2025年11月2日日曜日

FY2026 第二四半期レポート - Stage 06/40 -

私たちは選択をするたびに未来の可能性に賭けている。自分の決定から生まれる未来の自分が成功することに賭けているのである。意思決定という賭けの目的は、未来の自分が手にするリターン(お金、時間、幸福、健康など、その状況で自分にとって価値のあるもの)を、他のどの選択肢で得られる分より大きくすることである。

アニー・デューク 『確率志向』 長尾莉紗・訳 日経BP社


上記の文章のあとに、誰もが当然抱く疑問である

だが、どうすれば自分にとって最善の選択をしているとわかるのだろうか

という一文が続きます。あさはかな本であれば、そういう疑問を出すまでもなく、こうすれば万事OK的な明快な答えを見出しに持ってくるのですが、そこは世界最高峰の大会での優勝経験を持つ元ポーカープレーヤーのデューク氏、至極まっとうな回答をしています。

答えはもちろん、「わからない」である。

決してコントロールできない運や偶然といった不確実なものが物事の結果に必ず介在してくるから、「わからない」のです。

そして人々は(もちろん私も含む)往々にしてその結果にとらわれてしまいます。とくに現在のネットやSNSは結果論を増大させる格好のツールであるので、その傾向は益々高まりつつあるように思います。

自分自身の家族をもった今では、以前の独身での気ままな一人暮らしのときと比べると物事の選択における不確実性は指数関数的に増加しており、また意思決定のプロセスも複雑になっており、そしてそれらの決定による結果の解釈は様々で、もうパパはけっこう大変です。

たくさんの制約がある中で、客観的にみてより確実と思われる選択肢を、都度都度の結果にとらわれないように留意しながら選んでいくしかありません。真実は長期で姿をあらわすのです。