2021年6月28日月曜日

The Long and Widening MOATを探して -その1-

The long and winding road
That leads to your door
Will never disappear

The Long and Winding Road』 The Beatles 

The 3rd Man's  Fund』の構成企業の中で、ちらほらと10年以上保有しているものが出てきました。このFundでは日米の企業の株式をなるべく売らずに持ち続けることを強く意識しています。格好をつけて言いますと、手放す必要がない株式だけを保有し、それらの企業がもたらす価値を、たっぷり時間をかけながら愉しむことを目論んでいるFundです。

現時点で保有している株式の保有年数をまとめてみました。

なお、構成企業の多くは複数回追加で獲得していますが、ここで表している保有年数は初回獲得の日から計算しています。

また当然のことながらすでに放出してしまった企業の株式(残念ながらけっこうあるのですよ、これが。令和の改新 その2 -靴の中の小石- 』をご参考に)は、このリストに含まれていないので、保有期間がせいぜい2-3年という短期間のものもありましたが、ここでは述べません。

私はもともと株価指数に連動するSPYとかEAFEとか1306(涙…誰しも語りたくない歴史というものが、一つや二つはあるものだ)等のETFをメインに投資していたのですがだったのですが、『令和の改新 その1 -始まりの終り- 』で書いたような経歴を経て、個別株式メインのスタイルになっています。

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)とアボット・ラボラトリーズ(ABT)が10年を超えていますね。両方ともヘルスケアにです。何故ヘルスケアの企業の株式の保有歴が長いのかというと、そのころ私はJNJやABTと一部競合する米国の医療機器会社に勤めていたので、両者を比較的よく知っていたのが理由になります。

ちなみに私はバックオフィスとして括られる業務をやっていたのですが、もっとフロントの方の仕事だったらDVxとか日本ライフラインとかに投資をしていたかもしれません。

3位にウォルマート(WMT)です。これはご存知ウォーレン・バフェットさんの猿真似。同時期かそれより少し前に同じく猿真似でコカ・コーラ(KO)も獲得していましたね。

でもKOやアルトリア(MO)は既にポートフォリオから姿を消し、その結果リロ・グループ(8876)や日本SHL(4327)が4・5番手につけています。こりゃ、自分でも意外ですね。

せっかくなんで上位5社の過去10年間の株価推移(月足)、それからBPSの推移をみてみましょう。BPSのグラフの値のソースはモーニングスター

まずはJNJの株価推移。




株価は10年で約2.5倍。BPSは安定。

次にABT。



株価は約4.7倍。こちらのBPSも安定。

WMTは9年の株価推移でみてみます。



株価は9年で約2倍。このペースは、がんばれタブチくんダブルですな。BPSは結構高く、しかもじりじり上昇中。

日本株式の8876。



株価推移は過去10年で出しています。それだと株価は約17倍、獲得時からみると約7.6倍。BPSは順調に伸びてきています。

最期に4327。




株価は10年で約4.6倍、獲得からは・・・最初の購入単価がよくわからん。追加獲得しているので平均購入単価は1,157円。BPSも確実に伸びています。直近の株価は・・・慣れない動きをしたため見事にコケていますが。

いかがでしょう。こんなもんです。人によっては、とってもスローで退屈に思われるでしょう。

私にとっては・・・

ENOUGH

です。

***

Many times I've been alone
And many times I've cried
Anyway, you'll never know
The many ways I've tried

今後もひきつづき、手放す必要のない企業を見極めていこうと思います。やはり長期で持ち続けるなら個別の株式、というのが私の考えです。

インデックス投資から個別の株式投資に移行した理由は、逆風が吹いたときに(私の場合はサブプライム金融危機 a.k.a. リーマンショック in Japan)、たんなる理論はなんの助けにもならない(少なくとも私にとっては)ということを学んだからです。私にとってそれよりも大事なのは、不況下でも人々が買い物かごに入れる日用品だったり、医療機器を入れたおかげで念願の旅行ができるようになったと涙ぐみながら笑顔で話していた患者さんの存在だったりします。それがある限りは容易に手放したりはしない。

これからも、私のようないささか理論についていけないアタマを持つ輩にもピーンと来るTangibleな事例をなるべく自分の五感で判断し、かつ保有する企業のMoatがWideningしているか否かを冷徹に見極めながら、曲がりくねった長く険しい道を、我ひとり永遠に行進する所存です。

But still they lead me back
To the long winding road
You left me standing here
A long, long time ago
Don't keep me waiting here
Lead me to your door

情報開示:面倒くさいのでSkip


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