レッドブルのための市場は存在しない。我々がこれから創造するのだ。
ディートリヒ・マテシッツ
エナジードリンクのレッドブルの創業者、マテシッツ氏が創業当時のプレゼンで述べた言葉だそうです。クールですね。
バフェットさん率いるバークシャー・ハザウェイが、iPhone、Mac、iPadに使われているシリコンチップを製造するTSMCの保有株式を、わずか数か月で9割減らしたことがニュースになっています。
一方でアップルの株式は増やしたようです。コカ・コーラやアメリカン・エクスプレスといったところは、あんまり変化ないみたいですね。どうやらフロア&デコレ(FND)もちゃんと残っているようです。FNDを保有している私(バークシャーが保有しているのを知る前から持っているんですのよ、そこんとこよろしく!)としては、正直どうしても気になる・・・
それはさておき、バークシャー・ハザウェイが、なぜ比較的短期でTSMC株式の多くを手放したのか考えてみました。
そこで思い出したのが、阿部修平さんの『バフェット・クラブの金言』(日経BP)の
「市場を創造することができるかどうか」
という一節です。
バークシャー・ハザウェイの今回のアクションの理由は、社内的な事情も含めていろいろがあるのでしょうが(映画『ゴッドファーザー』でバージル・ソロッツォが乗り込んでくるところを思い起こします)、根本的には、アップルは市場を創造することができ、TSMCはそうではない、というところに尽きるのではないでしょうか。
アップルなんて、もはや独特の生態圏を構築していて、競合他社はどこ、市場のシェアはどう、なんてレベルじゃないですからね。よくよく考えてみると、コカ・コーラもアメリカン・エクスプレスも、それぞれが市場を創造していった企業といっても過言じゃないでしょう。
独自の市場を築けた企業は、ほぼ未来永劫に利益を稼ぎ、それらの企業の株式をじっと保有し続ければ結果的に財産も増えるということですね。超長期目線で行くならROEがどうとか、営業利益がどうとか見る前に、まずそこを押さえるべきかもしれません。
その視点で我らがポートフォリオを眺めてみましょう。
Abott Laboratories : いい企業です。画期的な製品を上市します。でも市場を創るとまでは言えないかな。
A.O. Smith:米国の人口動態から予測される今後の住宅需要増(足元はどうだか知らんが)をよい位置で受け止めるポジションです。でも自ら市場を創ってまではいないかな。
Floor & Decor : ここは新たな市場を創りつつあるのかもしれないぞ、Home depotやその他デパートの間隙をついて。
The Home Depot : もう創っています。Lowe'sと分け合っていますけど。
McCormick & Co.:スパイス界で圧倒的シェアで、その地位は今後揺るがないと思いますが、市場を創るまでの域ではないと思う。
Pool CorpとRollinsとZoetis:市場を創っているのか、それともそこにある市場を独占しつつあるのか。
Tractor Supply Company:あらたな市場を創造中
ステップ:まあ、独自の世界と言えるかもしれない
クボタ:けっこうレッドオーシャンではある
eBASE:あらたな市場を創造中
ニチハ:市場はそこにあり、そこで技術力を発揮中。米国では、ひょっとすると・・・
日立製作所:実は独自な世界を構築中なのかもしれない
KeePer技研:あらたな市場を創造中
鎌倉新書:可能性はでかい
今後さらにポートフォリオの構成企業数を絞る必要が出てくれば、この新たな市場を創造中か否かが大きなファクターになるかもしれませんね。Long一発100倍株を目指すなら、必須かも。
情報開示:面倒くさいのでSkip
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