりに住んでいたころ(あのころのコスギの空は広かった)、近所の東横線のガード下に四川料理(だと思う)のお店があり、よく会社帰りにメシを食いに立寄っていました。ある日そこでビール片手にテレビを見ていたら、マグロの漁獲高(枠?)を決める国際会議のニュースが流れていました。 

(うろ覚えで恐縮ですが)日本はなんとかその漁獲高だか枠だかを広げたい立場で、たしか欧州の意識が高い国々は反対の立場だったかと記憶しています。我が国の代表は意見を粛々と主張した後、決議の前の休憩時間に参加国の代表の方々へマグロ料理を豪勢にふるまっていました。 

私と一緒にその様子を見ていたお店の女主人(中国か台湾出身と推測される)は、「こりゃ勝負あったよ、日本の勝ちよ、ぎゃっはっは!」と手をたたきながらバカ受け。「舌に勝てるわけないじゃない、ねえ」 

事実、決議の結果はかなり・・・というより一方的に日本寄りのものになった記憶があります。 

ウマいものにはあがらえない。中国の国家首脳の方々、心しておいた方がいいかもしれません。そして私がマコーミック(MKC)の株式に投資をしている理由はここにあります。舌ほど人を動かすものは無いのです、実のところ。

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The 3rd Man's  Fundのポートフォリオは以下の通りになっています。 (9/30時点、1ドル149.37円で換算)






計17社。

期間中ミスミグループ本社(9962)を全放出しました。一番の理由は、やはり投資先の数を減らしたいからで、そうなってくると税金がかからない含み損の株式が候補になってしまいます。同社はかなり良いビジネスを展開していているとは思うのですが、中国の景気が減速中で、そのアジア諸国への影響も考えると、ネガティブなインパクトが長引きそうだな、と判断したのもあります。

このアクションで得た資金の一部をCTS(4345)に移しましたが、おおかたはキャッシュのままにしています。いまはあまり動く気になれず。いや、この暑さで投資する気力がないというのが正直なところかもしれません。

3つの作戦(参考記事『令和の改新、最終章 -作戦術の導入ー』)のバランスは以下の通りになります。



Jupiter(緑)が28%、Mars(紅)が47%、Pluto(青)が25%となっています。

【Jupiter】

MKC、ゾエティス(ZTS)、日立製作所、この3社で十分かな、という心境です。MKCは新たなCEOが就任するようで、RB Foods買収後にヨロヨロしている経営効率がどうよくなっていくかを楽しみにしています。

この作戦枠ではウォーターズ(WAT)、グラコ(GGG)、 サーモ・フィッシャー(TMO)がドラフト候補として調査対象となっています。いずれも素晴らしいROICを維持し続けている企業です。ただ、なぜそれが維持できているのか、たとえばWATの製品や販売網が島津製作所のそれらと比較してどれだけ優位なのか、までの理解が得られていません。引き続き調査継続です。

【Mars】

米国の住宅事情には歴史的な歪みが形成されていると思います。家を必要とする年齢層の人々がどんどん増加しているにもかかわらず、先の金融危機の余波で、圧倒的に住宅着工数が足りていないと思われます。そこに近々の金利上昇の余波が加わっているので、この歪みはさらにいびつなものになりつつあると思います。

金利の動向は中短期的な傍流で、本流は人口増と圧倒的な住宅不足です。バークシャー・ハザウェイが最近住宅メーカーの株式を取得したというニュースがありましたが、もしかしたらこのあたりを睨んでいるのかもしれません。

ホーム・ディーポ(HD)に関しては、Aurea Lotusの柳下由紀氏主宰の第165回サロンに参加して理解を深めています。シャンデリアを巡る話はとても印象深かったですね。とにかくその場の損得を度外視してでも顧客に尽くそうという姿勢があったからこそ、現在のステータスが築かれているのだと思います。

またファーガソン(FERG)のアニュアルレポートを熟読しました。もともとイギリスの企業だったのですが、きっぱりと欧州事業は切り捨てて米国に集中しています。単なる配管の卸でない。いいポジションに位置をつけてるな、という理解です。ワッツコ(WSO)とあわせ、今後の確信度がもっとも高い投資先です。機会があれば再投資していきたいところですが、なにぶん為替が・・・

ナプコ・セキュリティー(NSSC)の1st Q~3rd QのCOGS計算が間違っていて修正が入ったとかで株価が大きく下落しました。それでも業績は立派で、なおかつこの企業の事業の長期的潮流は、とくに教育施設関連を中心にとても力強いものがあります。ただし、この企業の製品なりサービスなりが圧倒的な優位性を有していて、将来も素晴らしいパフォーマンスを持続できるかということになると、そこのところがまだわからない。

同じことがアトコア(ATKR)にも言えます。よってこの2社の株式は現状維持でホールド。保有しつつ、じっくりと理解を深めていくつもりです。

この作戦枠ではトライネット(TNET)とオールド・ドミニオン・フライト(ODFL)、それからいずれKeePer技研(6036)の宿敵となるであろうXPELがドラフト候補として調査対象となっています。ただ既存の保有株式が強い連中ばかりなので、なかなかチャンスはなさそうです。

【Pluto】

既述のとおりCTS(4345)の株式を少し追加獲得しました。またKeePer技研の株主総会に出席しています。

鎌倉新書(6184)は株価的には捗々しくないのですが、終活のインフラとしてしっかりとあるべき姿を見据え、確実に事業を進めて言っている印象を持っていますので、引き続き腰を据えてHoldします。

この作戦枠では、現時点でドラフト候補はありません。

***

投資信託の積み立てですが、アクティブ投信に関しては引き続き以下の3本に積み立てをしました。

  • コモンズ30
  • 農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね
  • スパークス・新・国際優良日本株ファンド

スパークス・アセット・マネジメントのホームページが見やすくなったので、とても重宝しています。個人的には、他を圧倒して面白い報告書がそろっていると思います。

インデックス投信に関しては、法が人を裁く国・地域のものに投資することを優先しています。逆に人が法を裁く国・地域の指数は遠慮させていただいています。別に好き嫌いでなく、そういうところは長期的にパフォーマンスが悪いと考えるからです。

というわけで以下の一本を積み立てています。

  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド

また最近私は転職しており、その転職先の企業型確定拠出年金の商品ラインナップにはコレといったアクティブ投信や米国の株価指数に連動するインデックス投信がなく、しかたがないのでしょんぼりしながらMSCIコクサイ指数に連動するものを積み立て始めています。

欧州の国々は、伝統としがらみと妙な意識の高さが法を裁くという傾向が無きにしも非ずなので、あまり気が進まないところではあるのですが。

そんなこと言ったら某列島のエンタメやマスコミ業界は、リットン調査団がやってきた1932年からなんら変化を遂げていない状態と思われ・・・ああ、もう、何たることや、サンタルチーヤ。

ちなみに転職エージェントから紹介された案件の一つが、バークシャー・ハザウェイ傘下の会社の日本法人のものでした。転職出来たらボスはバフェットだ、ネタとしては悪くない、と思ったのですが、そこに応募する前に現在の口に決まってしまいました。少し残念ではあります。

最後に、上記以外の「投資」は下記のプログラムを通じて行っています。

  • ユニセフ・マンスリーサポート
  • Table for Kidsのマンスリーサポート

なお昨今のインフレを鑑みて、Table for Kidsのマンスリーサポートは投資額を倍増しております。みなさん、楽しい夏休みを過ごせたでしょうか。私は楽しい夏を過ごしました・・・少々バテたけれど。



情報開示:面倒くさいのでSkip

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