ルールは、知らん、数えてなかった、と答えた。クーラーのところに行き、ドクター・ペッパーの半リットル入りペットボトルを取り出す。ラックから塩味のピーナッツの袋をつかみ取って、端をかみ切り、炭酸飲料をひと飲みすると、手でじょうごをつくり、ボトルの中にピーナッツを注ぎ入れた。親指でふたをして激しく振る。田舎くさいカクテルは、シューシュー泡を立てて吹きこぼれた。
クリストファー・クック 『終わりのないブルース』 奥田祐士・訳 ヴィレッジブックスこのノワール小説の傑作『終わりのないブルース』の登場人物であるルール・フックスは、テキサス・レンジャーズの一員です。メジャーリーグのプレーヤーじゃありません、念のため。法の執行人のほうです。
Dr. Pepper Mural / Rich Anderson
この悪人からは恐れられ、ほかの警官からは畏怖と憧憬の眼差しで見られるレンジャー、ダイエット・コーラなんて中途半端なものを飲んだりしておりません。そんなもん片手に歩いてた日にゃ、なめられます。
やっぱりドクター・ペッパーでなきゃ、サマになりませんね。
さて、ドクターペッパー・スナップル・グループ(DPS)が先日10.4%の増配を発表しました。7年連続です。ついでに、新たな$1Bの自社株買いを発表しました。
この銘柄を購入したのは約2年前、まだ投資方針を策定していなかったときです。マコーミック(MKC)を獲得しようとしていたのですが、その晩MKCが5%程度上げていたので、代わりにプランBとして獲得した記憶があります。
獲得した後、炭酸メインの銘柄やから、お先真っ暗やで、とアタマ抱え込んでいたのですが、これまでのところ株価という意味では順調で、増配もしっかりしてくれています。
ちょっとおさらいしてみます。グラフの数値はモーニングスターのサイトから。
Revenueの推移 |
一株当たりの数値の推移 |
配当性向 |
株価が上昇してきているのは、この銘柄は2008年にCadbury Schweppes plcから飲料部門が分離される形で誕生し、歴史と知名度がコカ・コーラ(KO)等と比較して小さく、CSD(コーラ以外の炭酸飲料)がメインの銘柄で期待度が低かった割には、そこそこ健闘しているのが見直されてきているからではないでしょうか。
Operating marginが上向いてきていますが、Rapid Continuous Improvementという業務効率化に取り組んでいて、例えば2014年度に配送ドライバーの小売店での滞在時間を30%減らしたみたいです。
また高いマージンのチャンネル開拓に尽力していて、コンビニや自販機、小さな独立小売店等をターゲットに積極的に営業活動をかけている模様です。
あとブランディング強化も謳っていますが、私に言わせると、北米エリアでのこの銘柄のブランドの強さは、ガラパゴス諸島におけるゾウガメやイグアナ並みに強いのではと考えています。
では直近の動向をみるため、FY15のQ3の結果をレビュー。ソースはプレゼンテーションファイル。
CSDはYTDでいくと、ボリュームが前年比で+2%。SchweppsとPenafiel(どうやらメキシコのブランド)の伸びがすごいですね。ドクターペッパーやA&W等の主力級はほぼフラットです。
Non CSDは+4%。私の愛するSnappleは+7%。日本への上陸はないのかなあ。
トータルのNet Salesは+3%、為替の影響を除くと+5%。キャッシュを$723M稼いでいて、うち$264Mを配当、$404Mを自社株買いに使っています。EPSの増加はこれが効いているかと思います。Capexはたったの$71M。
わるくないですぞおー。
☆☆☆
話は変わりますが、最近近場の健康ランドによく行くようになりました。秘湯をめぐりたいのはやまやまですが、なにぶん子供が小さいので・・・
先日、湯上りにビールを飲んでいたら、隣の席に日本人のおやじ(スポーツ新聞の競馬欄を読んでいたからまず間違いない)が座って、缶をぷしゅーっと開けたので、何気に見てみたらドクターペッパーだったのでびっくり。
あれ、日本人が飲んでいるのを初めてみた。会社の外国人社員が飲んでいるのは、わりかし目にするのですが・・・日本でのドクターペッパーの売れ行きに興味ありますね。どうなんだろう。
私は炭酸飲料は月一本までと律しています。つまり年間12本。そのうち6本は赤コーク。それ以外なのですが・・・ここのところオランジーナに惹かれていてですね・・・6本枠の内、一本くらい冒険してドクターペッパーいってみようかな、どうしようかな、悩むなあ。
情報開示:この記事を書いている時点でDPS95株、KO355株、MKC71株保有
【関連記事】Snapple、日本上陸か!? - DPSの分析 -
Appendix BS
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