2019年12月2日月曜日

サードマンの収入明細(2019年11月)、クロロックス(CLX)の獲得

我が家の3番目のProfit Center、サードマンの収入のアップデートです。なお配当履歴のページも更新しています。サードマンの由来はこちら

黄色は新規獲得、青は放出、紫は一部放出、緑は追加獲得

今月は第4四半期の定期獲得としてクロロックス(CLX)を獲得(追加)しました。


グーグルという名前は、ゼロックスやクロロックスと同じように、その産業と同義である
ジョエル・ティリングハスト 『ティリングハストの株式投資の原則』 長尾慎太郎・監修、藤原玄・訳 パンローリング

そうなのです、米国では、漂白剤といえばクロロックス(CLX)なのです。そして、やつらはやたらと白いシャツが好きなのです。

CLXの初回獲得は2016年の12月です。2回目はドクターペッパー(DPS)が抜けた穴埋めに、今回はOperation Marsの中核を担ってもらうための布石です。


CLXの過去5年の株価推移、赤丸がおおまかな獲得のタイミング、Yahoo! Financeより

私の拙い株式投資経験から学んだことの一つに、ブランドの力というものがあります。これが強ければ、時には不況、時には不祥事で業績が落ち込んだとしても、テコ入れや経営陣の刷新で回復してくるんですよね。とくに扱っている製品が一般消費者から距離が近いものであればあるほど、その傾向は顕著なように思われます。

なのでCLXはポートフォリオにおける外角低めの直球的な、軸となる位置づけの株式です。

そのCLXのアニュアルレポート2018年度版ですが、今回も同社で働く人の多様性を誇っています。

例をあげると、Executive committeeメンバーの33%が女性、33%のBoard of directorsのメンバーが女性、マイノリティー(おそらく白人以外の意味)の非生産部門でのマネジャーが占める割合が28%等々です。


CLXの文化を象徴するスナップショット(アニュアルレポートより)

こういうところは、私は素直に評価します。私には、多種多様な人々で構成される組織のほうがhomogeneousな集団よりも、長期的に見て優れたパフォーマンスを残すという信念じみたものがあります。

私が米国に留学していたのは1990年代前半。まだ日本のバブルははじけておらず、米国ではクリントノミクスは始まっていませんでした。その当時、日本の強さの理由の一つは、単一民族(異論はもちろんあり)で構成された国で、同じような言語、宗教、価値観を共有しているからである、逆に人種問題を抱える米国は衰退する・・・的な論調がありました。

「NO(ノー)」と言える日本』なんて本がベストセラーになっておりましたね。もしそのころにインターネットがあれば、日本のサイトはとても浅はかな勇ましさの大洪水だったことでしょう。

それから30年が過ぎました。現在の日米(企業)の世界における存在感をみると一目瞭然です。多様性を尊重する組織のほうが根源的な強さを有し、またその強さが持続するのです。

世界史を紐解けば、AC1500年以降は基本的に多様性を有する国・地域が強い、という傾向が見て取れると考えます。

というわけで、働く人々の多様性を誇らしげに毎年アニュアルレポートに記載し続けている、というのがCLXの株式を保有する大きな理由のひとつです。昭和を代表する企業にも、こういうアニュアルレポートを作るところが出てきますかね? いい加減「ニッポンのオヤジ」図鑑から脱却しないとね。もう、そうなりつつあるのかな。

AppendixとしてRevenueの推移。


数値はモーニングスターのサイトより

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近所の音大のフェスタにお邪魔しました。今年も絶好のインディアンサマー的な日和でしたね。




これが終わると、いよいよ冬の到来です。

【今月読んだ本】

 

『新しい高校生物の教科書』は、最近なぜか生物の進化に興味がわいたので、背伸びしてブルーバックスの『アメリカ版大学生物の教科書』の第4巻を読んでいたところ、さすがMITにも採用されているだけあって、その分野に強い我がワイルドワイフに助けを求めながら頑張ってみたものの、あえなく挫折。戦略的撤退ということで、高校の教科書から出直そうと手に取りました。3か月くらいかかって、ひととおり読みました。

生物は高校でつまずいたんですけどね・・・教科書って、その分野に興味がわいたときには、とても面白い本ですね。

『スパイたちの遺産』は、単行本で出版されたときに読んだのですが、文庫化されたので再読。けっこう文庫化が早いなあ・・・と思ったのですが、そうか、今秋はベルリンの壁崩壊からちょうど30年なので、それに合わせたのかもしれない。またル・カレの「冷たい風が吹く世界」にはまってしまったので、現在『寒い国から帰ってきたスパイ』を読んでいます。これ読むの、何度目だ?

『ビッグ・ミステイク』については、また別の機会に。簡潔にひとことで言うと、自他の失敗を研究したから同じ轍は踏まないと確信すること自体がビッグミステイクということ、ですね。

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今年もあとひと月です。最後のイベントである、配当金の再投資先はどうしましょうかね。去年は大バーゲンだったんだよなあ。



情報開示:この記事を書いている時点でCLX68株保有

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