ということは、この著作のほうが、『君主論』や『政略論』以上に、当時は受け入れられたということです。それなのに、五百年後の今日、バートランド・ラッセルの言を待たなくても、彼の代表作は、彼の死後にしか印刷されなかった『君主論』と『政略論』です。時代から受け入れられる度合いが強ければ強いほど、時代遅れになる危険性を内包している、という例の一つかもしれません。
塩野七生 『マキアヴェッリ語録』の前書きである『読者に』より 新潮文庫 *“この著作”とはマキアヴェッリ著の『戦略論』、“彼”とはマキアヴェッリ、のこと今年は寒くなるのが早いような気がします。寒いのが苦手な私としては、温暖化のやつ、しっかりしろよ、ただでさえ嫌われてんだからさあ、と言いたくなります。
てなわけで12月は定期獲得の月なので、そろそろ銘柄をThe 3rd Man's Fundの八つのコア銘柄(参考記事『八雲立つ -ポートフォリオの変態 その2-』)からどれかを選んで追加獲得する予定です。
ただし前回獲得したばかりのアルトリア(MO)は、ひきつづき魅力的ではあるのですが、今回は見合わせます。
では、今回の候補を並べてみましょう。4銘柄です。
JMスマッカー(SJM)
Folgers, Santa Fe, NM / Tadson |
Q2の結果が良かった、のかな(Revenueが対前年比+0.5%で、EPSが予測を上回った)、を受けて、株価が戻ってきています。Nature's RecipeやDunkin' Donutsブランドのコーヒー、それからJifが2ケタ成長です。
古き良きFolgersコーヒーのVolumeはQ1は前年比13%ダウンだったのが、Q2は6%ダウンにおさまったとのこと。原材料費がかさんで利益は悪かったが、年後半には解消見込み。
ペット関連のNature's Recipeが想定以上に売れ行きがいいようです。2015年の買収の効果が芽生えつつありますね。SJMは、なんというか、野村再生工場長がいらっしゃった90年代のスワローズみたいな企業ですからね、本領発揮しだしたかな。
前にも書きましたが、ひとたび不況になれば皆ブルーボトルやスタバは控えめになるだろうしね。好景気で人々が浮かれポンチなときにこそ獲得すべき銘柄です。
マコーミック(MKC)
Q3は前年比+9.9%。株価は横ばい。個人的にThe 3rd Man's Fundの旗艦銘柄にしたい。買わない理由はあるのか?
ローリンズ(ROL)
Q3のEPSが予測から$0.01下回ったのを受けて株価上昇ストップ。
でもその理由は、ハリケーンHarvey。害虫防除の会社なんで米国内でも比較的南部を中心に縄ばっているROL、さすがにハリケーンはいかんともしがたい。
なのでこれはしょうがない、ROLが悪いんじゃない。台風防除は専門外だ。
Orkin / qnr |
その一方で、ジョージア、テネシー、アラバマ、ノース・カロライナ、そしてサウス・カロライナで約12万人の顧客を持つNorthwest Exterminating社を仲間に加えている。どういう企業かは是非、動画『Project Cheese』でご確認ください。
ふふふ・・・こやつら大丈夫か?
いずれにせよ、やはりここはひとつ温暖化には猛威をふるってもらい、害虫を量産していただきたいところ。
A.O.スミス(AOS)
7月に晴れてS&OP500の仲間入りしたAOS、Q3のRevenueは前年比+9.7%。
Smog in Beijing / bfishadow |
AOSの米国外で大きな比重を占める中国でのRevenueが+13%。まだ詳しく調べていないのでけど、どうやらそのうちの多くがConsumer productsとのこと。おそらく家庭用浄水器や空気清浄機と思われる。
であればだ、これから中国ではどんどん健康に対する意識も高まるでしょうし、需要はソレこそかなりのものがあるのじゃないか。
にもかかわらずBoenning & Scattergoodとかいう会社がAOSに対しDowngradeしたらしい。
いいですね、こういう格付け会社ってのは、われわれのような声を出せない世間知らずな弱小個人投資家に成り代わり値引き交渉をしてくれる頼もしい親切なおっさんみたいですな。個人的にはこっちにチップを払いたい。
というわけでROLと同様、株価の上昇は落ち着いています。
さてと・・・
情報開示:この記事を書いている時点でMO286株、SJM42株、MKC101株、ROL160株、AOS40株保有
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