2023年4月16日日曜日

ポートフォリオのメンバーの時価総額 その2

「ブラウンは太りすぎだ」いちばん率直にものを言うスカウトが、反論の口火を切った。

「大学では記録的な活躍だが、でぶには変わりない」とピッターも言う。

「SECリーグの史上初めて、安打三〇〇本と四球二〇〇個を記録しています」とポールがパソコンの情報を読み上げた。

マイケル・ルイス 『マネー・ボール〔完全版〕』 中山宥・訳 ハヤカワ・ノンフィクション文庫

名著『マネー・ボール』が米国で出版されたのが2003年。それから20年の時が過ぎ、今年からは元阪神タイガースの藤浪投手がアスレチックスでプレーしています。4/15に3回目の登板をして3敗目となっていますが、今回のピッチング、内容は悪くはなかったのではないでしょうか。


いずれにせよ最近のアスレチックスに往年の面影はなく、本拠地球場は時代遅れのシロモノとなっているなかで、NPB時代にあれだけあらゆる点でムラがあった藤浪選手が先発でどれだけやれるか、というのはけっこう興味があるところです。

私はてっきり彼を中継ぎや抑えで投げさせて、ある程度の成績を収めさせたのちに他球団へマネーボールするものとばかり思っていました。ひょっとしたら、先発でいずれダメになるのを見越して、いずれ中継ぎに配置転換させて、それから・・・とかまで考えて獲得したのかもしれんけど。

応援しております。

***

我らがThe 3rd Man's  Fundも、ここのところは数字にこだわって(と言い続けているが本当か?)、なるべく客観的に投資候補先をみて、しっかりキャッシュフローを長期にわたってGenerateしそうな安定感 x 成長性(フライボール革命)= 雪だるま式に増える価値、の考えを元に厳選してメンバーを再編成しつつあります。

その一環で、以前『ポートフォリオのメンバーの時価総額』で記したように最近は企業の時価総額や利益の規模にも目を向けるようにしています。企業全体の形、規模感を把握することも大事かな、と思ったからです。

しかしこの規模の感覚、なかなか身に染み込んでこないですね。

今回、The 3rd Man's  Fundのメンバーの時価総額と、営業利益をまとめてみました。今後順次放出予定のアボット・ラボラトリーズ(ABT)とグローブライド(7990)は含んでいません。

時価総額に関しては、最近新規で獲得したシーティーエス(4345)とワッツコ(WSO)は2023/4/14の数字、それ以外は3月末のものを使用しています。1ドル=133.07円で計算。

また営業利益は、最新の10Kか有価証券報告書の数字を拾っています。予想値は入れていません。なので日本企業は昨年度の実績になります。

では時価総額順に並べてみます。


首位はホーム・ディーポ(HD)で約40兆円。最下位(失礼)はeBASE(3835)で約324億円・・・1,200倍も違いがあるのか。ゾエティス(ZTS)が日立製作所(6501)よりも大きな樹なのには、正直面くらいます。

営業利益でみると鎌倉新書(6184)が約5億円で一番小さいです。首位はこれまたHDで6184の約、えーと、6,000倍。

こういうのが許されるのは呑気な個人投資家だけなんだろうなあ。

ここでちょっと思い付き、意味があるのかどうかわからないのですが、営業利益を時価総額で割ってみることにしました。なんか6184が4345より時価総額が大きいのにひっかかったので。結果の値が大きいもの順で並べ替えます。


6501が上位にいます。

HDやプール・コーポレーション(POOL)、ワッツコ(WSO)が上位に来ているということは、やはり足元では米国の住宅関連の株式が割安になっていると言えるのかもしれません。

あとフロア&デコレ(FND)、3835、KeePer技研(6036)、6184が下に来ているのは、これはやはり「成長株」と言われているものたちだからでしょうか。

3835、6036、それからローリンズ(ROL)はしっかり競争優位性・勝ち方の再現性・継続性が作りこまれていると思うので安心感はあります。そうなってくると高卒ルーキー的なものはFNDと6184、とくに6184はまだまだこれからで、しっかり見ていかねばいけません。

とはいえやはりポートフォリオにこのようなメンバーが二・三いるのは悪くないと思います。

5月末までに、さらにABT⇒WSO(価値創出の安定感)、7990⇒4345(競争優位性・勝ち方の再現性・継続性の練られかた)を考えていますが、上記の値を見ると、まあ悪くないトレードになるかなあと思っています。ことによると4345より6501の方がいいかもしれないな。

これらの値、四半期ごとに記録を取っていれば、今後のトレードの際にひとつの独自の基準として使えるかもしれません。素直にPERとかを参照したくない、ひねくれものの悪あがきではありますが。

情報開示:面倒くさいのでSkip

関連記事 配当を転がせ - 『マネー・ボール』を読んで -

0 件のコメント:

コメントを投稿