2023年6月30日金曜日

投資家K.の四半期レポート 2nd Q, 2023


The operative phrase here is “pay no attention”. This is not easily done. Many investors are professionally required to “pay attention” to the latest trend for fear of missing out (pay attention and be invested!).

Nomad Investment PartnershipのInterrim report, Jun 30th, 2002

2023年も折り返し地点です。

せんだって映画『探偵マーロウ』を観てきました。あんまり期待しておらず、また劇場で見終わったときも、ま、こんなもんだな、程度の感想しかなかったのですが、それから何日か経つにつれジワジワとくるものがあり、最近ボーっとしているときは映画の回想に浸っていたりします。

そして気が付いたらブログのタイトルを変更してしまいました。いったいどうしたことか。このままでは劇場まで再度足を運びかねない。うーん、もともと上映場所が少ないうえに、人気なさそうだからいつまでチャンスがあるだろう・・・

いえ、けっしておススメの映画ではないのです。なんでこんなにハマったのか謎だ。まったく・・・自分に仕掛ける罠ほど、たちの悪い罠はない。

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当該期間は日本株式が株価的に絶好調でした。The 3rd Man's  Fundの組み入れ日本企業のそれらは、そうでもなかった印象ですが。

 要因として、地政学的なこととか、日本企業による株主還元策の向上、東証によるPBR1倍割れ企業へのおしりたたき(マクナラマの誤謬的な方向に進まないか、いささか心配)、為替の動向、バークシャー・ハザウェイのバフェット氏の来日・商社株買い増しがきっかけの日本企業そのものへの評価見直し、日本のデフレ脱却の兆し等々があるように見受けられます。

そして例によって日本株式の買いの主導は海外投資家のようですが、そこには日本株式を持っていないことによる乗り遅れで、プロとしての自分(達)の立場を損なう恐れ(FOMO:Fear of Missing Out)が多分に要因となっている気配があります。

流行りものにPay attentionをせざるを得ない立場にいる大多数のプロの方々は、たいへんです。はた目から見れば、踊らされているだけのようにも見えますが。

そういう仕事上の制約がない個人投資家は、注目されていない日陰のエリアを丹念に時間をかけて物色すればいいのではあるのですが、ただSNS等で取り上げられている銘柄は、その時々で株価が好調なものばかり、つまりスポットライトを浴びているものしか見つかりません。雑誌や本屋さんの棚も、そこまで極端ではないですが、似たような傾向をたどっています。

株式投資におけるパラドックスですね。

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The 3rd Man's  Fundのポートフォリオは以下の通りになっています。 (6/30時点、1ドル144.72円で換算・・・米国株式に関しては、6/29末時点になります)





計18社。前期から3社増やしてしまった・・・

3つの作戦(参考記事『令和の改新、最終章 -作戦術の導入ー』)のバランスは以下の通りになります。


Jupiter(緑)が31%、Mars(紅)が46%、Pluto(青)が23%となっています。

【Jupiter】

2010年より保有したアボットラボラトリーズ(ABT)を放出しました。思い入れはあったのですが改めてROICを計算したところ、年によりかなりのばらつきが見受けられたので、長期保有には好ましくないとの判断で手放しています。なんとなく医療機器は安定しているものとばかり思っていたので、これは意外でした。この分野も技術革新が激しいところではあるので、過去はどうあれ、未来は見通しにくいというのもあります。

【Mars】

ワッツコ(WSO)、ファーガソン(FERG)、アトコア(ATKR)、ナプコ・セキュリティー(NSSC)が新規で加わりました。

WSOは建築関連の卸でもHVACという特徴があるのでもっとポジションを取りたかったのですが、2回に分けて獲得を考えていたところ、初回の獲得後株価が上がってしまったので、Plan BでFERGを獲得しています。

上記2社に比べ、ATKRとNSSCはまだそのビジネスモデルの強みや付加価値提供のプロセスの作りこみが確認できていません。なので打診買いのような感じです。

【Pluto】

釣り具のグローブライドが放出され、CTS(4345)が加わっています。

KeePer技研(6036)の株主は、踊るのが好きな人が多いようですね。

鎌倉新書(6184)の株主総会に数年ぶり3回目の出席をしてきました。地道に、しかし確かな手法でビジネスを展開している印象です。腰を据えてHoldします。

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「バークシャー・ハザウェイがわれわれの保有する事業資産の究極の所有者であるとは考えていません。そうではなく、バークシャー・ハザウェイを通じて、株主の方々が事業資産を保有しているのだと考えています」

アリス・シュローダー『ウォーレン・バフェット伝 スノーボール〔改訂版〕』 伏見 威蕃・訳 日経ビジネス人文庫

上記引用のバフェット氏の考えは受益者にとっては理想的です。彼にとって受益者(株主)数の増大は純粋に喜びなのだと思います。お客さんが増えたのではなく、仲間、もしくは味方が増えたと受け取っているフシがあります。もともとパートナーシップで始まっていますしね。

けっして受益者数の増大はビジネスの拡大 = 受益者(数)はメシのタネ、と認識しているのではないと思います。マクナラマの誤謬にとらわれていない。できるなら、そういう投資信託にお金を託したいですね。

アクティブ投信に関しては、その息吹を感じられる以下の3本に積み立てをしました。

  • コモンズ30
  • 農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね
  • スパークス・新・国際優良日本株ファンド

またインデックス投信に関しては、法と秩序、権力の透明性、万人に対する公平さの姿勢、政教分離、等々が重んじられている国・地域のものを積み立てています。そうでなければマーケットが効率的になりようがないからです。

というわけで以下の一本を積み立てています。
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド
それ以外の「投資」は下記のプログラムを通じて行っています。
  • ユニセフ・マンスリーサポート
  • Table for Kidsのマンスリーサポート


情報開示:面倒くさいのでSkip

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