保有している米国株式のうちの3社から、2月後半に第四四半期および2023年度の決算が発表されました。すべて米国の住宅関連になります。
ご存じの通り米国での住宅ローン金利は高止まりしていて、とくに中古住宅の需給はよろしくありません。中古住宅販売件数は先の金融危機時(リーマンブラザーズが破綻したやつです)の大底レベルに近い水準とのことで、これからレビューする3社にとっては逆風が吹いています。
では、決算をさらっと見ましょう。企業によってグラフのスケールが異なっていることにご留意ください。前回までは、Net SalesやIncomeは過去10年間の平均を使用していましたが、今後はCAGRを使います。
Floor & Decor Holdings, Inc.
- Net Salesは3.5%増、過去7年間のCAGRは18.0%(マイナス成長0回)
- Operating Incomeは19.0%減、過去7年間のCAGRは15.4%(マイナス成長1回)
- Operating Marginは7.3%、過去7年間の平均は8.5%
- ROCE(私の計算)は9.6%、過去7年間のMedianは11.9%
- Debt/Equity Ratioは0.78
- 営業CF対投資CF比率は42%
ROIC - WACC spread(私の計算、あくまで参考値)は以下の通り。
まだまだ成長ステージの会社です。倉庫型店舗は2023年度末で221店。前年からネットで30店増加。2031年度あたりまでに500店が目標。
最近読んでいる本『The Quality Growth Investor 2024 Edition』(Long Equity著)の影響を受けて、FCF(私の計算)の推移も見てみます。
やはり新規店舗のためのPropertyへの投資がでかいので、マイナスになっている年度がありますね。
株価推移を見てみます。
株価推移はFCFの推移と妙にシンクロしていると思いません?
- Net Salesは3.0%減、過去10年間のCAGRは6.8%(マイナス成長1回)
- Operating Incomeは9.8%減、過去10年間のCAGRは9.0%(マイナス成長1回)
- Operating Marginは14.2%、過去10年間の平均は13.8%
- ROCE(私の計算)は40.1%‼、過去10年間のMedianは42.9%‼
- Debt/Equity Ratioは73.3(笑)
- 営業CF対投資CF比率は348%
- ROIC - WACC spread(私の計算、あくまで参考値)は以下の通り
米国最大(=世界最大)のプール関連の卸。B2Bで、プールの施工・メンテ業者が主な顧客。下記のリンク先の記事でその存在を知る。
https://www.nasdaq.com/articles/4-stocks-to-gain-from-the-leisure-recreation-products-industry
2022年2月より保有。
なお、柳下由紀氏が主宰する『Aurea 人生と投資の会II』第143回サロンでPOOLが取り上げられていたので、いそいそと参加して理解を深めました。
- Net Salesは10.3%減、過去10年間のCAGRは9.4%(マイナス成長1回)
- Operating Incomeは27.2%減、過去10年間のCAGRは14.7%(マイナス成長1回)
- Operating Marginは13.5%、過去10年間の平均は11.7%
- ROCE(私の計算)は28.1%、過去10年間のMedianは33.9%!!
- Debt/Equity Ratioは0.94
- 営業CF対投資CF比率は1,141%!!
- ROIC - WACC spread(私の計算、あくまで参考値)は以下の通り
ここもserial acquirerです。ざっと調べて限り過去10年で29(昨年度は4)の買収をしています。ただ企業丸ごとではなく一部の事業やPropertyだけ、というのもあります。
POOLもTopもBottomも対前年比大幅減ですが、FCF(私の計算)の推移はというと:
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