証券分析の知識がある人に限って、会社の総資産や株主資本などバランスシートの形について、よく調べていない場合が多いようです。売上高、利益、時価総額を聞いてみるとすぐに答えられなかったりするのです。個人投資家向けのマネー誌を見ていても、指標のランキングが並んでいるものが多いですが、ああいう形で企業を考えてしまうのですね。
阿部修平 『バフェット・クラブの金言』 日経BP
はい、株式投資先の企業の時価総額にはほとんど注意を払っていませんでした。投資先を選定するにあたり、ある程度ビジネスの特徴や営業利益率、最近は背伸びしてROICの推移等を追いかけてはいるのですが、時価総額はそんなに気にしていませんでしたね。
世の投資家の皆様は、時価総額にどれほどの重きを置かれていらっしゃるのでしょうか。
スパークス・グループ代表取締役社長である阿部修平氏に言わせると、
これでは「木を見て森を見ず」で、本末転倒です。
とのことなので、遅ればせながら、ポートフォリオの構成メンバーの時価総額を調べてみました。
まずは森を見ようではないか。せっかくなのでサイモンとガーファンクルの名曲『コンドルは飛んで行く』を口ずさみながら、鳥瞰図的に森を見てみましょう。イエッサーホーーーーイ♪
てなわけで、以下が結果です。1ドル147.73円で計算しています。
で、P&G(PG)やホーム・ディーポ(HD)の時価総額が大きいことや、日本株式群のそれが小さいことは、なんとなく想像していた通りです。
でも、おやまあ、システムD(3804)が最下位とは思っていませんでした。またeBASE(3835)がステップ(9795)より低いのも意外。そもそも最下位(いえ、別に悪い意味ではないですけど)は神奈川県限定の学習塾である9795とばかり思っていました。
どうでしょうね、KeePer技研(6036)以下の日本企業は基本的に日本国内がターゲットなので(さしあたりいまのところ)、これからどれほど大きくなるかは、うーん、どうでしょうねえ(おい、投資してんだろ)・・・
サカタのタネ(微笑)は世界を相手に大きく躍進してもらいたい。期待しておる。なんだか創業時のつらい記憶がトラウマになっていて現金をため込みがちなのがいささか気にはなるのだが・・・キッコーマン(見事に投資機会を逃した)もちょっと前までROAだのROICだのの数字はよくなかったから、サカタのタネもどんどん儲かっていく体質になっていってほしい。個人的に同社は世界情勢におけるシンガポール的ハリネズミなMOATを有していると判断しています。
一番面白そうなのはトラクター・サプライ(TSCO)からフロア&デコア(FND)あたりまでの時価総額1兆円から3兆円あたりまでのメンバー。マコーミック(MKC)はもっとでっかいのかと思ったら、まだこれくらいの規模だったのか。
このあたり、今後まだまだ伸びしろ大ですな。どれもこれもいい事業ポジションを築いていますぜ。
まだウォルマート(WMT)を放出して得たドルが残っているので、年末までにこのあたりのメンバーを追加していこうともくろんでいます。さしあたりはプール・コーポレーション(POOL)ですかね。
0 件のコメント:
コメントを投稿