人間の幸福というものは、時たま起るすばらしい幸運よりも、日々起こって来る些細な便宜から生まれるものである。例えば、貧しい青年に自分で顔を剃り、剃刀を整頓しておくことを教えてやるのは、一千ギニーの金を恵んでやるよりも、その男の生涯の幸福に寄与することが大きいであろう。
ベンジャミン・フランクリン『フランクリン自伝』松本慎一・西川正身訳 岩波文庫To whom it may concern.
2018年は私にとって大きな節目の年でした。我が家に2人目の子供が誕生したことにより、これまでよりもさらに資産配分の重要性が増したことになります。投資家K.のリスク資産への投資の2018年の振り返りと今後の展望をまとめたいと思います。
なお当記事では、2017年のレポート同様、John Deere (DE)のアニュアルレポートに使用されている、あのかっこよすぎるフレーズを、まんまパクっています。
【2018】Review
株式投資の見地から言いますと、2018年は、悪霊がミスター・マーケットに取りつく前にうまく退散させた年と言えるのではないかと考えています(参照『投資家K.のアニュアルレポート 2017』)。
確かに年末にかけて株価的には大きめの調整が発生しました。しかしこれはマーケット参加者の大半がうかれて乱痴気騒ぎをした挙句、悪霊に採りつかれたミスター・マーケットを神輿に担ぎ上げたまま、湖になだれ込んでしまうというサブプライム・クライシス級のインパクトとは程遠い状況です。
多くのスマートな方々が、自身をさらにスマートに見せるべく、いろいろな数字をいじくって予測を立てていますが、いまのところ米国のベーシックな経済指標は強く、なによりも大事なことですが、マジョリティーの人々からは、過剰に浮かれ騒いでいる気配が感じられません。
株式の長期投資をするにあたり大事なのは、慢心することなく、投資先企業の状況をしっかりと見据え、下手な下心を出さずに資金投入のCadenceを守っていくことと考えます。そういった意味では、2018年の株式市場の情勢は、とても良いものであったと思います。
2018年は、これまでにかたくなに守ってきた四半期に一度の定期の資金投入を一旦中止し、第三・第四四半期のみ行いました。これは、二人目の誕生予定が7月だったので、それに備えてキャッシュを潤沢に持っていたかったためとなります。
そのかわり、「スレッジハンマー作戦」と称して、構成企業数の見直しを行いました。
これは、
ことによります。
結果的に、以下の企業がポートフォリオから姿を消しました。
明光ネットワーク (4688)
ゼネラルミルズ (GIS)
日本管理センター(3276)
ターゲット(TGT)
JT(2914)
エクソン(XOM)
また以下の企業の保有株数が減少しています。
コカ・コーラ (KO)
リログループ(8876)
新規獲得、及び追加獲得は以下の企業になります。
ステップ (9795)(損出し、再獲得の対象にもなった)
アルトリア (MO)
インターナショナル・フレーバー&フレグランス(IFF)
ゾエティス(ZTS) (栄誉ある2018年度配当金再投資の対象でもある)
A.O.スミス(AOS)
マコーミック(MKC)
プロクター&ギャンブル (PG)
クロロックス (CLX)
また非常に残念ながら、買収されることになったドクターペッパー・スナップル・グループ(DPS)を手放しました。
結局、いつもよりアクションの多い年になりました。
結果、年末のポートフォリオ(正確には2019年1月4日時点)は以下の通りになっています。(1ドル=108.38円で計算)
MKCが旗艦企業になりました。長らく当ファンドの象徴にしたかったので感無量です。オレンジでハイライトされているのはコア八企業、茶色くハイライトされているのがウィッチクラフト作戦による獲得企業になります。
2018年の資産の推移は以下の通りでした。
もうひとつの地に足をつけた投資として、以前に勤めていた会社(ヘルスケア、連続増配銘柄)のEmployee Stock Purchase Plan (ESPP)を通じて購入した株式があります。こちらはDripで自動的に再投資が行われるので、昨年同様完全放置状態です。
2018年はDripにより16株増加しています。
地に足をつけた一方で、人生100年時代における未曽有の高齢化・多死社会を迎える日本に住むものとしては、しっかりと未来(地平線)も見据えておかなければなりません。
未来を見据える投資のコアとして位置付ける個人型確定拠出年金では、毎月DCニッセイ外国株式インデックスとEXE-i グローバル中小型株式ファンドに積み立てていましたが、年の途中からEXE-i グローバル中小型株式ファンドを農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンドに変更しました。
2018年も、一度も積み立てをSkipすることがなく無事終了しました。年末の投資信託の比率は以下の通りです。ほぼ積み立ての割合と同じです。
つぎにムスメ(3.9歳)の教育資金のための作戦『汝の父を敬え』。こちらも2018年は一度も積み立てをSkipすることがなく無事終了しました。年末の投資信託の比率は以下の通りです。ほぼ積み立ての割合と同じです。
最後に、来るべき日本の多死社会が生み出すマッシブな需要に的を絞って運用する日本株式のポートフォリオ『いざ・波』。
2018年にはサンセイランディック(3277)を損だし売却、鎌倉新書(6184)の保有株数を減らし、一方で新たにアイアールジャパン(6035)、システムディ(3804)を組み入れています。その結果年末のポートフォリオは以下の通りになっています(2019/1/4時点)。
あいかわらず6184がのさばっており、2019年の課題は、このいびつな割合の修正になります。
また、資産の推移は以下の通りでした。
評価額的には素晴らしいパフォーマンスになりました。
2019年もCapital allocationは以下の通りの優先順位で行きます。
収入-(生活費+娯楽費等々)= 0.投資用可処分所得
デートの前の髭剃り、厳しい現実に何とか折り合いをつけるための一服、きつい一日の労働のあとにつかる湯船、スーパーでのパリッと新鮮な野菜、帰省した孫を迎える磨き上げられた家具、スパイスのきいたバッファローウィング・・・
こういったささやかな幸福を見据え、投資活動を通じて一緒に日々楽しんでいく所存です。
そのかわり、「スレッジハンマー作戦」と称して、構成企業数の見直しを行いました。
これは、
- 家族が増えることにより、投資に割ける時間と資金が細ることが予想されたので、対象企業数を絞りたかった
- 5月の農林中金バリューインベストメンツとの座談会等を経て、投資先の企業が生み出す価値をより一層重視するようになってきた
ことによります。
結果的に、以下の企業がポートフォリオから姿を消しました。
明光ネットワーク (4688)
ゼネラルミルズ (GIS)
日本管理センター(3276)
ターゲット(TGT)
JT(2914)
エクソン(XOM)
また以下の企業の保有株数が減少しています。
コカ・コーラ (KO)
リログループ(8876)
新規獲得、及び追加獲得は以下の企業になります。
ステップ (9795)(損出し、再獲得の対象にもなった)
アルトリア (MO)
インターナショナル・フレーバー&フレグランス(IFF)
ゾエティス(ZTS) (栄誉ある2018年度配当金再投資の対象でもある)
A.O.スミス(AOS)
マコーミック(MKC)
プロクター&ギャンブル (PG)
クロロックス (CLX)
結局、いつもよりアクションの多い年になりました。
結果、年末のポートフォリオ(正確には2019年1月4日時点)は以下の通りになっています。(1ドル=108.38円で計算)
MKCが旗艦企業になりました。長らく当ファンドの象徴にしたかったので感無量です。オレンジでハイライトされているのはコア八企業、茶色くハイライトされているのがウィッチクラフト作戦による獲得企業になります。
2018年の資産の推移は以下の通りでした。
もうひとつの地に足をつけた投資として、以前に勤めていた会社(ヘルスケア、連続増配銘柄)のEmployee Stock Purchase Plan (ESPP)を通じて購入した株式があります。こちらはDripで自動的に再投資が行われるので、昨年同様完全放置状態です。
2018年はDripにより16株増加しています。
EYES ON THE HORIZON
地に足をつけた一方で、人生100年時代における未曽有の高齢化・多死社会を迎える日本に住むものとしては、しっかりと未来(地平線)も見据えておかなければなりません。
未来を見据える投資のコアとして位置付ける個人型確定拠出年金では、毎月DCニッセイ外国株式インデックスとEXE-i グローバル中小型株式ファンドに積み立てていましたが、年の途中からEXE-i グローバル中小型株式ファンドを農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンドに変更しました。
2018年も、一度も積み立てをSkipすることがなく無事終了しました。年末の投資信託の比率は以下の通りです。ほぼ積み立ての割合と同じです。
つぎにムスメ(3.9歳)の教育資金のための作戦『汝の父を敬え』。こちらも2018年は一度も積み立てをSkipすることがなく無事終了しました。年末の投資信託の比率は以下の通りです。ほぼ積み立ての割合と同じです。
最後に、来るべき日本の多死社会が生み出すマッシブな需要に的を絞って運用する日本株式のポートフォリオ『いざ・波』。
2018年にはサンセイランディック(3277)を損だし売却、鎌倉新書(6184)の保有株数を減らし、一方で新たにアイアールジャパン(6035)、システムディ(3804)を組み入れています。その結果年末のポートフォリオは以下の通りになっています(2019/1/4時点)。
あいかわらず6184がのさばっており、2019年の課題は、このいびつな割合の修正になります。
また、資産の推移は以下の通りでした。
評価額的には素晴らしいパフォーマンスになりました。
【2019】OUTLOOK
2019年もCapital allocationは以下の通りの優先順位で行きます。
収入-(生活費+娯楽費等々)= 0.投資用可処分所得
- 当座生活予備費
- 個人型確定拠出年金
- 汝の父を敬え作戦
- The 3rd Man's Fund
- 『いざ・波』
- ESPP
『いざ・波』は基本的に新規でのCapital allocationはしません。銘柄入れ替えで対応します。既に述べたように鎌倉新書(6184)の割合を減らす方向です。
ESPPも放置。DRIPにて自給自足。
旗艦ファンドのThe 3rd Man's Fundにおいては、ミスター・マーケットから程よい距離感・緊張感を保ちつつ、慢心することなく企業の生み出す価値を見据えながら投資を継続します。
フランクリンも述べているように人々の幸福は、
日々起こって来る些細な便宜から生まれるもの
です。
フランクリンも述べているように人々の幸福は、
日々起こって来る些細な便宜から生まれるもの
です。
デートの前の髭剃り、厳しい現実に何とか折り合いをつけるための一服、きつい一日の労働のあとにつかる湯船、スーパーでのパリッと新鮮な野菜、帰省した孫を迎える磨き上げられた家具、スパイスのきいたバッファローウィング・・・
こういったささやかな幸福を見据え、投資活動を通じて一緒に日々楽しんでいく所存です。
情報開示:面倒くさいのでSkip
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